新型コロナ検査数の水増しで補助金8500万円余だまし取る 元調剤薬局社長に執行猶予付き有罪判決
新型コロナ無料検査の県の補助金8500万円あまりをだまし取ったなどとして詐欺の罪に問われている元調剤薬局の社長の女に対し、松山地裁は懲役3年執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。
詐欺の罪に問われているのは、松山市の元「エンゼル調剤薬局」社長 沖恵子被告(61)です。
判決などによりますと、沖被告は2022年1月中旬から6月までの間経営していた調剤薬局で行った新型コロナの無料抗原検査で、実施回数をおよそ2700人分水増しして県に補助金を請求。
水増し分のおよそ1200万円を含む8500万円あまりをだましとったものです。
きょうの判決公判で松山地裁の渡邉一昭裁判官は、「交付を受けた補助金の全額について詐欺罪が成立する」とし、「安易で身勝手な動機に酌量の余地は無く厳しい非難に値する」と指摘しました。
そのうえで、沖被告が経営していた調剤薬局が破産手続きを開始したことなど、一定の制裁を受けているなどとして、懲役4年の求刑に対し懲役3年執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。