辰之助の槍踊りの所作から猫の所作は、江戸中がこぞって賞美し、この狂言(芝居)を見ないのを恥じとしたという。

 

 猫の所作とは、恋い慕う男が自分の実の兄であることを知ったはる姫が、夫婦となり難いのを悲しむ折節、兄弟の猫が恋するのを見て羨み、ついにわが身が猫となって胡蝶に狂う、というものです。

 

 これを、辰之助の猫の狂言と言って、古人は後々までも語り草にしたという。(『近世奇跡考』巻2)

 

 

 芝の所で二匹の猫が恋い狂いしていますね。

 芭蕉の高弟の榎本其角の句に、

  花の夢 胡蝶に似たり 辰之助

というのがあるそうです。

 現代の演目にもありますかね。もし、しばらく上演していないようであれば、一考されたし。

 

AD