この状況では、立証責任(burden of proof)は最初に主張を行った側、つまり a にあります。
理由:
最初の主張の責任:
a が「bは〇〇(悪い事)した」と主張したことで、議論の火種を作りました。このような具体的な非難(特に「悪い事」という重大な主張)をする場合、通常は主張者がその主張を裏付ける証拠を提供する責任を負います。これは、一般的な論理的・法的原則である「主張する者が証明する」(ラテン語で ei incumbit probatio qui dicit)に基づきます。
bの反論:
bは「〇〇なんてしてない」と否定し、さらに「aはデマを流すな」と反論しています。bのこの発言は、aの主張に対する防御的な反応であり、bが新たな事実を積極的に主張しているわけではありません。したがって、bが自分の無実を積極的に証明する責任を負う前に、aが自分の主張(bが〇〇をした)の根拠を示す必要があります。
aの追加の主張:
aが「bは俺がデマ流したというデマを流すなよ」とさらに反論していますが、これはbの反論に対する再反論に過ぎず、元の主張(bが〇〇をした)の立証責任を回避するものではありません。aがこのように議論を複雑化させても、最初の主張の立証責任は依然としてaにあります。
例外や考慮点:
状況による立証責任の移動**:
特定の文脈(例:法廷、公開討論、特定の倫理的規範が適用される場)では、立証責任が移動する場合があります。例えば、bが「aがデマを流した」と積極的に新たな主張を展開し、それを証明する責任を負う場合も考えられます。しかし、この会話の流れでは、bの「デマを流すな」はaの主張への直接的な否定であり、新たな主張とはみなされにくいです。
日本の法的文脈**:
日本法の文脈(例えば名誉毀損など)では、事実を主張する側(ここではa)がその事実の真実性を証明する責任を負うのが一般的です(民法や刑法の名誉毀損罪に関する判例)。特に、bが「デマ」と主張することでaの主張に異議を唱えている場合、aが自分の主張を裏付ける証拠を示す必要があります。
実際の立証の難しさ**:
「悪い事」という曖昧な表現では具体性が欠けるため、aがどのような証拠を提示すべきかは状況次第です。ただし、立証責任は主張の具体性に関わらず、最初に非難を提起したaにあるとされます。
結論:
立証責任は a にあります。aが「bは〇〇(悪い事)した」という主張を裏付ける証拠を示す責任を負います。bはaの主張が誤っていると否定しているだけであり、bが積極的に自分の無実を証明する責任は、aが十分な証拠を提示しない限り発生しません。