白兎が怪人になるのは間違っているだろうか


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作:白米は正義
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新たな頂天の誕生


二体のモンスターを討伐した僕は正規順路(ルート)が外れて少し離れた小広間(ショート・ルーム)で休息を取っていた。

 

「流石に身体が重いな・・・」

 

そう言いながら【ミアハ・ファミリア】製の回復薬(ポーション)を全て飲み干すも傷は少ししか消えずに残っている。

 

「使うか」

 

そう呟いた後、僕は詠唱(うた)う。

 

『奏でられるは堅琴の音色』『その音色は優しき魂の平穏へと導く静寂の園へと通ずる』『静寂の園で響き渡るは聖鐘楼の福音』『静寂(しずか)なる悠久の時間(ひととき)はゆっくりと流れる』

 

【アウレー・エウアンゲリオン】

 

魔法名を言い終えると、白い聖鐘楼が現れると大きくも心安らかになる音色を奏でると先ほどまであった傷が綺麗さっぱり消え去っている上に体力までもが回復している。

 

「これで地上に帰れる」

 

そう言って僕は地上を目指すのだった。

 

そうして、僕が地上に戻ってくると多くの冒険者が摩天楼施設(バベル)に集まっている。

 

「さて、換金しに行こう」

 

そう言って素通りをしギルドに向かうのだった。

 

ギルドに着くと、職員全てが慌ただしく動き回っている。

 

「あっ、ベル君!!」

 

エイナさんが僕を見て声を上げると他の職員達もこちらを見てくる。

 

「心配してたんだよ、ダンジョンで神の送還が行われたって聞いてモンスター達が地上進出してこようとしてたから・・・。そうだ、ベル君神の送還が切っ掛けでダンジョンの中で何があったか教えてくれないかな?」

 

息継ぎ無しに怒濤の言葉責めをしてくるエイナさんに対して僕はこう言った。

 

「黒いモンスターが二体居たな」

 

それを言った瞬間、ギルド内は更にざわめきを強める。

 

すると、エイナさんの後ろから一人の妖精(エルフ)がやってくる。

 

「今の話、詳しく聞かせてはくれないか」

 

「誰だ」

 

「私は【ロキ・ファミリア】副団長のリヴェリア・リヨス・アールヴだ」

 

「僕は【ヘスティア・ファミリア】のベル・クラネルだ」

 

あの後、エイナさんに応接室へと通され互いに自己紹介をした後、僕は戦った二体のモンスターのことを話す。

 

そして、黒いモンスターが神々を殺すために生み出された神殺しのモンスターであることを知る。

 

「三つ首の巨獣(けもの)に黒い鱗を纏った肉食恐竜か・・・」

 

そう言いながら顎に手を当てて考え込む仕草をする。

 

そこで僕はこう言った。

 

「対策を講じようとしているならその必要はない」

 

「どういう意味だ?」

 

「既に討伐済みだ」

 

「何だとっ!?」

 

僕の言葉にリヴェリアは声を荒げる。

 

「ダンジョン内にいた僕はこの異常事態(未知)を喰らう為に」

 

「!? 何故、そんな無茶をした!!下手をすれば死んでいたかもしれんのだぞ!!」

 

そう言ってくる王族妖精(リヴェリア)に僕はこう言った。

 

「死すればそこまでだっただけの話だ。ただそれだけだ」

 

「!?」

 

僕の言葉にリヴェリアは言葉を発することが出来なかった。

 

「それじゃあ僕は帰る」

 

そう言って僕はギルドを応接室を出るのだった。

 

 

 

私、リヴェリア・リヨス・アールヴは先ほどまで話していたベル・クラネルとの会話を思い出していた。

 

『死すればそこまでだっただけの話だ。ただそれだけだ』

 

「まるでゼウスとヘラの眷族ではないか」

 

そう言いながら私は背もたれにもたれ掛かる。

 

しかし、いつまでもこうしては居られない。

 

そうして、私はエイナに一言言ってから黄昏の館(ホーム)に戻るのだった。

 

 

 

換金を終えて本拠(ホーム)から帰った僕は長椅子(ソファ)に座り、二体のモンスターから出た怪物素材(ドロップアイテム)を取り出した。

 

まずは三つ首の巨獣の怪物素材(ドロップアイテム)である黒宝玉。

 

理由は分からないけど、怪人としての僕が"喰らえ"と訴えかけている。

 

僕はその意志に従って黒宝玉を丸呑みすると、内側から力を馴染んで来るような感覚があった。

 

それは戦闘時にモンスターを喰らった感覚とは違ってジワジワと染みこんでいくようなそんな感覚だった。

 

そして、二つ目の怪物素材(ドロップアイテム)である肉食恐竜の黒巨鱗は僕のことを覆えるほどの大きさがあるため、防具(プロテクター)に利用することにした。

 

そう考えを纏めていると、ヘスティア様が帰ってくる。

 

「ただいま、今帰ったよベル君!!」

 

「お帰りなさい、ヘスティア様」

 

そうして、僕達は夕食を食べ入浴を済ませると【ステイタス】の更新を行う。

 

「それにしても、今日は大変だったんじゃないかい」

 

「何がですか?」

 

ヘスティア様の言葉に僕が疑問符を浮かべるとこう言ってくる。

 

「だって、今日はダンジョンで神の送還があって異常事態(イレギュラー)が発生したそうじゃないか」

 

「そうでしたね、どうでも良かったので忘れていました」

 

「おいおい、それは冒険者としてはダメじゃないか」

 

「そうですね、以後気をつけます」

 

「もぉ・・・、ほぎゃあっ!?」

 

そうやって話している内に【ステイタス】の更新が終わると同時にヘスティア様が奇声を上げる。

 

「どうかしましたか、ヘスティア様?」

 

器の昇華(ランクアップ)出来る・・・」

 

「そうですか、それじゃお願いします」

 

「いやいや、少しは驚こうよ!!」

 

「いえ、神殺しのモンスターを二体同時に相手にして単独討伐したのでこのくらいは妥当ではないですかね?」

 

「なにそれコワい」

 

器の昇華(ランクアップ)に対する反応が薄い僕に対してヘスティア様がそう言うのをその要因になった出来事を口にするとドン引きしていた。

 

「その後、神殺しの魔石を完食したんでそれも理由になるでしょうか」

 

「ベル君の規格外さにボクは着いていけないよ」

 

黄昏れた空気を放つヘスティア様に僕はこう言った。

 

「まぁ、僕の場合は存在自体が異常ですし・・・」

 

「それはそれとして、これが君のLv.7としての最終的な【ステイタス】だ」

 

そう言ってヘスティア様が【ステイタス】を書き写した羊皮紙を見せてくる。

 

ベル・クラネル

 

Lv.7

 

力SSS5960→8960 耐久SSS4611→7629 器用SSS4569→7925 敏捷SSS5643→9669 魔力SSS3556→7269

 

幸運EX 怪人EX 

 

人怪融合(モンストルム・ユニオン)

異種混成(ハイブリッド)

超越界律(ネオイレギュラー)

神理崩壊(ステイタス・バグ)

穢霊侵食(アニマ・イロ―ジョン)

 

超越怪人(オーバーロード)

無限再生(アペイロン・リバース)

無限成長(アペイロン・アウクセシス)

限界突破(クリティカルオーバー)

 

捕食者(プレデター)

完全回復(フルリカバリー)

怪物喰い(モンスター・イーター)

 

才禍の怪物(モンストルム・タレント)

・超早熟する

怪物(りかい)が続く限り効果持続

怪物(りかい)の丈により効果向上

 

怪物恩寵(モンストルム・アムブロシア)

強喰増幅(オーバーイート)

無限暴喰(ベルゼブル)

尽喰貪王(タイラント)

完全擬態(アブソル―ト・コピー)

成長増強(ビルドアップ)

 

【グラト二―・サーベラス】

付与魔法(エンチャント)

・炎属性・雷属性

魔力吸収(マジックドレイン)

損傷吸収(ダメージドレイン)

生命吸収(エナジードレイン)

呪詛吸収(カースドレイン)

・詠唱式『幾ら喰らえどもこの()から溢れ零れでる飢餓(うえ)は満たされぬ』『美食()でも悪食()でも満たされぬ』『既にこの身は穢され侵食(おか)され禊も浄化も救恤(すく)いすら皆無()く罪過の烙印を刻み込む』『飢餓(うえ)象徴(しょうこ)たる(ぜん)大地(つち)を侵し、大海(うみ)を穢し、大空(そら)を閉ざす』『食物を喰らい、怪物を喰らい、精霊を喰らい、他者を喰らい、恩恵を喰らい、呪詛(のろい)を喰らい、病魔(やまい)を喰らい、意思を喰らい、誇りを喰らい、魂魄(たましい)を喰らい、我が身すらも喰らう底無し穴の幽鬼』『森羅万象全て喰らい貪り味わい飲み込み己が血肉と化す』『たとえこの身この魂が無間の地獄に堕ちようとも喰らい続ける』『この身はいずれ神々をも喰らおう』『蹂躙し数多を飲み干し平らげる 暴喰の覇道ここに極まれり』『暴悪に喰らい尽くす原罪の一角たる暴喰の化身(けもの)が胎動する』

 

 

【アウレー・エウアンゲリオン】

・回復魔法

・詠唱式『奏でられるは堅琴の音色』『その音色は優しき魂の平穏へと導く静寂の園へと通ずる』『静寂の園で響き渡るは聖鐘楼の福音』『静寂(しずか)なる悠久の時間(ひととき)はゆっくりと流れる』

 

これが僕のLv.7の最終【ステイタス】か。

 

「それじゃあ、ヘスティア様お願いします」

 

「解ったよ」

 

僕の言葉の後、ヘスティア様によって【ステイタス】が昇華される。

 

ベル・クラネル

 

Lv.8

 

力I0 耐久I0 器用I0 敏捷I0 魔力I0

 

幸運EX 怪人EX 

 

人怪融合(モンストルム・ユニオン)

異種混成(ハイブリッド)

超越界律(ネオイレギュラー)

神理崩壊(ステイタス・バグ)

穢霊侵食(アニマ・イロ―ジョン)

 

超越怪人(オーバーロード)

無限再生(アペイロン・リバース)

無限成長(アペイロン・アウクセシス)

限界突破(クリティカルオーバー)

 

捕食者(プレデター)

完全回復(フルリカバリー)

怪物喰い(モンスター・イーター)

 

才禍の怪物(モンストルム・タレント)

・超早熟する

怪物(りかい)が続く限り効果持続

怪物(りかい)の丈により効果向上

 

怪物恩寵(モンストルム・アムブロシア)

強喰増幅(オーバーイート)

無限暴喰(ベルゼブル)

尽喰貪王(タイラント)

完全擬態(アブソル―ト・コピー)

成長増強(ビルドアップ)

 

【グラト二―・サーベラス】

付与魔法(エンチャント)

・炎属性・雷属性

魔力吸収(マジックドレイン)

損傷吸収(ダメージドレイン)

生命吸収(エナジードレイン)

呪詛吸収(カースドレイン)

・詠唱式『幾ら喰らえどもこの()から溢れ零れでる飢餓(うえ)は満たされぬ』『美食()でも悪食()でも満たされぬ』『既にこの身は穢され侵食(おか)され禊も浄化も救恤(すく)いすら皆無()く罪過の烙印を刻み込む』『飢餓(うえ)象徴(しょうこ)たる(ぜん)大地(つち)を侵し、大海(うみ)を穢し、大空(そら)を閉ざす』『食物を喰らい、怪物を喰らい、精霊を喰らい、他者を喰らい、恩恵を喰らい、呪詛(のろい)を喰らい、病魔(やまい)を喰らい、意思を喰らい、誇りを喰らい、魂魄(たましい)を喰らい、我が身すらも喰らう底無し穴の幽鬼』『森羅万象全て喰らい貪り味わい飲み込み己が血肉と化す』『たとえこの身この魂が無間の地獄に堕ちようとも喰らい続ける』『この身はいずれ神々をも喰らおう』『蹂躙し数多を飲み干し平らげる 暴喰の覇道ここに極まれり』『暴悪に喰らい尽くす原罪の一角たる暴喰の化身(けもの)が胎動する』

 

 

【アウレー・エウアンゲリオン】

・回復魔法

・詠唱式『奏でられるは堅琴の音色』『その音色は優しき魂の平穏へと導く静寂の園へと通ずる』『静寂の園で響き渡るは聖鐘楼の福音』『静寂(しずか)なる悠久の時間(ひととき)はゆっくりと流れる』

 

こうして、オラリオに新たなLv.8の冒険者が誕生した。

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