「『香害』で体調不良になった」小中学生の1割 学会が1万人に調査
整髪料や香水など周りの人工的な香りで、小中学生の1割が体調不良になったことがあるという調査結果が20日、公表された。
教室などで経験したという小中学生や幼稚園児・保育園児も約4%という結果だった。
「香害」の防止を訴える市民団体などが、文部科学省に実態調査の実施などを求めた。
発表したのは、日本臨床環境医学会の環境過敏症分科会と、室内環境学会の同分科会。各地の地方議員らを通じて教育委員会に依頼し、協力する9都道県21自治体の学校・園に昨年5月からインターネット調査した。これまでに保護者ら1万71人が答えた。調査は来年3月まで続けるが、結果がおおむねまとまったとして発表したという。
洗剤などの香りで体調不良を訴える人がいる問題は、近年「香害」とも呼ばれている。今回の調査について、調査した分科会は「学術的な大規模調査は初」としている。
調査結果によると、周りの人工的な香りで頭痛や腹痛、関節痛などの体調不良を経験したという小中学生は10.1%。未就学児も合わせると8・3%だった。成長とともに増え、小学校低学年6・8%▽高学年11・2%▽中学12・9%――だった。
園や学校で経験4%、香りで登園・登校しぶり2%
園や学校で経験があると答えたのは4・4%。こちらも低学年3・7%▽高学年5・5%▽中学7・0%――と成長にあわせて増えた。
同級生の服や持ち物、髪、給食の白衣、エプロンなどの香りが気になったり、嫌だったりすることがあると答えたのは5・7%。このうち、中学生は9・5%だった。香りが原因で登園・登校を嫌がることがあると答えたのは2・1%だった。
分科会の寺田良一・明治大名誉教授(環境社会学)は「体調不良の経験が学校生活とともに増えており、多数の児童生徒の学習環境が損なわれている。継続して調べるべきだ」と話した。
文科省に要望「全国的な調査を」
地方議員らでつくる「香害をなくす議員の会」や、市民団体などでつくる「香害をなくす連絡会」は20日、文部科学相あてに、全国的な実態調査や、校内での香り製品使用に関するガイドラインの策定を要望した。
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