なんちゃら中央駅出現の歴史【再録】
※本記事は筆者が2023年11月に発行した評論同人誌「無軌道」内の記事を再録したものです。本同人誌は発行から1年以上が経過、在庫が僅少となっており、またイベントで並べられる機会も少なく、再販(再収録・総集編)の機会にもしばらく時間がかかると思われるため、内容を公開するものです。
はじめに
幼い頃から京急沿線で暮らしてきた私には、「中央」といえば横須賀中央駅の事であった。私が生まれる遥か昔、1930(昭和5)年の開業時からこの駅名であり、何ら違和感を持つことはなかった。ところがSNSを眺めていると、「◯◯中央駅」のような駅名に対して、違和感を訴えていたり、安直過ぎる命名であるとの指摘が、少なからず見受けられた。「中央駅なんて昔からあるだろう?」と疑わない私は中々理解出来ずにいたが、ひょっとして私の方が異端なのではないか? と思い「◯◯中央駅の歴史」について調べようとしたのが、本記事である。
「中央」を概観する
次のページにまとめたのが、我が国における「中央駅」の一覧で、表①では、「なんちゃら中央駅」の表記となるものをまとめた。調べる限り最も古いのは「小樽中央」で、横須賀中央は2番目であった。しかし小樽中央駅など初耳である。それも当然で、後述するがこの駅名は非常に短命だったのである。表②では「中央の位置を限らずに」まとめた。すると横須賀中央より前にも中央前橋・中央林間(都市)などの駅が生まれていた事がわかる。表③は、かつて国鉄がバスを含めて「自動車駅」として旅客や荷物を運んでいた時代の主だったバス停であるが、これらは膨大な数に及び、到底しらべきれなかった為ごく一部を不完全な形で掲載する事をお許し頂きたい。
中央駅……の前・小樽中央駅~二転三転する駅名
横須賀駅と横須賀中央駅・湘南電鉄の駅名センス
千里中央駅と大規模ニュータウン・大阪万博から~?
◯◯中央駅を分類する・おわりに
書影・追補
※本同人誌「無軌道1」は以下の図書館に寄贈しており、読むことが可能です。
・国立国会図書館
・神奈川県立図書館
・横浜市立図書館
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