男組(→男組)組長。死ぬまでレイシズムと闘うことを決意した永遠の不良少年。
東京生まれ、東京育ち。いわゆる不良少年(非行少年とは違う)として、高校にも行かず、やんちゃな10代を過ごす。その頃から先輩や仲間の影響で「右翼」思想に傾倒するようになる。その後、裏と呼ばれる社会で過ごすことになるが、不条理なその世界に見切りをつけて第二の人生を歩み始めた。
「嫌韓・嫌中」がネットなどで叫ばれるようになると、それに心情的共感を抱き、SNSでヘイトスピーチのような書き込みをしたこともあれば、野間易通(→野間易通)に罵倒のメンションを送り続けたこともある。
しかし、しばき隊のメンバーであった伊藤大介との出会いが高橋の考えを、そして生き方を180度転換させることになった。議論をするうちに、互いの思想の違いを超えて、「出自や属性で人を差別すること」の間違いに気づかされたのだ。それは、本人曰く「本気で殴り合い」をするような話し合いの積み重ねだったという。
それと平行して、ヘイトデモの現場に足を運び、在特会などのレイシスト集団が実際にどんな「主張」をしているのか冷静に自分の目で確かめた結果、レイシズムと闘うフロントに立つ決意をし、2013年6月、カウンターの中で出会った盟友・木本拓史、舎弟・山口佑二郎らと男組を結成。
中でも、右翼団体「日本國神党」を表敬訪問したトピックは高橋を語る上では欠かせない。直に話し合う中で、カウンターに対する「日本國神党」の誤解を解き、在特会擁護の立場から反レイシズムを援護射撃する立場に転換させたことは、誰にでも出来ることではない。その時の様子は現場に立ち会った島崎ろでぃが写真と文章でレポートしている。

「非暴力・超圧力」の名の下に反レイシズムの活動を行ってきた高橋だが、時にその原則を踏み外し、暴力行為で逮捕、起訴されたこともある。2014年2月東京地裁において、懲役10ヶ月、執行猶予3年の有罪判決が確定している。反レイシズムを貫く覚悟を語った陳述書を参照して欲しい。http://otokogumi.org/wp/?p=126
入墨などの風貌から、粗野で粗暴であると思う人もいるようだが、普段は誰に対しても優しい口調で話し、礼儀正しく仁義を重んじる男である。入墨も、カウン ターに参加した当初は長袖やサポーターで隠していたのだが、「そんなことを気にするのはカウンターの中にはいねえよ」と周りに言われ、その後、堂々と晒す ことになった。ヘイトデモ参加者のみならず、このことをことさらに取り上げて中傷するメディア関係者などが出てくるとは誰も予想していなかったが。
「どうしても、今、止めなければならない。私は、このひどいヘイトスピーチ、ヘイトクライムをこの日本からなくすために、これからも反差別運動は続けていきたいと思います。レイシズムがジェノサイドに変わる前に、私たちが立ち上がるべき時と、信じています」
座右の銘は『後ろを振り向くな』。好きな言葉は『仲間』。 (MASA)