先日、テレ東で年末にやっていた「このテープもってないですか?」を見ました。
2年前に見た「奥様ッソ」と同じ大森プロデューサーが手がけた作品ということで、ワクワクしながら見ました。
この感想はネタバレを含むので、ちょっとでも気になってる人はすぐにリンクに飛んで見てください。全部で1時間30分くらいです。
映像をもう一度見るのはおろか、思い出すのも怖いのですが、がんばって感想を書きますね。
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枠組みの使い方がよかった
私はホラー系の映像が怖くて『放送禁止』なども見たことがなく、ホラーの文脈から語ることはできません。なので、まずは以前書いた「奥様ッソ!」感想と同じように番組の枠組みに注目したいと思います。
↑前書いた感想です。
今回は、「昔のテレビ映像を見てあれこれ言う番組」を用いたモキュメンタリーでした。この手の番組は「ニュース映像で歴史を振り返る」を主眼にしたものもあれば、「今じゃ考えられない」と思えるような倫理観の大きな違いやオーバーさへの面白がりがメインのものも多々あります。
最近で言うと例えば、「かりそめ天国」で「川口浩探検シリーズ」を流したり、「水曜日のダウンタウン」でタバコ吸いながら収録するダウンタウンの昔の番組を流したりっていうのは後者の典型で、テレ東もコロナが流行ったすぐくらいに、昔のトンデモな過去番組を流す番組がありました。(「愛の貧乏脱出作戦」まじでやばかったです。)
「このテープもってないですか?」は、過去の番組の映像は残ってないものが多く、それを収録した貴重なVHSを視聴者に送ってもらい、みんなで見て振り返るというテーマの番組です。
さっき言ったように、過去番組にトンデモなものが多く、実際にそれらを回顧する特番をやっていたテレ東がこの番組をやるわけです。しかも、その特番でもテープに上書きしたかなんかで映像が残ってないものは結構あると言っていたし、あり得ない設定ではありません。
そして、今まさにテレ朝で「楽しく学ぶ!世界動画ニュース」に出て、動画にあれこれコメントしてるいとうせいこうを起用しています。お膳立てはかなり緻密です。
序盤はニュース映像を見て、いなずま療法や催眠療法など過激でインパクトあるものに、いとうせいこうや井桁弘恵がひとしきり「昔はこんなことしてたんだね〜」と言ったあと、例の深夜のお色気番組「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」を見ていきます。
今では考えられないズケズケした質問やお色気要素などが、視聴者からするとおもしろく、時に気まずくなるようなかたちで演出されていきます。また、「ミッドナイトパラダイス」へ視聴者が投稿したビデオ映像も、低い画素数と白飛びが古さを押し出してきます。
「時代やなあ」と違和感を抱えて見続けていくと、「ミッドナイトパラダイス」の出演者、「このテープもってないですか?」の出演者も、そして映像もなんだかおかしくなっていき、別の違和感が大きくなっていくというわけです。
この「昔のテレビ映像を見てあれこれ言う番組」の枠組みをとることで、昔の映像の違和感を楽しむという前提をつくれるし、その違和感を不気味な違和感にすり替えていくことに成功しています。さらに、映像を見て感想をいうコメンテーターを、「ミッドナイトパラダイス」を見て胎児のサブリミナルにあてられた被害者として、「ミッドナイトパラダイス」の外に位置させることも可能にしているのです。
あと、これをテレビ局がテレビで放送したというのもいいなと思います。もしYouTubeや動画配信サービスのみの提供だった場合、外の人がやってるパロディ感が強くなってしまいます。
実際に昔の映像回顧番組を流すこともあるテレビ局が制作・放送することで、撮影や編集の技術がホンモノなことはもちろん、自己言及度が高まるのではないでしょうか。
ただ、自己言及度でいうと「奥様ッソ!」の方が上だったようには思います。ロケバラエティの端々に感じる取材先の不和を、あのAマッソがことごとくスルーする上滑りの不気味さは、ロケVTRツッコミ全盛だったあの時、揶揄として有効だったかなあと思います。
あと、テレビはたまたまやってた番組を見る可能性が高いメディアなので、怖い作品だということを知らずに見てしまい、肝を冷やす視聴者がいるかもしれないというロマンを残してもいます。
しかし、この作品はテレビだけで成立しているわけではありません。サイト上で映像の露出やコントラストを変えると部屋が浮かびあがる種明かし的VHS映像をアップしたり、ニコニコ大百科で「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」の項目を立てたりと、後から参照すべきものがいっぱいあります。あと、SNSでワーワー議論するのも一つの楽しみです。
よう考えたら、別のバラエティ番組見る時もおんなじことしてますね。それを含めて今のテレビをうまく用いています。
素人のビデオ映像
「このテープもってないですか」の何が怖いって、素人の撮影したビデオ映像ですよね。
私が子供の時はまだオカルト番組も心霊番組も多く、心霊写真や心霊映像がガンガンテレビで流れていました。
「怖い心霊映像ランキング」的な番組を見ていてすごく覚えているのが、「素人っぽいビデオほど怖い」ということです。
スタジオにいる芸能人をうつした映像に比べて、画質は低いわ、カメラの揺れも激しいわ、あげく撮ってる人も撮られてる人も言葉が棒読みな映像は、「何気ない日常に幽霊が映り込んだ」という意味以上の不気味さをまとっていました。
今では、ああいう心霊映像は「作品」であって、素人っぽい撮影はむしろ加工をカモフラージュできる上に、不気味さも付け足せる演出だということはわかっています。その実情をわかっているのに依然として怖いのです。
もしかしたら、心霊映像素人の撮った映像が多かったから、「素人の映像は不気味」と感じている可能性もありますが、素人映像は作為が少ない分、正体不明のものが映りこむ隙がある気がします。
(「怖い心霊映像ランキング」的な番組に出てきた海外の映像は、エイリアンとか巨大グモが出てくるし、妙に画質がよくて全然怖くなかったです。いつもホッとして見ていました。)
映像の入れ子構造
昔だったら、素人の撮影した風の心霊映像を「動物のほっこり映像100連発」みたいにして流して、その「呪われたビデオ」の祟りを演出したい場合は、スタジオで誰かが倒れるとか、物音がするとかそういうパフォーマンスをすれば十分だったわけです。でも、今となってはそれはヤラセ臭が強く、非常にうまくやらない限りは白けてしまいます。
自然なのは、登場人物が呪われたビデオを見ておかしくなるというドラマにすることです。これならフィクション内で祟りがおこっているのでどうとでもできます。しかし、これは類似作品が山ほどあって新味がうすいし、全部が作られた物語なので視聴者と距離があります。
で、「このテープもってないですか」で素人風心霊映像をどう見せていたかというと、「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」という過去番組の中で取り上げられた視聴者投稿映像として見せていたのです。
そして、その「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」は40年ほどの時を経て、「このテープもってないですか」の出演者に見られることとなります。
さらに、その「このテープもってないですか」を私たち視聴者が見るのです。
画中画ならぬ映像中映像中映像で、三重の入れ子構造です。見ている人は3種類いるわけで、普通なら1番遠くに位置する素人映像は非常に距離があるように思うはずです。しかも、「ミッドナイトパラダイス」は1980ー85年の生放送番組で、坂谷一郎らスタジオ出演者にも親近感が湧きにくいように設定されていました。
しかし、こんな入れ子構造にも関わらず、胎児が映像に憑いて視聴者に影響を及ぼすという枠を飛び出す存在だったこと、そして「過去の映像回顧番組」という設定だったことで、素人映像→それを見た坂谷一郎ら「ミッドナイトパラダイス」出演者「→「ミッドナイトパラダイス」を見た「このテープもってないですか」出演者というように影響をうまく染み出させているのに成功しています。
映像を見ている2種類の立場の人物が影響を受けておかしくなっているのを見ているもう1種類の立場の私たちは、胎児がこっちにも染み出しているように感じるのです。
モキュメンタリーという手法により、ヤラセやドラマを巧妙に回避しているし、「このテープもってないですか」の枠組みを「ミッドナイトパラダイス」の橋渡しにしたことがうまいなと思いました。
2年前に見た「奥様ッソ」と同じ大森プロデューサーが手がけた作品ということで、ワクワクしながら見ました。
この感想はネタバレを含むので、ちょっとでも気になってる人はすぐにリンクに飛んで見てください。全部で1時間30分くらいです。
映像をもう一度見るのはおろか、思い出すのも怖いのですが、がんばって感想を書きますね。
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枠組みの使い方がよかった
私はホラー系の映像が怖くて『放送禁止』なども見たことがなく、ホラーの文脈から語ることはできません。なので、まずは以前書いた「奥様ッソ!」感想と同じように番組の枠組みに注目したいと思います。
↑前書いた感想です。
今回は、「昔のテレビ映像を見てあれこれ言う番組」を用いたモキュメンタリーでした。この手の番組は「ニュース映像で歴史を振り返る」を主眼にしたものもあれば、「今じゃ考えられない」と思えるような倫理観の大きな違いやオーバーさへの面白がりがメインのものも多々あります。
最近で言うと例えば、「かりそめ天国」で「川口浩探検シリーズ」を流したり、「水曜日のダウンタウン」でタバコ吸いながら収録するダウンタウンの昔の番組を流したりっていうのは後者の典型で、テレ東もコロナが流行ったすぐくらいに、昔のトンデモな過去番組を流す番組がありました。(「愛の貧乏脱出作戦」まじでやばかったです。)
「このテープもってないですか?」は、過去の番組の映像は残ってないものが多く、それを収録した貴重なVHSを視聴者に送ってもらい、みんなで見て振り返るというテーマの番組です。
さっき言ったように、過去番組にトンデモなものが多く、実際にそれらを回顧する特番をやっていたテレ東がこの番組をやるわけです。しかも、その特番でもテープに上書きしたかなんかで映像が残ってないものは結構あると言っていたし、あり得ない設定ではありません。
そして、今まさにテレ朝で「楽しく学ぶ!世界動画ニュース」に出て、動画にあれこれコメントしてるいとうせいこうを起用しています。お膳立てはかなり緻密です。
序盤はニュース映像を見て、いなずま療法や催眠療法など過激でインパクトあるものに、いとうせいこうや井桁弘恵がひとしきり「昔はこんなことしてたんだね〜」と言ったあと、例の深夜のお色気番組「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」を見ていきます。
今では考えられないズケズケした質問やお色気要素などが、視聴者からするとおもしろく、時に気まずくなるようなかたちで演出されていきます。また、「ミッドナイトパラダイス」へ視聴者が投稿したビデオ映像も、低い画素数と白飛びが古さを押し出してきます。
「時代やなあ」と違和感を抱えて見続けていくと、「ミッドナイトパラダイス」の出演者、「このテープもってないですか?」の出演者も、そして映像もなんだかおかしくなっていき、別の違和感が大きくなっていくというわけです。
この「昔のテレビ映像を見てあれこれ言う番組」の枠組みをとることで、昔の映像の違和感を楽しむという前提をつくれるし、その違和感を不気味な違和感にすり替えていくことに成功しています。さらに、映像を見て感想をいうコメンテーターを、「ミッドナイトパラダイス」を見て胎児のサブリミナルにあてられた被害者として、「ミッドナイトパラダイス」の外に位置させることも可能にしているのです。
あと、これをテレビ局がテレビで放送したというのもいいなと思います。もしYouTubeや動画配信サービスのみの提供だった場合、外の人がやってるパロディ感が強くなってしまいます。
実際に昔の映像回顧番組を流すこともあるテレビ局が制作・放送することで、撮影や編集の技術がホンモノなことはもちろん、自己言及度が高まるのではないでしょうか。
ただ、自己言及度でいうと「奥様ッソ!」の方が上だったようには思います。ロケバラエティの端々に感じる取材先の不和を、あのAマッソがことごとくスルーする上滑りの不気味さは、ロケVTRツッコミ全盛だったあの時、揶揄として有効だったかなあと思います。
あと、テレビはたまたまやってた番組を見る可能性が高いメディアなので、怖い作品だということを知らずに見てしまい、肝を冷やす視聴者がいるかもしれないというロマンを残してもいます。
しかし、この作品はテレビだけで成立しているわけではありません。サイト上で映像の露出やコントラストを変えると部屋が浮かびあがる種明かし的VHS映像をアップしたり、ニコニコ大百科で「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」の項目を立てたりと、後から参照すべきものがいっぱいあります。あと、SNSでワーワー議論するのも一つの楽しみです。
よう考えたら、別のバラエティ番組見る時もおんなじことしてますね。それを含めて今のテレビをうまく用いています。
素人のビデオ映像
「このテープもってないですか」の何が怖いって、素人の撮影したビデオ映像ですよね。
私が子供の時はまだオカルト番組も心霊番組も多く、心霊写真や心霊映像がガンガンテレビで流れていました。
「怖い心霊映像ランキング」的な番組を見ていてすごく覚えているのが、「素人っぽいビデオほど怖い」ということです。
スタジオにいる芸能人をうつした映像に比べて、画質は低いわ、カメラの揺れも激しいわ、あげく撮ってる人も撮られてる人も言葉が棒読みな映像は、「何気ない日常に幽霊が映り込んだ」という意味以上の不気味さをまとっていました。
今では、ああいう心霊映像は「作品」であって、素人っぽい撮影はむしろ加工をカモフラージュできる上に、不気味さも付け足せる演出だということはわかっています。その実情をわかっているのに依然として怖いのです。
もしかしたら、心霊映像素人の撮った映像が多かったから、「素人の映像は不気味」と感じている可能性もありますが、素人映像は作為が少ない分、正体不明のものが映りこむ隙がある気がします。
(「怖い心霊映像ランキング」的な番組に出てきた海外の映像は、エイリアンとか巨大グモが出てくるし、妙に画質がよくて全然怖くなかったです。いつもホッとして見ていました。)
映像の入れ子構造
昔だったら、素人の撮影した風の心霊映像を「動物のほっこり映像100連発」みたいにして流して、その「呪われたビデオ」の祟りを演出したい場合は、スタジオで誰かが倒れるとか、物音がするとかそういうパフォーマンスをすれば十分だったわけです。でも、今となってはそれはヤラセ臭が強く、非常にうまくやらない限りは白けてしまいます。
自然なのは、登場人物が呪われたビデオを見ておかしくなるというドラマにすることです。これならフィクション内で祟りがおこっているのでどうとでもできます。しかし、これは類似作品が山ほどあって新味がうすいし、全部が作られた物語なので視聴者と距離があります。
で、「このテープもってないですか」で素人風心霊映像をどう見せていたかというと、「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」という過去番組の中で取り上げられた視聴者投稿映像として見せていたのです。
そして、その「坂谷一郎のミッドナイトパラダイス」は40年ほどの時を経て、「このテープもってないですか」の出演者に見られることとなります。
さらに、その「このテープもってないですか」を私たち視聴者が見るのです。
画中画ならぬ映像中映像中映像で、三重の入れ子構造です。見ている人は3種類いるわけで、普通なら1番遠くに位置する素人映像は非常に距離があるように思うはずです。しかも、「ミッドナイトパラダイス」は1980ー85年の生放送番組で、坂谷一郎らスタジオ出演者にも親近感が湧きにくいように設定されていました。
しかし、こんな入れ子構造にも関わらず、胎児が映像に憑いて視聴者に影響を及ぼすという枠を飛び出す存在だったこと、そして「過去の映像回顧番組」という設定だったことで、素人映像→それを見た坂谷一郎ら「ミッドナイトパラダイス」出演者「→「ミッドナイトパラダイス」を見た「このテープもってないですか」出演者というように影響をうまく染み出させているのに成功しています。
映像を見ている2種類の立場の人物が影響を受けておかしくなっているのを見ているもう1種類の立場の私たちは、胎児がこっちにも染み出しているように感じるのです。
モキュメンタリーという手法により、ヤラセやドラマを巧妙に回避しているし、「このテープもってないですか」の枠組みを「ミッドナイトパラダイス」の橋渡しにしたことがうまいなと思いました。
SCPだとして
おかしさの元凶だと考えられる胎児の存在ですが、これは作品内ではっきり説明されることはありませんでした。モヤモヤしたままの状態が怖いという演出なのかもしれませんが、Twitterで誰かが「SCPっぽい」と言っていて腑に落ちました。
胎児が現れるのは「方向音痴」のビデオからで、そこでまず板谷が影響を受け、そこから他の「ミッドナイトパラダイス」出演者もおかしくなっていきます。
そして、昔のテレビの映像サイズが今と違うため、左右に入れられた黒い面に胎児が出現します。素人映像から「ミッドナイトパラダイス」、そしてまた一つ外の枠(窓の外)に移動し始めてますよね。
最終的には「このテープもってないですか」の出演者もおかしくなり、次は私たちのところというわけです。
おかしくなった出演者たちがさかんに「窓」「窓」と言っていたのも、映像中映像中映像の枠組みとその間の移動に関係があると考えると、 一本筋が通っているようです。
SCPっぽいのは、遭遇した人に無差別に影響を及ぼすっぽい点です。「ミッドナイトパラダイス」の出演者も「このテープもってないですか」の出演者もだいたいおかしくなっていました。
ただ、最後の最後の、現在の坂谷一郎登場の場面で、彼が病院にいるのを映したのはよくわかりません。番組製作者もおかしくなって、変な映像を撮ったということかもしれませんが、SCPにしては坂谷への影響だけがでかすぎる気がするのです。(他の出演者も同じように病院にいるかもしれませんが、それを述べずに坂谷だけクローズアップしていました)
ニコニコ大百科の項目に解説がある、坂谷一郎の隠し子スキャンダルが関係ありそうですが、その祟りというにはやや影響が無差別すぎる気がします。
『化物語』のように、怪異に遭遇した人がたまたまある背景を持っていて、そのせいで影響が増幅するみたいなことでしょうか。
もしくは、結局よくわからん不気味なことが起きるだけの怪談もあると聞いていますし、恨みと祟りという因果関係を説明するのがもう野暮なんですかね。人間的な感情がないようであるようで・・・という気持ち悪さがありました。
1人では見れなかった
とにかく怖くて友達と一緒に見てもらいましたし、1人で見返す度胸もなかったので、 記憶をたよりに感想を書いたので間違ってるところもあるかと思います。
怖いくせに色々細かく書いたのも、分析してわかった気になって恐怖を薄めようとしているだけなのかもしれません。
おかしさの元凶だと考えられる胎児の存在ですが、これは作品内ではっきり説明されることはありませんでした。モヤモヤしたままの状態が怖いという演出なのかもしれませんが、Twitterで誰かが「SCPっぽい」と言っていて腑に落ちました。
胎児が現れるのは「方向音痴」のビデオからで、そこでまず板谷が影響を受け、そこから他の「ミッドナイトパラダイス」出演者もおかしくなっていきます。
そして、昔のテレビの映像サイズが今と違うため、左右に入れられた黒い面に胎児が出現します。素人映像から「ミッドナイトパラダイス」、そしてまた一つ外の枠(窓の外)に移動し始めてますよね。
最終的には「このテープもってないですか」の出演者もおかしくなり、次は私たちのところというわけです。
おかしくなった出演者たちがさかんに「窓」「窓」と言っていたのも、映像中映像中映像の枠組みとその間の移動に関係があると考えると、 一本筋が通っているようです。
SCPっぽいのは、遭遇した人に無差別に影響を及ぼすっぽい点です。「ミッドナイトパラダイス」の出演者も「このテープもってないですか」の出演者もだいたいおかしくなっていました。
ただ、最後の最後の、現在の坂谷一郎登場の場面で、彼が病院にいるのを映したのはよくわかりません。番組製作者もおかしくなって、変な映像を撮ったということかもしれませんが、SCPにしては坂谷への影響だけがでかすぎる気がするのです。(他の出演者も同じように病院にいるかもしれませんが、それを述べずに坂谷だけクローズアップしていました)
ニコニコ大百科の項目に解説がある、坂谷一郎の隠し子スキャンダルが関係ありそうですが、その祟りというにはやや影響が無差別すぎる気がします。
『化物語』のように、怪異に遭遇した人がたまたまある背景を持っていて、そのせいで影響が増幅するみたいなことでしょうか。
もしくは、結局よくわからん不気味なことが起きるだけの怪談もあると聞いていますし、恨みと祟りという因果関係を説明するのがもう野暮なんですかね。人間的な感情がないようであるようで・・・という気持ち悪さがありました。
1人では見れなかった
とにかく怖くて友達と一緒に見てもらいましたし、1人で見返す度胸もなかったので、 記憶をたよりに感想を書いたので間違ってるところもあるかと思います。
怖いくせに色々細かく書いたのも、分析してわかった気になって恐怖を薄めようとしているだけなのかもしれません。
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