懐古厨は一生後ろを見て生きるのみ。(新・暴れん坊将軍の感想)
公開 2025/01/06 20:00
最終更新
2025/01/12 09:58
⚠感情的です
⚠否定的なことばかり言っています
⚠皮肉とチクチク言葉が沢山あります
2025年の1月4日、少々の期待と不安でいっぱいだった『新・暴れん坊将軍』が放送されました。
17年ぶりの新作ですから勿論リアルタイム視聴しましたよ!
視聴を終えた直後の感想を一言で表すと「消え去れ(婉曲表現)」です。
誤解しないでいただきたいのですが𝕏で調べる限りは今作、世間的には概ね好評かと思われます。
もしこれから視聴する方がいるなら私の意見に引っ張られないためにも引き返すのです!
私が懐古厨なだけです。
放送終了10時間ほどは口を開けば呪詛を吐いてしまいそうでした。
放送終了から日数が経ち、随分と冷静になったのでそろそろ感想を書こうと思った次第です。
今はただ、冷静に「消え去れ。ていうか永遠の静けさを迎えさせてやる(婉曲表現)」と思っています。
「厄介夢女の心境記録」
https://simblo.net/u/YQSsTH/post/171320
このときは純粋に作品のファンとして、徳田新之助の夢女として不安だけど楽しめたら良いなとか、殺陣が良ければ掌返しするよ〜なんて言ってましたね。
実際に放送を観てどう心境が変化するのか気にしていた過去の私に向けて記事を書いていくとしましょう。
【散漫なストーリー】
親子の確執、家重の成長、世継ぎ問題、ゲストキャラと悪党のいつもの感じ……などやることが多くてストーリーが散漫だったような気がします。
全てが中途半端、全てが薄味という印象です。
【勧善懲悪なのにスカッとしない】
全てが中途半端ですから当然スカッとしません。『暴れん坊将軍』にはスカッとしない回もありますが一応お話としてはまとまっていますよね。
本作は「え?終わり?」と困惑しました。
【吉宗の出番が少なく、家重の出番が多すぎる】
こっちは上様が観たくて暴れん坊将軍を観てるんですが!?
上様は?上様はどこ?と何回なったものか……
最後の成敗を家重がするって何?
【中途半端なダブル主人公風味】
家重の出番に比重が置かれていて、ダブル主人公にしたかったのかもしれませんが親子の共闘など盛り上がりそうなシーンがなくて残念でした。序盤にそれっぽいのがあったぐらい?
【会話のテンポと全体的な間延び感】
登場人物の感情や状況の説明をセリフでする場面が多いうえに、過去シリーズと比べると妙に会話のテンポが悪かった印象です。
上様から見た福太郎の印象も、家重の努力も福太郎の正体もべらんめえ口調の理由もレイピア(?)を使う理由も全て言葉で説明していました。
物語のある映像作品としてどうなんでしょう。
盛り上がるシーンとはいえ1回のスペシャルで3回も行われる「余の顔、見忘れたか」は流石に冷めます。
終盤に上様がやった数分後に同じ悪党に家重も同じことをやる重複展開を見せられた時は、いやさっきも見た。また同じ事を…?と困惑しました。
家重がやってきて何か言ってるところに、まだ悪党と達と戦ってた上様が出てくるところ面白かったですね〜。まだやってたんかwwwと突っ込みました。
悪党の会話シーンも全体的に多かったですね。成敗されたあともダラダラ喋る始末です。
【捜査のつながりが見えにくい】
御庭番の情報収集シーンがあまりにも少ない。あれで解決できるのか、大した事件じゃなかったなという印象です。
脇役でありながら格好良く魅力的なのが御庭番だったはずです。
【変なセリフ】
過去シリーズにも「ん?(笑)」となるセリフはあったけどお話はまとまっているのでスルーしてましたよ。
今回はもう全てが目につく。
「物価高で嘆く民をよそに随分と賑やかな宴よのう」
民が嘆くのはお前のせいでもあるだろう。
「だって私の今のイチオシはトミさんだもん」
いや何があった。福太郎にハッキリ言われて目が覚めたとかならわかるけど何故そうなる。そこはすっ飛ばすのか。
②キャラクターの描写
【家重】
家重が障害を乗り越えた過程があまりにもあっさりで説明的。2時間で家重の苦悩と成長を描くのは困難なのは理解できますが…。
福太郎の正体を早々にネタバラシする展開も軽かったです。テンポのよさと展開の軽さを履き違えている…?
家重は麻痺で武士言葉は話しにくいからべらんめえ口調で話しているとのことですが、台本のせいか演者が下手なのか、かなり現代的な口調に聞こえました。
これのせいで外ではイキり、家では弱者のふりをする放蕩どら息子のような印象を受けました。
「べらんめえ口調が喋りやすい」という理由付けはありますが儒教が定着してる江戸で親にそんな口を聞くのか…という違和感もありました。
暴れん坊将軍は割と何でもありのファンタジー時代劇ではありますが高貴な者の言葉遣いは美しかった印象があるので戸惑いました。
本作にもテレビシリーズの『暴れん坊将軍』の新さんとゲストキャラ同様に家重とゲストキャラであるおきぬのラブコメ風味のやりとりがあります。
『暴れん坊将軍』のときはまぁそりゃ新さんに惚れちゃうよね……と説得力を感じましたが今作はイキった口調の小さい男を何故おきぬが気に入るのかわかりませんでした。
【宗春】
宗春の登場が単なる顔見せ程度でしたね。なんのために出てきた?
GACKTの持つ浮世離れした雰囲気が活かされていないのは非常に勿体なかったです。個人的には上様との共闘が見たかったのですが。宗春との決着は過去シリーズでついているはず……と思ったものの、個性的だったので残念でした。
【御庭番】
新しい御庭番の2人は格好良かったのに活躍の場が限定的でしたね。俳優さんはアクションができる方なんですよ。勿体ない。
【辰五郎とおさい】
生瀬勝久と高島礼子を使っておきながら、ほぼ印象的なシーンがありません。
非常に勿体なかったです。2人とも力量のある俳優のはずなのに。
テレビシリーズだと短い登場シーンでも辰五郎とおさいはインパクトを残すキャラクターですよ。
【忠相】
忠相は出番が少なかったですね。昨年の舞台のときも忠相の出番が少ないと感じたのですが、まさかそれより少ないとは。
思えば舞台版はテレビシリーズの忠相があまり出てこない回くらいの出番でしたね。少ないなりにも忠相の笑えるシーンがあった舞台版は良かったですね……。
とはいえ出番が多くても勝村政信の忠相は歴代の忠相と比べるとグレードダウンしたような雰囲気を正直感じてしまいました。
【若冲】
あまりにも唐突な若冲で困惑しました。これはあれですかね、評判が良ければね……チラッチラッということなのでしょうか?
③出演俳優について
【物足りない西畑大吾】
彼はよくやっていたと思います。利き手を封じた殺陣も大変だったでしょう。所々生々しい演技もあったと思います。ただそれでも主役級のキャラをするのには物足りない。
彼だけのせいではないですが家重と福太郎の二面性は感じられませんでした。
こんなことなら若手の俳優さんにチャンスをあげてほしかったです。
べらんめえ口調が下手で現代的な響きでしたね。台本の問題か指導監修する方がいなかったのか…?
声も軽くて「成敗!」が決まらない。なんか御庭番の女が斬ったよ〜、という感じです。
終盤にはなんかいい感じのことを言いますが口跡が微妙でやはり締まりません。
現代劇のハッピー青春ドラマなら彼の軽い声も気にならなかったと思います。彼は悪くない。
若き日の父上の遺伝子を感じさせない声とビジュアルでしたね。声と演技が微妙でビジュアルが似てないにしても、もう少しマシな方はいなかったのでしょうか。
月代と着物も似合わないですし。これは若い方は似合わない方多いですよね。
対照的に宗武役の駒木根葵汰は説得力のある美形だったと思います。本作の奥平重徳が宗武派なのも仕方ないでしょう。
前向きな見方をすると宗武を推す者が多いのに説得力が出ていると言えます。
最後まで家重にさほど魅力を感じなかったので、別に宗武でよくね?と思いながら視聴していました。
【松平健の凄みが浮いている】
流石の存在感と凄みのせいで浮いている印象がありました。なんとも皮肉ですね。
④今後が心配になる技術面
【カメラワーク】
立ち回りシーンのカメラワークが非常に残念でした。
ところどころ寄り過ぎでは?と思いました。松平健は寄りで撮らないと下手が誤魔化せない……なんてことは一切ないのに。彼はまだまだ大丈夫です。
斬られ役の方もかなり頑張っていたと思います。なのにカメラワークのせいでイマイチ勢いがない。アバンでは前転家臣もいたのにメイキングの方が見えるのは何……?
https://x.com/abarenbo2025/status/1874772633524523317
市井のシーンは広がりを感じさせない撮り方でした。
【劣化したSEと微妙なアレンジ】
まず剣戟音の軽さが気になりました。昔と同じにしろ!なんて無茶は言いません。しかし軽すぎませんか?リアルにしてみたつもりでしょうか…?
剣戟に限らず刀を返す音、納刀の音、全てが気になりました。
次に正体バレの「カーン!」の音の弱さ。一応鳴ってはいたのですが他の音も邪魔して物足りない「カーン!」でした。
次にテーマ曲のアレンジもやりすぎてかえってペラペラといいますか安っぽいといいますか…。
ラス立ちのトランペットソロがないなんて盛り上がりにかけます。
【ショボい小道具】
なんだあのレイピア(?)は。余った鉄で作ったのか?
時代劇は需要が減少したから減ったのだと思ってましたが、それだけではなさそうです。
まだ未視聴ですがシリーズ後期や08年のSPの不評をよく聞くので理解のあるプロデューサーと監督、脚本、演出、撮影、音楽、演者など作れる人が減少したから減ったとのでは…?と思うのでした。
⑤作品のお約束、様式美の崩壊
【オープニングの不在】
あのオープニングあっての『暴れん坊将軍』では!?
せっかく白馬で海岸を駆けるシーンを作ったのに一瞬しか使わないってなんですか?
昨年の舞台でももう少しオープニング感あったのに…。
【レギュラーキャラとの関係性の希薄化】
吉宗と忠相、徳田新之助と辰五郎の関係性の希薄化が気になりました。これって作品内ではかなり大事な要素だと思うのです。作品をある程度知っている者からすれば少しの絡みさえ描いていれば察することはできますが、今作は久々の新作ですよね?新しい視聴者に届ける意図があったはずなのにそれを省いたのは何故。
【め組の形骸的な扱い】
なんのために出てきた?大して役に立ちませんでしたね。
め組の庶民達とおちゃらけたり、何も知らない庶民達に上様なのに雑に扱われたりするところが『暴れん坊将軍』の楽しさではないのですか?
【成敗された後もダラダラ喋る悪党】
全話視聴した訳ではないのでそういう回がないとは言い切れないのですが基本的に「成敗!」されたらサクッと終わるのですよ。
「まだ生きてんのかいwww」とツッコんでしまいました。
【上様のキャラソン(違)と北島三郎のエンディングテーマの欠如】
確かに一作目はなかったですよ?けどもう定番の松平健の歌が聴きたかったですよ。昨年の舞台でもきちんとありましたからね。
ドラマでやるなら北島三郎のエンディングテーマも欲しかったですね。あれがないと終わった感じがしないです。
「様式美」というのは単に過去のフォーマットをなぞるだけじゃなく、そこに込められた美意識などを尊重することでもあると思うんですよ。
人物のセリフ回しや演技の抑制的な美しさとかね。
『暴れん坊将軍』というタイトルを使うなら今の時代の倫理観に基づきながらもしっかり勧善懲悪のストーリーを視覚的・音響的に表現してよ。
昨年の舞台ではできてたのにどうして……?
【最初からクライマックスのアバン】
テンプレ悪役といつも通りのスッキリ成敗!
【松平健の演技と殺陣】
相変わらず所作が美しいです。
殺陣の時の松平健の眼差しは若い頃が鋭い目だとしたら本作の眼差しは鋭い中に慈愛も感じさせる重いものでした。
若い頃の殺陣の動きが力や勢いとするなら、本作の殺陣は無駄な動きを省いた円熟味のあるもので達人の雰囲気がありました。
洗練という言葉が似合います。
また、爺と話すときのコミカルな表情には懐かしさを感じます。
【家重の設定】
障害を努力で乗り越えた猫好き隻腕のレイピア使いの若様、めちゃめちゃいい設定だと思います。それだけに残念です。
【上様の回想シーン】
キャーッ(黄色い声)
若い頃から存在感と華がある。顎がしっかりしていて男らしく、眼差しに色気があるのに爽やか。そして何より美しい。
いくらでも回想ができるのは強いですね。
一部の方が沸き立つ“上様の片乳”もありましたね(笑)
なんのことだ…?と思う方は𝕏で「上様 片乳」と検索してもらえば沸き立つ人を観測できるかと思います。
【新しい御庭番の2人】
格好いいですよね。邪魔はしない実力のある俳優さん達。
わかりやすく名乗ってくれます。優しいね(?)
【宗武役の駒木根葵汰氏の適性】
餅は餅屋ですね。
【転生してきた感ある可愛い小五郎】
登場するだけでニコニコしますし、小五郎を見る上様の眼差しも良かったです。
【悪そうな悪党】
『暴れん坊将軍』といえば、こんな悪そうな顔の人間どこから連れてきたんだ?という悪党っぽい顔した悪党ですよね。いいですね。
【大体いつもの時間に行われる成敗】
定番なのですが今作の視聴中に“いつも通り”を期待できなくなかった分、嬉しかったです。
【笑える描写】
・上様のロボみたいなお着替え演出
・相変わらずの治安の江戸
・「(将軍後継がこんな市井にいるはずが)…フッ…俺も人のことは言えんか」
・日本酒タワー
・半裸で壺を使った筋トレをする宗春
・テレパシーを使う宗春 などなど……
【放送中のCM】
ジャパネットの布団の通販のBGMが暴れん坊将軍のテーマだったり、タマホームのCM(馬上に歌う篇)があったりして笑えました。
【サンバしなかった】
このふざけたグダグダ具合…エンディングかどこかでサンバが来てもおかしくないと不安に思ったのですがなかったです。ひと安心。
【舞台の優れた点】
・ストーリーにキャラクター紹介を組み込むのが自然
・新キャラ(長三郎)とゲストキャラ(お佳代、おちか)の魅力的な描写
・上様の活躍とその活躍の説得力
・動くステージでの迫力ある殺陣
・従来の要素と新要素のバランスの良さ
舞台版だって観る前は不安だったんですよ。正直に言うと首を傾げる描写もありました。それでも最強最高のエンタメ作品であったと言えます。
これを舞台を観た人だけの思い出にするのはあまりにも勿体ないのでBlu-Ray化を希望します。
ちなみにこれは以前書いた公演の雑な感想
「 松平健の舞台とショー2本立て公演に行った」
https://simblo.net/u/YQSsTH/post/119730
本来ならまっさらな状態でオリジナル作品に挑戦すべきだったのでは?
あくまで個人的な意見なのですが、どうもネームバリュー依存に見えます。
『暴れん坊将軍』という名前を使うならもう少し作品に誠実でいてほしかったです。
意外に思われるかもしれませんが私は松平健以外の優れた『暴れん坊将軍』を作ることは可能だと思っています。
世の中には素晴らしい俳優さんとクリエイターさんがいますから。ただ本作は違う。
松平健はもう高齢ですからね。私は本作が『暴れん坊将軍』というシリーズの最後の作品になるかもしれないことが本当に嫌ですよ。
かと言ってこの様な新作が量産されても嫌ですがね。
家重の障害乗り越えた設定はいらなかったのでは?障害のある家重を支える上様という描写も充分新しいと思います。何より説明セリフで終わらすだけの白ける描写もしなくて済む。
ただしそれは「暴れん坊将軍」とは異なる作品になるけれど……。
【キャスティングの見直し(特に家重役)】
出番の多い重要なキャラクターの割に見てられるほどの力がないんですよ。
これは本作に限った話ではないのですが売りたいタレントのプロモーションみたいな作品はやめませんか?せめて質を上げられません?
【登場人物の整理】
2時間スペシャルですよ?描かないといけない登場人物が多くないですか?
https://www.tv-asahi.co.jp/abarenbo-shogun/cast/
身も蓋もない言い方をすれば家重がいらなかったです。
【様式美を理解した上での新要素導入】
テレビシリーズで変わった回をやるならともかく久しぶりのスペシャルなんだから様式美を守り、その上で新要素を加えてほしかったです。
見事に期待と不安が失望、怒り、不満に変わりましたね。
新作の発表を聞いたときは
「作ってくれてありがとう。暴れん坊将軍は正直出来がアレな回も多いから駄作でも大丈夫。また上様を見られるだけで幸せ」という気持ちもあったんです。
プロデューサーと監督と脚本家と一部演者に地雷を感じても期待は消えなかった。
今は放送後数日経過してもなお深い失望を感じています。
私だって「夢女子としては受け入れられないけど作品のファンとしては大いに歓迎!やってくれてありがとうございます!」というのを期待してましたよ……。
きっとBlu-Ray化もするだろう。もしそうなったら買って応援しなくちゃ!なんて途中まで思ってたんですよ。
なんでよ?「ファンタジー時代劇×松平健×特撮出身の出演者達×アクションが上手い女優」私の好きなもので構成されているのに……!
制作陣への強い不信感が湧いてきます。プロデューサーと監督と脚本家が近所に住んでなくてよかった!
仮面ライダーオーズの劇場版の方が『暴れん坊将軍』という作品にリスペストあったんじゃ??
「新」を銘打っておいて新要素も微妙、今までの作品としても微妙って…。
そしてこれは大変良くないのですが家重の役の方に対する坊主憎けりゃ袈裟まで憎い的な感情も湧いてきています。彼の所属グループ、所属会社まで…ダメだ落ち着け……。
いや、彼は実際よくやっています。関西人が標準語を話すのはとても難しいですし、それほどアガりませんでしたが利き手を封じた殺陣なんて本当に大変だったでしょう。
……今は“格好良い” “イケメン” “美形”という言葉の意味にも多様性があって素晴らしい時代ですね。ああいう声と顔と立ち姿と演技力でも有名作品に複数出演できるのですね。大きい事務所に入れてしまえば皆がチャレンジできるなんて、とてもいい時代です。
めちゃめちゃ大好きな松平健に対してもちょっぴり不信感ですよ。
「子に見せる父親としての愛情や苦しみなどが描かれてる」
と言ってたよね?あったにはあったけど出番が少なかったので父としての一面さほど観られなかったよ!どうせなら見たかったわ!私はとにかくアンタが見たいんだよ!!
「これまでの世界観をすごい尊重してくださった」
すごい?すごいって言葉の意味、私の世界とは違うのかな?
「最後にはスカッとする勧善懲悪」みたいなことも言ってたよね?中途半端で消化不良なんですが??
わかってる。作品に関わってる側としては下手なこと言えませんからね。でも本当に嬉しそうなんだよな!?それはそうと唇の色がどす黒く見えるんですけど体調大丈夫?
ここ数日はSNSでの他者の意見に強い反発を覚えたりしました。
「若き上様の顔は西畑くんの顔とよく似ていて家重が嫡男というのも頷ける」「若き父上の顔を今風に甘くした」
目と鼻と口がついていれば誰でも似てるって言いそう…
「観た人の8割が家重と宗武を好きになってるんじゃない?」
この世の8割の人間を消すか……
「家重達をメインで松平健はボスポジションで続編をシリーズ化してほしい」
いいですね。暴れん坊将軍の名を使わなければ大大大賛成です。
「松平健、71歳なのに殺陣がキレキレ〜」
いやもっと、もっと格好いいんだよぉぉぉぉ!!!ギャオオオオオン!!
彼は動くステージの上を緩急つけて歩きながら時に跳ねたりする殺陣を1日2セット×約一間ヶ月できる体力の持ち主なんだぞ!!
深呼吸、深呼吸しましょう……
スーハー、スーハー……
なーーにが受け継ぐだよ。
甘えんな奪い取れ。
実力で世代交代を勝ち取ってくれよ。
前の時代を超える覚悟でやってくれよ。
より高みを目指してくれよ…。
はぁ……こんな作品を作っておきながら、よく今まで支えてきた存在を近い未来に去る者みたいに言えましたね。
おっと。本作を反芻していたら放送前に感じた違和感も蘇ってきました。
ということでこのへんで終わらせますね。
近いうちに再視聴するのでまた追記する可能性があります。
ケロっと許してる可能性もありますが勢いのある強い感情は残しておきたいので記録しておきました。
私は『暴れん坊将軍』を全話観た訳ではないのでこの作品をまだまだ知りません。
ただそんな私にもわかるのは『暴れん坊将軍』は笑いあり、アクションあり、人間ドラマあり、様式美ありのエンタメ作品で、だからこそ安易な継承はむしろ作品の価値を損なうことにもなりかねないということです。
なんでもいいから質の高い新しいエンタメ時代劇(できればファンタジー寄り)をどんどん作ってくれ!!
……綺麗にしめようと思ったけど、どう足掻いても新しい時代についていけない懐古厨です。
一生過去シリーズ見てろ!800話以上あるんだらからよ!
お目汚し失礼しました。
過去の私へ。これがあなたの知りたがっていたことです。
⚠否定的なことばかり言っています
⚠皮肉とチクチク言葉が沢山あります
2025年の1月4日、少々の期待と不安でいっぱいだった『新・暴れん坊将軍』が放送されました。
17年ぶりの新作ですから勿論リアルタイム視聴しましたよ!
視聴を終えた直後の感想を一言で表すと「消え去れ(婉曲表現)」です。
誤解しないでいただきたいのですが𝕏で調べる限りは今作、世間的には概ね好評かと思われます。
もしこれから視聴する方がいるなら私の意見に引っ張られないためにも引き返すのです!
私が懐古厨なだけです。
放送終了10時間ほどは口を開けば呪詛を吐いてしまいそうでした。
放送終了から日数が経ち、随分と冷静になったのでそろそろ感想を書こうと思った次第です。
今はただ、冷静に「消え去れ。ていうか永遠の静けさを迎えさせてやる(婉曲表現)」と思っています。
放送前の心境おさらい #
以前こんな記事を書きましたね。「厄介夢女の心境記録」
https://simblo.net/u/YQSsTH/post/171320
このときは純粋に作品のファンとして、徳田新之助の夢女として不安だけど楽しめたら良いなとか、殺陣が良ければ掌返しするよ〜なんて言ってましたね。
実際に放送を観てどう心境が変化するのか気にしていた過去の私に向けて記事を書いていくとしましょう。
個人的な不満ポイント(めちゃ長) #
①構成・演出の問題【散漫なストーリー】
親子の確執、家重の成長、世継ぎ問題、ゲストキャラと悪党のいつもの感じ……などやることが多くてストーリーが散漫だったような気がします。
全てが中途半端、全てが薄味という印象です。
【勧善懲悪なのにスカッとしない】
全てが中途半端ですから当然スカッとしません。『暴れん坊将軍』にはスカッとしない回もありますが一応お話としてはまとまっていますよね。
本作は「え?終わり?」と困惑しました。
【吉宗の出番が少なく、家重の出番が多すぎる】
こっちは上様が観たくて暴れん坊将軍を観てるんですが!?
上様は?上様はどこ?と何回なったものか……
最後の成敗を家重がするって何?
【中途半端なダブル主人公風味】
家重の出番に比重が置かれていて、ダブル主人公にしたかったのかもしれませんが親子の共闘など盛り上がりそうなシーンがなくて残念でした。序盤にそれっぽいのがあったぐらい?
【会話のテンポと全体的な間延び感】
登場人物の感情や状況の説明をセリフでする場面が多いうえに、過去シリーズと比べると妙に会話のテンポが悪かった印象です。
上様から見た福太郎の印象も、家重の努力も福太郎の正体もべらんめえ口調の理由もレイピア(?)を使う理由も全て言葉で説明していました。
物語のある映像作品としてどうなんでしょう。
盛り上がるシーンとはいえ1回のスペシャルで3回も行われる「余の顔、見忘れたか」は流石に冷めます。
終盤に上様がやった数分後に同じ悪党に家重も同じことをやる重複展開を見せられた時は、いやさっきも見た。また同じ事を…?と困惑しました。
家重がやってきて何か言ってるところに、まだ悪党と達と戦ってた上様が出てくるところ面白かったですね〜。まだやってたんかwwwと突っ込みました。
悪党の会話シーンも全体的に多かったですね。成敗されたあともダラダラ喋る始末です。
【捜査のつながりが見えにくい】
御庭番の情報収集シーンがあまりにも少ない。あれで解決できるのか、大した事件じゃなかったなという印象です。
脇役でありながら格好良く魅力的なのが御庭番だったはずです。
【変なセリフ】
過去シリーズにも「ん?(笑)」となるセリフはあったけどお話はまとまっているのでスルーしてましたよ。
今回はもう全てが目につく。
「物価高で嘆く民をよそに随分と賑やかな宴よのう」
民が嘆くのはお前のせいでもあるだろう。
「だって私の今のイチオシはトミさんだもん」
いや何があった。福太郎にハッキリ言われて目が覚めたとかならわかるけど何故そうなる。そこはすっ飛ばすのか。
②キャラクターの描写
【家重】
家重が障害を乗り越えた過程があまりにもあっさりで説明的。2時間で家重の苦悩と成長を描くのは困難なのは理解できますが…。
福太郎の正体を早々にネタバラシする展開も軽かったです。テンポのよさと展開の軽さを履き違えている…?
家重は麻痺で武士言葉は話しにくいからべらんめえ口調で話しているとのことですが、台本のせいか演者が下手なのか、かなり現代的な口調に聞こえました。
これのせいで外ではイキり、家では弱者のふりをする放蕩どら息子のような印象を受けました。
「べらんめえ口調が喋りやすい」という理由付けはありますが儒教が定着してる江戸で親にそんな口を聞くのか…という違和感もありました。
暴れん坊将軍は割と何でもありのファンタジー時代劇ではありますが高貴な者の言葉遣いは美しかった印象があるので戸惑いました。
本作にもテレビシリーズの『暴れん坊将軍』の新さんとゲストキャラ同様に家重とゲストキャラであるおきぬのラブコメ風味のやりとりがあります。
『暴れん坊将軍』のときはまぁそりゃ新さんに惚れちゃうよね……と説得力を感じましたが今作はイキった口調の小さい男を何故おきぬが気に入るのかわかりませんでした。
【宗春】
宗春の登場が単なる顔見せ程度でしたね。なんのために出てきた?
GACKTの持つ浮世離れした雰囲気が活かされていないのは非常に勿体なかったです。個人的には上様との共闘が見たかったのですが。宗春との決着は過去シリーズでついているはず……と思ったものの、個性的だったので残念でした。
【御庭番】
新しい御庭番の2人は格好良かったのに活躍の場が限定的でしたね。俳優さんはアクションができる方なんですよ。勿体ない。
【辰五郎とおさい】
生瀬勝久と高島礼子を使っておきながら、ほぼ印象的なシーンがありません。
非常に勿体なかったです。2人とも力量のある俳優のはずなのに。
テレビシリーズだと短い登場シーンでも辰五郎とおさいはインパクトを残すキャラクターですよ。
【忠相】
忠相は出番が少なかったですね。昨年の舞台のときも忠相の出番が少ないと感じたのですが、まさかそれより少ないとは。
思えば舞台版はテレビシリーズの忠相があまり出てこない回くらいの出番でしたね。少ないなりにも忠相の笑えるシーンがあった舞台版は良かったですね……。
とはいえ出番が多くても勝村政信の忠相は歴代の忠相と比べるとグレードダウンしたような雰囲気を正直感じてしまいました。
【若冲】
あまりにも唐突な若冲で困惑しました。これはあれですかね、評判が良ければね……チラッチラッということなのでしょうか?
③出演俳優について
【物足りない西畑大吾】
彼はよくやっていたと思います。利き手を封じた殺陣も大変だったでしょう。所々生々しい演技もあったと思います。ただそれでも主役級のキャラをするのには物足りない。
彼だけのせいではないですが家重と福太郎の二面性は感じられませんでした。
こんなことなら若手の俳優さんにチャンスをあげてほしかったです。
べらんめえ口調が下手で現代的な響きでしたね。台本の問題か指導監修する方がいなかったのか…?
声も軽くて「成敗!」が決まらない。なんか御庭番の女が斬ったよ〜、という感じです。
終盤にはなんかいい感じのことを言いますが口跡が微妙でやはり締まりません。
現代劇のハッピー青春ドラマなら彼の軽い声も気にならなかったと思います。彼は悪くない。
若き日の父上の遺伝子を感じさせない声とビジュアルでしたね。声と演技が微妙でビジュアルが似てないにしても、もう少しマシな方はいなかったのでしょうか。
月代と着物も似合わないですし。これは若い方は似合わない方多いですよね。
対照的に宗武役の駒木根葵汰は説得力のある美形だったと思います。本作の奥平重徳が宗武派なのも仕方ないでしょう。
前向きな見方をすると宗武を推す者が多いのに説得力が出ていると言えます。
最後まで家重にさほど魅力を感じなかったので、別に宗武でよくね?と思いながら視聴していました。
【松平健の凄みが浮いている】
流石の存在感と凄みのせいで浮いている印象がありました。なんとも皮肉ですね。
④今後が心配になる技術面
【カメラワーク】
立ち回りシーンのカメラワークが非常に残念でした。
ところどころ寄り過ぎでは?と思いました。松平健は寄りで撮らないと下手が誤魔化せない……なんてことは一切ないのに。彼はまだまだ大丈夫です。
斬られ役の方もかなり頑張っていたと思います。なのにカメラワークのせいでイマイチ勢いがない。アバンでは前転家臣もいたのにメイキングの方が見えるのは何……?
https://x.com/abarenbo2025/status/1874772633524523317
市井のシーンは広がりを感じさせない撮り方でした。
【劣化したSEと微妙なアレンジ】
まず剣戟音の軽さが気になりました。昔と同じにしろ!なんて無茶は言いません。しかし軽すぎませんか?リアルにしてみたつもりでしょうか…?
剣戟に限らず刀を返す音、納刀の音、全てが気になりました。
次に正体バレの「カーン!」の音の弱さ。一応鳴ってはいたのですが他の音も邪魔して物足りない「カーン!」でした。
次にテーマ曲のアレンジもやりすぎてかえってペラペラといいますか安っぽいといいますか…。
ラス立ちのトランペットソロがないなんて盛り上がりにかけます。
【ショボい小道具】
なんだあのレイピア(?)は。余った鉄で作ったのか?
時代劇は需要が減少したから減ったのだと思ってましたが、それだけではなさそうです。
まだ未視聴ですがシリーズ後期や08年のSPの不評をよく聞くので理解のあるプロデューサーと監督、脚本、演出、撮影、音楽、演者など作れる人が減少したから減ったとのでは…?と思うのでした。
⑤作品のお約束、様式美の崩壊
【オープニングの不在】
あのオープニングあっての『暴れん坊将軍』では!?
せっかく白馬で海岸を駆けるシーンを作ったのに一瞬しか使わないってなんですか?
昨年の舞台でももう少しオープニング感あったのに…。
【レギュラーキャラとの関係性の希薄化】
吉宗と忠相、徳田新之助と辰五郎の関係性の希薄化が気になりました。これって作品内ではかなり大事な要素だと思うのです。作品をある程度知っている者からすれば少しの絡みさえ描いていれば察することはできますが、今作は久々の新作ですよね?新しい視聴者に届ける意図があったはずなのにそれを省いたのは何故。
【め組の形骸的な扱い】
なんのために出てきた?大して役に立ちませんでしたね。
め組の庶民達とおちゃらけたり、何も知らない庶民達に上様なのに雑に扱われたりするところが『暴れん坊将軍』の楽しさではないのですか?
【成敗された後もダラダラ喋る悪党】
全話視聴した訳ではないのでそういう回がないとは言い切れないのですが基本的に「成敗!」されたらサクッと終わるのですよ。
「まだ生きてんのかいwww」とツッコんでしまいました。
【上様のキャラソン(違)と北島三郎のエンディングテーマの欠如】
確かに一作目はなかったですよ?けどもう定番の松平健の歌が聴きたかったですよ。昨年の舞台でもきちんとありましたからね。
ドラマでやるなら北島三郎のエンディングテーマも欲しかったですね。あれがないと終わった感じがしないです。
「様式美」というのは単に過去のフォーマットをなぞるだけじゃなく、そこに込められた美意識などを尊重することでもあると思うんですよ。
人物のセリフ回しや演技の抑制的な美しさとかね。
『暴れん坊将軍』というタイトルを使うなら今の時代の倫理観に基づきながらもしっかり勧善懲悪のストーリーを視覚的・音響的に表現してよ。
昨年の舞台ではできてたのにどうして……?
良かった点 #
勿論、全てが気に入らなかった訳ではないです。【最初からクライマックスのアバン】
テンプレ悪役といつも通りのスッキリ成敗!
【松平健の演技と殺陣】
相変わらず所作が美しいです。
殺陣の時の松平健の眼差しは若い頃が鋭い目だとしたら本作の眼差しは鋭い中に慈愛も感じさせる重いものでした。
若い頃の殺陣の動きが力や勢いとするなら、本作の殺陣は無駄な動きを省いた円熟味のあるもので達人の雰囲気がありました。
洗練という言葉が似合います。
また、爺と話すときのコミカルな表情には懐かしさを感じます。
【家重の設定】
障害を努力で乗り越えた猫好き隻腕のレイピア使いの若様、めちゃめちゃいい設定だと思います。それだけに残念です。
【上様の回想シーン】
キャーッ(黄色い声)
若い頃から存在感と華がある。顎がしっかりしていて男らしく、眼差しに色気があるのに爽やか。そして何より美しい。
いくらでも回想ができるのは強いですね。
一部の方が沸き立つ“上様の片乳”もありましたね(笑)
なんのことだ…?と思う方は𝕏で「上様 片乳」と検索してもらえば沸き立つ人を観測できるかと思います。
【新しい御庭番の2人】
格好いいですよね。邪魔はしない実力のある俳優さん達。
わかりやすく名乗ってくれます。優しいね(?)
【宗武役の駒木根葵汰氏の適性】
餅は餅屋ですね。
【転生してきた感ある可愛い小五郎】
登場するだけでニコニコしますし、小五郎を見る上様の眼差しも良かったです。
【悪そうな悪党】
『暴れん坊将軍』といえば、こんな悪そうな顔の人間どこから連れてきたんだ?という悪党っぽい顔した悪党ですよね。いいですね。
【大体いつもの時間に行われる成敗】
定番なのですが今作の視聴中に“いつも通り”を期待できなくなかった分、嬉しかったです。
【笑える描写】
・上様のロボみたいなお着替え演出
・相変わらずの治安の江戸
・「(将軍後継がこんな市井にいるはずが)…フッ…俺も人のことは言えんか」
・日本酒タワー
・半裸で壺を使った筋トレをする宗春
・テレパシーを使う宗春 などなど……
【放送中のCM】
ジャパネットの布団の通販のBGMが暴れん坊将軍のテーマだったり、タマホームのCM(馬上に歌う篇)があったりして笑えました。
【サンバしなかった】
このふざけたグダグダ具合…エンディングかどこかでサンバが来てもおかしくないと不安に思ったのですがなかったです。ひと安心。
芸能生活50周年記念公演との比較 #
昨年の舞台の話を少し出したので優れた点を振り返ってみましょうか。【舞台の優れた点】
・ストーリーにキャラクター紹介を組み込むのが自然
・新キャラ(長三郎)とゲストキャラ(お佳代、おちか)の魅力的な描写
・上様の活躍とその活躍の説得力
・動くステージでの迫力ある殺陣
・従来の要素と新要素のバランスの良さ
舞台版だって観る前は不安だったんですよ。正直に言うと首を傾げる描写もありました。それでも最強最高のエンタメ作品であったと言えます。
これを舞台を観た人だけの思い出にするのはあまりにも勿体ないのでBlu-Ray化を希望します。
ちなみにこれは以前書いた公演の雑な感想
「 松平健の舞台とショー2本立て公演に行った」
https://simblo.net/u/YQSsTH/post/119730
制作姿勢への疑問とモヤモヤ #
本作は時代劇の技術を次世代に継承し、時代劇の新しい可能性を示す目的もあったのかと思います。ただ、方法として適切だったのかは疑問です。本来ならまっさらな状態でオリジナル作品に挑戦すべきだったのでは?
あくまで個人的な意見なのですが、どうもネームバリュー依存に見えます。
『暴れん坊将軍』という名前を使うならもう少し作品に誠実でいてほしかったです。
今後の展望と個人的な懸念 #
おそらくなのですが本作は松平健じゃない『暴れん坊将軍』は成り立つか、今後シリーズを作れるだけの反応は得られるか……という試金石的な作品だったんだと思います。意外に思われるかもしれませんが私は松平健以外の優れた『暴れん坊将軍』を作ることは可能だと思っています。
世の中には素晴らしい俳優さんとクリエイターさんがいますから。ただ本作は違う。
松平健はもう高齢ですからね。私は本作が『暴れん坊将軍』というシリーズの最後の作品になるかもしれないことが本当に嫌ですよ。
かと言ってこの様な新作が量産されても嫌ですがね。
じゃあどうすればマシだった? #
【障害のある家重を支える上様という新しい可能性】家重の障害乗り越えた設定はいらなかったのでは?障害のある家重を支える上様という描写も充分新しいと思います。何より説明セリフで終わらすだけの白ける描写もしなくて済む。
ただしそれは「暴れん坊将軍」とは異なる作品になるけれど……。
【キャスティングの見直し(特に家重役)】
出番の多い重要なキャラクターの割に見てられるほどの力がないんですよ。
これは本作に限った話ではないのですが売りたいタレントのプロモーションみたいな作品はやめませんか?せめて質を上げられません?
【登場人物の整理】
2時間スペシャルですよ?描かないといけない登場人物が多くないですか?
https://www.tv-asahi.co.jp/abarenbo-shogun/cast/
身も蓋もない言い方をすれば家重がいらなかったです。
【様式美を理解した上での新要素導入】
テレビシリーズで変わった回をやるならともかく久しぶりのスペシャルなんだから様式美を守り、その上で新要素を加えてほしかったです。
個人的な感情の変化 #
⚠この記事一番のチクチクコーナーです。私を嫌いになる可能性・大!!見事に期待と不安が失望、怒り、不満に変わりましたね。
新作の発表を聞いたときは
「作ってくれてありがとう。暴れん坊将軍は正直出来がアレな回も多いから駄作でも大丈夫。また上様を見られるだけで幸せ」という気持ちもあったんです。
プロデューサーと監督と脚本家と一部演者に地雷を感じても期待は消えなかった。
今は放送後数日経過してもなお深い失望を感じています。
私だって「夢女子としては受け入れられないけど作品のファンとしては大いに歓迎!やってくれてありがとうございます!」というのを期待してましたよ……。
きっとBlu-Ray化もするだろう。もしそうなったら買って応援しなくちゃ!なんて途中まで思ってたんですよ。
なんでよ?「ファンタジー時代劇×松平健×特撮出身の出演者達×アクションが上手い女優」私の好きなもので構成されているのに……!
制作陣への強い不信感が湧いてきます。プロデューサーと監督と脚本家が近所に住んでなくてよかった!
仮面ライダーオーズの劇場版の方が『暴れん坊将軍』という作品にリスペストあったんじゃ??
「新」を銘打っておいて新要素も微妙、今までの作品としても微妙って…。
そしてこれは大変良くないのですが家重の役の方に対する坊主憎けりゃ袈裟まで憎い的な感情も湧いてきています。彼の所属グループ、所属会社まで…ダメだ落ち着け……。
いや、彼は実際よくやっています。関西人が標準語を話すのはとても難しいですし、それほどアガりませんでしたが利き手を封じた殺陣なんて本当に大変だったでしょう。
……今は“格好良い” “イケメン” “美形”という言葉の意味にも多様性があって素晴らしい時代ですね。ああいう声と顔と立ち姿と演技力でも有名作品に複数出演できるのですね。大きい事務所に入れてしまえば皆がチャレンジできるなんて、とてもいい時代です。
めちゃめちゃ大好きな松平健に対してもちょっぴり不信感ですよ。
「子に見せる父親としての愛情や苦しみなどが描かれてる」
と言ってたよね?あったにはあったけど出番が少なかったので父としての一面さほど観られなかったよ!どうせなら見たかったわ!私はとにかくアンタが見たいんだよ!!
「これまでの世界観をすごい尊重してくださった」
すごい?すごいって言葉の意味、私の世界とは違うのかな?
「最後にはスカッとする勧善懲悪」みたいなことも言ってたよね?中途半端で消化不良なんですが??
わかってる。作品に関わってる側としては下手なこと言えませんからね。でも本当に嬉しそうなんだよな!?それはそうと唇の色がどす黒く見えるんですけど体調大丈夫?
ここ数日はSNSでの他者の意見に強い反発を覚えたりしました。
「若き上様の顔は西畑くんの顔とよく似ていて家重が嫡男というのも頷ける」「若き父上の顔を今風に甘くした」
目と鼻と口がついていれば誰でも似てるって言いそう…
「観た人の8割が家重と宗武を好きになってるんじゃない?」
この世の8割の人間を消すか……
「家重達をメインで松平健はボスポジションで続編をシリーズ化してほしい」
いいですね。暴れん坊将軍の名を使わなければ大大大賛成です。
「松平健、71歳なのに殺陣がキレキレ〜」
いやもっと、もっと格好いいんだよぉぉぉぉ!!!ギャオオオオオン!!
彼は動くステージの上を緩急つけて歩きながら時に跳ねたりする殺陣を1日2セット×約一間ヶ月できる体力の持ち主なんだぞ!!
深呼吸、深呼吸しましょう……
スーハー、スーハー……
なーーにが受け継ぐだよ。
甘えんな奪い取れ。
実力で世代交代を勝ち取ってくれよ。
前の時代を超える覚悟でやってくれよ。
より高みを目指してくれよ…。
新春放送『新・暴れん坊将軍』吉宗の息子を演じるなにわ男子・西畑大吾の重圧 三池崇史監督は「松平健さんから日本の時代劇を受け継ぐときが来たら面白い」
https://www.news-postseven.com/archives/20241225_2012357.html?DETAIL
はぁ……こんな作品を作っておきながら、よく今まで支えてきた存在を近い未来に去る者みたいに言えましたね。
おっと。本作を反芻していたら放送前に感じた違和感も蘇ってきました。
ということでこのへんで終わらせますね。
近いうちに再視聴するのでまた追記する可能性があります。
ケロっと許してる可能性もありますが勢いのある強い感情は残しておきたいので記録しておきました。
私は『暴れん坊将軍』を全話観た訳ではないのでこの作品をまだまだ知りません。
ただそんな私にもわかるのは『暴れん坊将軍』は笑いあり、アクションあり、人間ドラマあり、様式美ありのエンタメ作品で、だからこそ安易な継承はむしろ作品の価値を損なうことにもなりかねないということです。
なんでもいいから質の高い新しいエンタメ時代劇(できればファンタジー寄り)をどんどん作ってくれ!!
……綺麗にしめようと思ったけど、どう足掻いても新しい時代についていけない懐古厨です。
一生過去シリーズ見てろ!800話以上あるんだらからよ!
お目汚し失礼しました。
過去の私へ。これがあなたの知りたがっていたことです。
おはよう
こんにちは
こんばんは
こんにちは
こんばんは
最近の記事
タグ