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「不条理だな」労災で妻を亡くした夫が遺族補償年金不支給で提訴 男女差規定による決定取り消し求める

2025年8月19日 18:44
「不条理だな」労災で妻を亡くした夫が遺族補償年金不支給で提訴 男女差規定による決定取り消し求める

 妻を労災で亡くした夫が、男女の差を理由に、遺族補償年金を受け取れないのは憲法違反だとして、不支給の決定の取り消しを求める訴えを起こしました。

 訴えを起こしたのは、滋賀県に住む30代の男性です。男性の妻は、クリニックの医療事務として働いていましたが、一昨年、上司からのパワハラなどが原因で自殺し、労災と認定されました。

 男性は、遺族補償年金の受け取りを申請しましたが、労災保険法では、受け取り手が妻の場合は、年齢制限はありませんが、夫の場合は、55歳以上であることが要件とされているため、今年3月、不支給の決定を受けました。男性は、この男女の差が、法の下の平等を定めた憲法14条に違反するとして決定を取り消すよう求めています。

 原告の男性
 「時代に合ってないなという現状と、まったく違う制度になっているなというところで、 違和感というか。そういうダメージを負った中で、不条理だなという風に感じました」

 代理人弁護士は、「制度は、『仕事は男性のもの』というのを前提にしているが、国民感情は変わってきていることが問われるべきだ」としています。

最終更新日:2025年8月19日 18:44
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