【速報】パワハラ受けた妻が自殺…労災認定も「夫の場合は55歳以上でないと遺族補償年金受け取れず」 男性が決定取り消し求め提訴 大津地裁
上司からのパワーハラスメントを受け自殺した女性の夫が、遺族補償年金を受け取ろうとしたところ、「夫の場合は死亡時に55歳以上でないと受け取れない」という旨の法律の定めにより“不支給”となったことは憲法違反にあたるとして、19日、不支給の取り消しを求める訴えを大津地裁に起こしました。
訴えを起こしたのは、滋賀県に住む30代の男性です。
訴状などによりますと、男性の妻は滋賀県内のクリニックの医療事務職員として勤務していましたが、2年前、上司からのパワハラが原因で精神障害を発病し自殺。大津労基署は今年1月、妻の自殺を労働災害と認定しました。
男性は遺族補償年金を受け取る申請をしましたが、労災保険法では「遺族補償年金の受け取り手が妻である場合は年齢制限がないものの、妻以外の場合は、死亡時に55歳以上であること」が要件で、60歳以上で受け取ることが可能になるとされ、大津労基署は今年3月、遺族補償年金の不支給を決定しました。
これに対し、男性は、遺族補償年金の受給者の資格が男女によって異なることは憲法14条1項の定める「法の下の平等」に反して違憲だとし、不支給決定の取り消しを求めています。
■「妻が亡くなり、子どもの世話で育児時短」自身の収入は3分の1に…
提訴後、男性は記者会見で、「妻はまじめでがんばり屋で、仕事に誇りを持つ妻を私は尊敬していた。妻が生きていたころは夫婦ともにフルタイムで働き、家事育児分担して夫婦で家計を支えてきたが、妻が亡くなってからは子どもたちの保育園の送迎や家事をこなすため、育児時短を取得せざるを得ない状況になり、収入は3分の1ほどに減り、世帯年収は大きく減った」と明かしました。
その上で、「今の労災年金制度で『夫は受給対象外である』という現実は、当事者としてとても不条理であると感じている。今回の私の訴えが制度改正のきっかけとなり、今後、私と同様に苦しんでいる方々の一助に繋がることを望んでいます」と述べました。