トップ国内石破氏擁護するマスコミ世論調査 年齢層偏り民意反映せず

石破氏擁護するマスコミ世論調査 年齢層偏り民意反映せず

石破氏を激励するデモでマスコミ取材を受ける人々=7月25日、東京・永田町の首相官邸前(加藤玲和撮影)

7月の参院選で石破茂首相率いる自民党と公明党の連立政権が惨敗し、衆参両院で過半数を割った。当初、首相に辞任を求めた大手メディアは、その後の世論調査で内閣支持率が上昇傾向にあると報道する不思議な状況にある。マスコミに〝踊らされる〟世論調査の在り方が問われている。(豊田剛)

2007年、参院選で大敗した第1次安倍政権は退陣した。当時の安倍晋三首相に「国民への説明がつかない」と退陣を迫った石破氏は、昨年10月の衆院選、今年6月の都議選、7月の参院選で3連敗しても首相の座に居続けている。

参院選中の7月11~13日に実施されたNHK世論調査では、自民の支持率は24%で、同党が09年に下野した麻生政権と同じ水準まで下がり、内閣支持率も31%と低迷した。

自民党内では7月28日の両院議員懇談会、それに続く8月8日の両院議員総会で、辞任を要求し臨時総裁選の実施を求める声が相次いだ。

一方、7月25日、官邸前では石破氏の続投を求めるデモが行われた。大手紙はこれを大きく取り上げ、ワイドショーが好意的に報じた。テレビのコメンテーターが口をそろえて石破氏を擁護。自民が参院選で大敗したのは、政治資金収支報告書の不記載問題に象徴される党の体質が問題であって、責任を石破氏に負わせるのは筋違いだというコメントが飛び交った。

8月に入ると各世論調査で軒並み内閣と自民の支持率が上向いた。NHKが9~11日実施した世論調査では、内閣支持率が前月比で7ポイント上がって38%。不支持は8ポイント下がって45%だった。自民の支持率は29.4%で、同5.4ポイント上昇した。

石破首相が、参院選の敗北後、続投の意向を示していることについて、「賛成」が49%で「反対」(40%)を上回った。自民支持層に限定すると、約7割が石破氏の続投を支持した。

朝日新聞は18日付1面トップで、16~17日に実施した世論調査を公表したが、NHKと同様の傾向が見られた。内閣支持率は29%から36%へと7ポイント上昇。石破首相の辞任について、「その必要はない」は54%で、「辞めるべきだ」を18ポイント上回った。

また、時事通信が8~11日に実施した調査によると、次の首相にふさわしいのは、高市早苗前経済安全保障担当相がトップで、小泉進次郎農水相、石破氏と続く。選挙で連敗する不人気な首相が3位に入るのは違和感のあるところだ。

内閣支持率が上がり、石破氏が支持される理由の一つに、自公政権において首相は保守ではない石破氏の方が都合が良いと考える左派勢力の思惑がある。

SNSでは参院選後のマスコミの世論調査に疑問の声が上がっている。

「メディアは今、恥も外聞も無く石破左翼政権の熱烈応援団となり、世論調査という名の強引な誘導工作を行なっています。こんなものに惑わされていては、日本の民主主義は地に堕ちてしまう。選挙こそ、最も信頼できる世論調査」

自身も参院選を戦い当選した弁護士の北村晴男氏は自身のX(旧ツイッター)でこう批判し、「調査対象を事実上高齢者や当該機関の読者層などに絞り込むなどの方法で、簡単に操作可能」と書き込み、調査の方法を問題視した。

NHKが行う調査はRDD方式と呼ばれるもので、無作為に固定電話や携帯電話にかけて実施している。8月調査の資料を読み解くと、50代以上が大半を占め、若年層の回答者数が少ないことが分かる。20代は4・0%、30代は6・1%。これに対し、60代は19・1%、70代は22・3%、80代以上が17・9%だった。総務省が公表している人口統計と大きく異なっており、若年層の意見が反映されにくいことを北村氏は指摘した。

調査報道に詳しい著述家の加藤文宏氏は、本紙に対し「NHKは有権者数に対する回答率の偏りを調整しないことが以前からの方針と言っていい」と指摘。「世論調査の結果は、人々の意思決定に大きく影響するだけでなく、政治家に正当性の有無を突きつける」もので、慎重に検証されるべきだとの見方を示した。

今こそ、選挙結果という最も重い民意に立ち返る時だろう。

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