ミアハ様達と顔合わせをした翌日、僕は軽く腹拵えをして背嚢を五つに増やしてからダンジョンに向かう。
ダンジョンに着くと、昨日同様に上層と中層を早々に踏破し下層に辿り着く。
そして、僕は下層のモンスターを相手に魔石や
それに対して僕は遭遇瞬殺と言わんばかりの速さで屠り、魔石と
それらを回収し更に下に降りていくのだった。
二十七階層まで降りてくると、僕は妙な気配を感じ取り正規ルートから外れて小さい
その瞬間、僕の後ろから見覚えのある白装束達が
「またお前らか・・・」
嫌悪と憎悪丸出しの表情をしながら僕はそう言うと、白装束がこう言って来る
。
「死ねぇ、化け物がぁっ!!」
そう言うと同時に白装束共が各々の得物を持って襲いかかって来る。
僕は担いでいる背嚢を手放した瞬間、剣を抜いて白装束共を血飛沫を上げながら斬り捨てていく。
「馬鹿な・・・、あれだけの数の同士達を相手にして返り血も浴びずに無傷だと・・・っ!?」
「さっきまでの威勢はどうした、同志達という奴等がいなきゃダメなのか?」
「ふざけるな、貴様なんぞこの私だけで十分だ!!死ねぇ!!」
「お前が死ね」
叫びながら剣を持って振り下ろしてくる白装束を僕は頭から兜割りで一刀両断した。
白装束全てを鏖殺したことを確認した僕は死体をそのままにして下の階層に降りていく。
あの後、僕は苛立ちを発散させるためにモンスターに八つ当たりをしていくが魔石と
そうしている内に持ってきていた背嚢は全て隙間なく詰め込まれている為、今日のダンジョン探索はここまでにすることにした。
地上に戻ってくると、エイナさんに呼び出されて個室にへと案内された。
「ベル君、ここ三日会ってなかったけど何をしていたのかな?」
「別に、ダンジョン探索をしていただけですよエイナさん」
「それなら到達階層とかの更新とかしなくちゃいけないから報告に来てもらわないといけないんだよ」
「そうだったんですか、以後気を付けますね」
「本当にお願いね、それじゃあこの三日で到達した階層を教えて貰っても良いかな?」
僕は軽く注意を受けた後、エイナさんはそう言いながら記録用紙を取り出し羽ペンに墨を付ける。
「四十九階層です」
「・・・なんて?」
「だから、四十九階層です」
到達階層を伝えると、エイナさんはもう一度聞いてくるため再度答える。
「四十九階層~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!?」
少し時が止まったかと思えばいきなりエイナさんは大声でそう叫ぶのだった。
「エイナさんいきなり叫ぶのは止めてください。耳が痛いです」
「そりゃ、大声にもなるでしょ!!君はまだ冒険者になって日が浅いんだからそんな深い階層まで潜ってるなんて思わないよ!!」
僕がエイナさんに文句を言うと、エイナさんは勢いそのままに捲し立ててくる。
「別に僕がどれだけ進もうと関係ないじゃないですか」
「それでもいくら君がLv.7とは言ってもまだ深層に挑むのは早計過ぎるよ!!そんな無茶してたらいつか本当に命を落としちゃうよ!!」
「それがなにか問題でも?生きとし生ける者全て等しく死がある、それは当然ですよ」
「そう、だから”冒険者は冒険しちゃいけない”の!!」
「だけどそれは詭弁でしかない」
「なっ!?」
僕の言葉にエイナさんは驚愕の表情を浮かべる。
「話がそれだけなら僕はもう帰りますね、さようなら」
そう言って僕は個室を出て換金所に向かい、集めた魔石等を換金してから
僕が
「おかえり、ベル君!!」
「ただいま帰りました、ヘスティア様」
僕は満面の笑みで出迎えてくれるヘスティア様に感謝しながら夕食を食べるのだった。
私、エイナ・チュールは個室で受け持つことになった第一級冒険者の少年の事を考えていた。
「はぁ・・・」
「どうしたの、エイナそんな深い溜め息ついちゃって幸せが逃げちゃうよ?」
「ミィシャ・・・」
この子は私の同僚のミィシャ・フロット、仲の良い友人である。ちょうど今休憩中のようで私のところまでやって来ていた。
「実はね・・・」
私はさっきあった出来事をミィシャに話した。
「えっ、白兎みたいな子がLv.7!?しかも十四歳でもう深層の四十九階層に到達したの!?」
「うん」
ミィシャの言葉に同意すると、さらに言葉を続けて来る。
「でも、幾らなんでも嘘なんじゃないの?」
ミィシャの言いたいことは分かる、私だって人伝で聞いたら嘘をついていると判断してしまう。
しかし、ベル君は昨日深層の魔石を大量に換金所に持ち込んだということは把握しているから間違いなく第一級冒険者並みの実力を兼ね備えていると言えてしまうのだ。
「それで私”冒険者は冒険しちゃいけない”って言ったの、そしたら・・・」
「そしたら?」
「”詭弁”だって言われちゃった」
「うわぁ・・・」
あんなハッキリと否定されるとは思ってもみなかったなぁ。
何がベル君をあそこまで駆り立てているんだろうか。
私はその事を考えることになってしまうのだった。