米国務省、学生ビザ6千件取り消し 留学生の「法律違反」取り締まり続く

ルビオ米国務長官=7月8日、ホワイトハウス/Andrew Harnik/Getty Images

ルビオ米国務長官=7月8日、ホワイトハウス/Andrew Harnik/Getty Images

(CNN) 米国務省は18日、今年に入って失効させた学生ビザが6000件を超えたと発表した。トランプ政権は違法行為を理由として一部の留学生に対する取り締まりを続けている。

当局者によると、ビザ取り消しの理由は期限切れ後の滞在や違法行為などで、暴行や酒気帯び運転、窃盗、「テロ支援」が圧倒的多数を占める。取り消されたビザ6000件のうち約4000件は、そうした「法律違反」が理由だった。

テロ関連とみなされて取り消されたビザは200~300件。米移民国籍法では、「テロ関連の活動」を理由に外国人の米国への入国を認めないことがあると規定している。

トランプ政権は大学と学生ビザに対する強硬措置を続けており、中でもパレスチナ自治区ガザ地区の戦闘に対する抗議運動に積極的な留学生が標的にされている。

特に注目を浴びたケースとして、タフツ大学に在籍するトルコ国籍の大学院生ルメイサ・オズトゥルクさんはビザを取り消され、3月に覆面姿の連邦捜査員に取り押さえられて移民税関捜査局(ICE)の施設に収容された。裁判所の命令で釈放されたのは5月だった。

国務省のマルコ・ルビオ長官は「学生ビザに憲法上の権利はない」と強調している。

国務省によると、2024年度に発給された学生(F1)ビザは約40万件だった。25年度はビザ申請に関する新規の予約が一時的に中断されていたことや、新たな審査が義務付けられたことなどから、発給数は大幅な減少が見込まれる。

米国際教育交流団体NAFSAなどの予測によると、留学生の新規入学は30~40%減る見通しで、この秋の入学者数は全体で15%の減少が予想される。

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