白兎が怪人になるのは間違っているだろうか


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作:白米は正義
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階層主討伐


金髪金目の少女と別れ、遠征を再開した僕は上層・中層・下層を早々に踏破し深層に降り立った。

 

「さて、始めるか」

 

そう言って僕はダンジョン攻略を開始する。

 

「グゥオオオオオオッ!!」

 

「邪魔」

 

「ギャアアアアア!!」

 

紅色の肉食恐竜(モンスター)であるブラッドサウルスを一撃で屠り魔石を喰らうと、力が漲ってくるのが分かる。

 

「これで十五」

 

そうやって撃退したモンスターの魔石を喰らい【ステイタス】を成長させながら深層を進んで行き、三十七階層「白宮殿(ホワイト・パレス)」の最奥の大広間(ルーム)へ辿り着く。

 

僕はある事を考えていた、それは階層主(モンスター・レックス)の強制出産だ。

 

人間でもモンスターでもない未知の存在(ウイルス)に対してダンジョンがどのような反応を示すのか気になる事でもあり、万が一の時に何かあってからでは遅いからだ。

 

僕が人の身である事を捨てる事になったあの時の様な出来事は避けるべきだ。

 

そう思いながら剣で指先を切り、血を一滴を落とした瞬間ダンジョンが哭いた。

 

そして、大広間(ルーム)の白濁色の壁に亀裂が走り崩壊すると生まれ落ちた迷宮の孤王(モンスター・レックス)ウダイオス。

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」

 

「僕が血を流した結果がこれか…。事前に知っておけて良かった、これで安心して戦える」

 

母胎(ダンジョン)によって一定周期の次産間隔(インターバル)無視(スルー)して生み出さたモンスターは自身の領域に踏み込んだ愚者を誅するべく猛り狂う。

 

そんな階層主(ウダイオス)を尻目に自分が血を流せばどうなるかを知れた僕は安堵しながらも目の前の階層主(エサ)を喰らう為に剣を構え、戦いという名の蹂躙が始まる。

 

ウダイオスの剥き出しの長骨が黒く照る歪な左腕が鈍器となって薙ぎ払いに来るが、僕はそれを躱し左腕の上に着地すると同時に駆け登った。

 

肩の部分まで辿り着くと、肩と腕の接合部である核関節を破壊するとウダイオスの左腕は轟音と衝撃と共に崩れ落ちる。

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!?」

 

左腕の破壊と共にウダイオスは悲鳴を上げ、僕を振り落とそうともがく。

 

それに対して僕は()()()ウダイオスの肩から降りたその瞬間地面から夥しいほどの逆杭(パイル)が射出されるが剣の一振りによって砕け散る。

 

「無駄なんだよ、逆杭(パイル)

 

そう言いながら際限なく射出されていく逆杭(パイル)を剣の一振り一振りによって粉砕していく。

 

それに対してウダイオスは今度は(スパルトイ)を大量に呼び出すのだが、それは失策である事を知らない。

 

「まさか、補給物資(ませき)までくれるとはな…」

 

そう、僕にとってスパルトイ(モンスター)全てが栄養源であるが故にどうという事は無い。

 

「行くぞ」

 

スパルトイの大軍に突っ込もうとした瞬間、足元から逆杭(パイル)が射出されるがそれを僕は紙一重に躱して見せた。

 

そして、この瞬間から魔法を解禁する事にした。

 

『幾ら喰らえどもこの()から溢れ零れでる飢餓(うえ)は満たされぬ』『美食()でも悪食()でも満たされぬ』『既にこの身は穢され侵食(おか)され禊も浄化も救恤(すく)いすら皆無()く罪過の烙印を刻み込む』『飢餓(うえ)象徴(しょうこ)たる(ぜん)大地(つち)を侵し、大海(うみ)を穢し、大空(そら)を閉ざす』『食物を喰らい、怪物を喰らい、精霊を喰らい、他者を喰らい、恩恵を喰らい、呪詛(のろい)を喰らい、病魔(やまい)を喰らい、意思を喰らい、誇りを喰らい、魂魄(たましい)を喰らい、我が身すらも喰らう底無し穴の幽鬼』『森羅万象全て喰らい貪り味わい飲み込み己が血肉と化す』『たとえこの身この魂が無間の地獄に堕ちようとも喰らい続ける』『この身はいずれ神々をも喰らおう』『蹂躙し数多を飲み干し平らげる 暴喰の覇道ここに極まれり』『暴悪に喰らい尽くす原罪の一角たる暴喰の化身(けもの)が胎動する』

 

【グラト二ー・サーベラス】

 

魔法名を言い終わった瞬間、僕の身体は炎雷を身に纏い地面を蹴り砕き疾駆(はし)る。

 

立ち塞がろうとするスパルトイの大軍を剣の一振りで粉砕し、逆杭(パイル)を壁として利用しようとも遠雷を纏った剣の斬撃によって切り裂かれていく。

 

そして、全ての障害を薙ぎ払う所まで来た瞬間、一本の長大な逆杭(パイル)が出現する。

 

その逆杭(パイル)は全長六Mほどもある剣のようにも見えた。

 

ウダイオスはその剣のような逆杭(パイル)を残された右腕に装備しゆっくりと振りかぶるのだった。

 

その光景に頭の中で警鐘が鳴り響く。

 

「逃げろ」「死ぬぞ」「動け」と頭の中でそう考えてしまうが、僕の選んだ選択は「逃げる事」ではなく「全身で受け止める事」だった。

 

「来い!!」

 

肩、肘、手首とウダイオスの核関節が煌々しく発光し禍々しい紫の光輝と共にウダイオスの右腕は霞んだ。

 

その瞬間、凄まじい爆風と衝撃波が襲い掛かって来るのに対して僕は全力で魔法で全身と剣に纏わせ防御態勢に入る。

 

それに巻き込まれたその場にいたスパルトイは一瞬の間も無く消滅する。

 

この一撃はウダイオスの本当の切り札と言えるものである事を身をもって実感した僕の身体は傷だらけとなっていたが、ミアハ様から貰った回復薬(ポーション)を飲み干し傷を癒そうと思ったが魔法効果を思い出し服用を止める。

 

「あの一撃に耐えた…、僕はまだまだ強くなれる!!」

 

そう言いながら剣を構え、殆ど剥がれた炎雷を纏い直し疾駆(はし)り出す。

 

走り出した僕を見てウダイオスは再び右腕を振り被るが、もう振り下ろされる事は無い。

 

何故なら、僕が肘の核関節を両断したからだ。

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!?」

 

なにが起こったのか分からないと言った感じで悲鳴を上げるウダイオス。

 

しかし、僕の攻撃はまだ終わってはいない。

 

「これで終わりだ」

 

そう言ってウダイオスの首の骨を右横薙ぎに斬り払うと、首が落ちると同時に轟音と振動が発生しウダイオスは灰にへと変わるのだった。

 

そして、残されたのは階層主(ウダイオス)の魔石と怪物素材(ドロップアイテム)であるウダイオスの黒剣である。

 

「とりあえずはまずまずかな」

 

僕はそう言いながら回復薬(ポーション)を飲み干した後、ウダイオスの魔石を少しだけ残して後は全て喰らいとてつもない力の上昇を感じ取った。

 

「流石は階層主と言った所かな、他のモンスターの魔石とは力の上昇の仕方が段違いだ」

 

そう言いながら体の状態把握をした後、ウダイオスの黒剣を背負い更に下層にへと足を運ぶのだった。

 

 

ウダイオスの黒剣の使い道

  • 大剣(黒剣とオリハルコン)
  • 片刃大剣(黒剣とオリハルコン)
  • 長剣(黒剣とオリハルコン)
  • 双剣(黒剣とオリハルコン)
  • 戦斧(黒剣とオリハルコン)
  • 売却
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