被害“2兆円”狙われる日本作品“違法アップ”徹底監視「デジタルGメン」「携帯スクリーンに」盗撮の実態
■YouTubeに無断アップロードで5億円の損害賠償のケースも
映画やテレビ番組などを違法にアップロードしたときの罪は、「10年以下の拘禁もしくは1000万円いかの罰金または併科」です。 菊地幸夫弁護士は「民事で賠償請求される可能性もある」と言います。 【菊地幸夫弁護士】「違法なアップロードで損害賠償を請求されたという事例があります。“YouTubeに無断で作品をアップしていた”ということで、このケースだと5億円の賠償を命じられた、あるいは、漫画作品を海賊版のサイトに“無断であげてた”という例で、何とこれが17億円という賠償命令が出てるという事例もあります」 動画の違法アップロード以外に私たちの身の回りに起き得ること ・“違法動画”を自分用に保存する ・文字だけでネタバレをSNSに投稿 【菊地幸夫弁護士】「自分でダウンロードする。これは『誰にも分からないし、自分1人で楽しむんだからいいだろう』違うんですね。これも著作権法違反ということで、2年以下の拘禁刑200万円以下の罰金というような刑罰になっております。 ネタバレの方は、これも安易にやってしまうと、先ほどありましたね、『結論知ちゃったんだ』という方が、結局映画館に行かないと、配給会社が損しちゃうわけですね。…というような賠償請求を受けてしまう可能性もないとは言えないので、注意していただきたいと思います」
■違法アップロードの捜査は海外の警察との連携も まずは「映画の盗撮を止める」ことができること
警察庁でサイバー捜査課長を務めた棚瀬誠さんは、「取り締まりは難しいが、映画の盗撮なら止められる」と話します。 【棚瀬誠さん】「取り締まりは、難しいといえば難しいんです。特に違法にアップロードされたアップロード先が、もはや日本ではない可能性がありますので、日本の警察と海外の警察が連携をして、実際に捜査を進めていくことになります。漫画の海賊版サイトを検挙した例もありますので、難しいと言っても検挙はできるのですが、ただそこに手間隙がかかるとすると、この間の著作権侵害というのは引き続き継続しておりますのでここをどうするのかと。 今回、映画なので、映画はアナログで盗撮していますから、ここが1つ。アナログに対応できる。すなわちここを止めれば、違法にアップロードされないので、映画については映画館のスタッフとの協力も得ながら、少しずつ、止められるんじゃないかなと思います」 まず盗撮している人を取り締まることが鍵だということです。 (関西テレビ「newsランナー」2025年8月21日放送)
関西テレビ
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