白兎が怪人になるのは間違っているだろうか


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作:白米は正義
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動き出す闇


魔石を全て食べた僕の身体は今までにないくらいに力が漲る感覚が感じ取れる。

 

「これが魔石を喰らった怪人(クリーチャー)の力なのかな・・・」

 

そう呟きながら僕は保管庫を出ようとはせずに他にもなにか保管されていないかと物色を始める。

 

すると、見つけたのは武器の山だった。

 

僕はいつまでも素手で対処できるとは思えなかった為、その武器の山から一本の長剣を取り出した。

 

黒を基調とし、切っ先が炎の如き形状を取るその黒い長剣は妙に僕の手に馴染んでいる気がした。

 

「ちょうど良いや、この剣は詫び賃代わりに貰っておこう」

 

そう言って僕は黒剣を腰に差し、保管庫を出ると大勢の白装束を身に纏った人達がいた。

 

「よくも、我らが同志達を手にかけてくれたな・・・!!」

 

白装束の人達の中の一人がそう言ってくるのに対して僕はこう言った。

 

「ふざけるな、全てはお前達が招いた事だろう。それに、その報いを受けるのは必然だろう」

 

そう言いながら僕はさっき手に入れた黒剣を抜いた。

 

それを見た一人の白装束が声を上げる。

 

「そ、その剣は《ベーゼ・マーレボルジェ》!?」

 

その男の言葉に他の白装束達がざわめき出す。

 

《ベーゼ・マーレボルジェ》っていうのか、この剣は・・・かっこいいな。

 

思わずのんきにそんな事を考えていると、最初に声を上げた白装束がこう言ってくる。

 

「その剣はバルカ様が制作した呪剣(カースウェポン)の一つ!第一等級武装の特殊武装(スペリオルズ)なのだ、貴様のような薄汚い餓鬼が触れて良いものではないのだ!!」

 

そうやってまくし立ててくる白装束に対して僕はこう言った。

 

「知るか、そんな事」

 

その言葉を最後に僕は目の前にいた白装束を斬り捨てた。

 

斬り捨てられた白装束は悲鳴を上げること無く横に両断されて絶命する。

 

それを皮切りに僕は白装束達を血祭りに上げるために剣を振るい続ける。

 

剣を振るう度に鮮血が舞い散り、周囲を赤く染め上げていく。

 

最後の一人になった白装束に剣を振り下ろし絶命した事を見届けると、通路の奥に目を向ける。

 

「出て来いよ、そこにいるのは解っているんだ」

 

僕がそう言うと、通路の奥から現れたのは一人の女性。

 

「あ〜ぁ、せっかくの兵隊共をこンなに殺ってくれやがってェ・・・。」

 

そう言いながら歩いてくる女性の纏っている雰囲気はさっきの白装束達とは別格だ。

 

「どう落とし前付けてくれンだァ!!」

 

怒りを顕にしながら女性は剣で襲いかかってくる。

 

その時、僕はとてつもない違和感に襲われる。

 

女性の動きが遅過ぎる、これでは格好の的だがそんな事は関係ない。

 

白装束の仲間なら殺す、それだけだ。

 

そう思い、剣を振るった。

 

ザンッッ・・・!!

 

「ぐぎゃああああああああああああああああああああああっっ!?」

 

僕の一振の斬撃を受け、女は激痛による断末魔を上げる。

 

「クソガキがァ〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!」

 

そう叫びながら女は懐からある物を取り出した。

 

『D』の刻印の入った珠ようなモノを取り出したかと思えば上から扉のようなものが僕と女の間に割って入った。

 

僕は女に逃げられてしまった。

 

「くそっ」

 

悪態をつきながら剣にこびり付いた血を払い落とし、鞘に収めて出入り口を探し出す事を再開する。

 

あれからしばらく歩き回ったが、中々出入り口が見つからない。

 

それにつれて苛立ちも大きくなっていくのは気のせいじゃないはずだ。

 

すると、僕の目の前に地下水路らしき場所に辿り着いた。

 

更に言えば、ここは僕が今まで歩いていた通路の出入り口だということだった。

 

僥倖だと思い、僕は右から左へ流れる水の流れに逆らって上流を目指すことにした。

 

すると、水中から魚のモンスターが飛び出してきたが、僕はすかさず抜剣して切り伏せる。

 

「ふぅ、初めてのモンスター撃破がダンジョンじゃなくて下水道かぁ・・・。」

 

そんな不満を漏らしながら僕は倒したモンスターの魔石を一口で飲み込む。

 

魔石を口にしたことで多少の力の上昇は感じられるけど、さっきまでいた通路の保管庫の中にあった魔石の方が質が良いと思った。

 

そう思いながら次は下水路の出入り口を見つけることにした僕は足を動かすことにした。

 

 

 

 

 

一方、その頃・・・・。

 

「くそったれがぁあああああああああああああああああああああああああっ!!あのクソガキ、タダじゃおかねぇぞぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

 

身体に包帯を巻き品性の欠片もない喚き声を上げているのはヴァレッタ・グレーデ。

 

七年前、この迷宮都市オラリオを混沌と殺戮で満たした闇派閥(イヴィルス)の幹部である。

 

Lv.5の冒険者であり。二つ名は【殺帝(アラクニア)

 

人の命を奪うことを己の至上としている彼女は今も収まらぬ怒りの衝動を吐露し続ける。

 

その理由は一人の少年(ベル・クラネル)である。

 

その少年に一撃を貰い、深手を負わされたことに怒りを剥き出しに叫ぶ。

 

すると、一人の闇派閥(イヴィルス)がヴァレッタに報告をする。

 

「ヴァレッタ様、報告します。怪人(クリーチャー)量産計画を行っていた者達が殺されていることが判明いたしました。恐らくは・・・、あの子供が実行したものだと思われます」

 

その報告を受けたヴァレッタは瞳孔が開いた眼でこう言ってくる。

 

「ンだと、じゃああのクソガキは唯一の生き残り(完成品)って事か・・・。」

 

いくらか冷静さを取り戻したヴァレッタを見たその闇派閥(イヴィルス)は次の報告を行う。

 

「次の報告です。実は・・・最悪な事に『天の雄牛』に与えるはずだった魔石が保管庫から全て消失しています。恐らくではありますが、例の子供に・・・」

 

闇派閥(イヴィルス)の報告が最後まで発せられることはなかった。

 

何故なら、ヴァレッタがその闇派閥(イヴィルス)の首を自身の得物で切り裂いたからだ。

 

「オイオイ、フザケンじゃねぇぞ!!あのクソガキ、『深層』のモンスター共の魔石を全部喰いやがったのか!?そうなってくりゃあ、階層主の魔石を喰ったことになりやがる・・・。」

 

今までにない事態にヴァレッタは動揺を隠せないでいた。

 

ただでさえ現状でも第一級冒険者の自身に深手を負わすほどの力を持つ怪人(クリーチャー)の少年が万が一にもどこぞの神に神の恩恵(ファルナ)を授かればいよいよ手が付けられなくなってしまう事を瞬時に理解する。

 

そうして、ヴァレッタは大声で闇派閥(イヴィルス)に命令を下す。

 

「てめぇら、今すぐにあのクソガキを回収してこい!!手足を切り落としても構わねぇ、どうせすぐに治っちまうからな!!ただし、この事を勘付かれんじゃねぇぞ!!」

 

その命令を聞いた闇派閥(イヴィルス)達は実行する為に動き始める。

他の怪人とかオリ団員とかオリキャラとか必要ですか?

  • はい
  • いいえ
  • オリ団員だけ
  • オリキャラだけ
  • 他種族の怪人を団員にするとか
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