福島のパチンコ店“2800万円”強盗事件…「なぜ事務所に大金が置かれていたのか」を現役店長が解説
8月12日未明、福島県のパチンコ店にて、従業員を脅して事務所に押し入った男2人が現金2800万円を奪う事件が発生。 事件後、男2人は逮捕され、19日には被害者のフリをしていたアルバイト従業員の村山廉容疑者(21)も共犯で逮捕された。村山容疑者の認否は明らかにしていないが、警察は他に指示役がいる可能性が高いとみて捜査している。 このニュースを耳にして「そもそもパチンコ店の事務所って、なぜこんなに大金を置いているの?」と思った方も多いのではないだろうか。そこで、関東近郊で10店舗以上展開しているチェーン店で店長を務めるS氏に、パチンコ店における現金の扱い方やセキュリティに関するお話を伺った。
なぜ2800万円もの大金があったのか?
閉店後に売上の集計をするため、一時的に大量のお金が事務所に集まるのは想像ができる。だが、その後は銀行の夜間金庫などに預けたりはしないのだろうか。 「銀行の夜間金庫に預けるのは、その日の利益分だけですね。じゃあ、残りのお金はどうするのかというと、翌日の営業で使用する、特殊景品代や精算機に入れる釣銭用として事務所の金庫に入れてあります。特殊景品代は、翌日納品しに来る業者の方に現金で払うのが基本なので」 特殊景品の購入は常に現金払い。しかも、最近ではどこのホールでも導入しているサービスのために、それなりの量の特殊景品を毎日購入する必要があるそうだ。 「最近は貯玉システムを導入しているお店がほとんどで、その貯玉はいつ交換されるかわからないじゃないですか。大量に貯めていたお客さんが一気に全てを交換しようとした時に、『特殊景品が品切れなので交換できません』とは言えないので、その分も見越して用意しておく必要があります。今回、襲われたお店は1000台規模の大型店なので、3000万円ちかくの大金が事務所に置いてあっても全く不思議ではないですね」
パチンコ店絡みの事件は関係者の犯行が多い
営業するうえで必要となるお金は毎日事務所に置いてあるとのことだが、一般の人にその事実はあまり知られていない。ゆえに、パチンコ店や交換所を襲う事件は、内部関係者が犯人だったというケースが多いとS氏は語る。 「今回みたいな事件は、内部犯行や元従業員が犯人だったというパターンが多いんですよね。やっぱり関係者だと、事務所に一番お金がある時間帯とか、換金所の隙ができやすいタイミングなど、ある程度は知っているので。事件を報道していたテレビ番組のコメンテーターも『事務所にそんな大金があるものなんですかね?』と言ってましたが、一般の人はそういった事情を知らないから、狙うとしたら確実に現金がある交換所のほうが手っ取り早いはず。だから、今回の事件も事務所に押し入ったと聞いて、最初は関係者の犯行かと思いました」 S氏に話を聞いたのは事件が発生した翌日の8月13日。当時はまだ従業員の関与は明らかになっていなかったが、結果的に今回の事件でも内部に共犯者が存在していた。