イーロン・マスクさんの子どもで、父親と疎遠になっている21歳のヴィヴィアン・ジェナ・ウィルソンさんが、父親に「死んだ」と言われたことや、父親が極右的な考えに傾倒していったことについてどのように感じているかを明かした。
ウィルソンさんは、8月14日に公開された、ドラァグパフォーマーのマディ・モーフォシスさんのトーク番組「Give It to Me Straight」に出演。
冒頭で、モーフォシスさんに、「ウォーク・マインド・ウイルスの犠牲者」と冗談交じりに紹介された。
父親のマスクさんは2024年、右派論客のジョーダン・ピーターソンさんのポッドキャストに出演した際に、性別移行したトランスジェンダー女性のウィルソンさんについて「ウォーク・マインド・ウイルスに殺された」と発言した。
モーフォシスさんの番組冒頭で「ウォーク・マインド・ウイルスの犠牲者」と紹介されたウィルソンさんは「こんにちは、死人です」と冗談めかして返答。
「イーロン・マスクの疎遠の娘」とも言われて、「それは誰ですか?」ととぼけた。
この反応に、モーフォシスさんが「政府関係の人かな。よく知らないけど」と言葉を続けると、ウィルソンさんはすかさず「もう違うけどね」と述べて、マスクさんのトランプ政権での「特別政府職員」としての勤めが、短期間で終わったことをほのめかした。
父親に「死んだ」と言われてどう感じたか
ウィルソンさんは番組で、父親から「死んだ」と言われた時にどう感じたかをモーフォシスさんに尋ねられ、「携帯を見て、『まじか』って思いました」と語った。
また、当時は東京におり、ジントニックを買いにコンビニへ行ったと明かした。
「(任天堂のゲーム)『大乱闘スマッシュブラザーズ』をやって、めちゃくちゃ上手くなりました。気を紛らわせようとしてその日はすごく酔っていた」とウィルソンさんは振り返った。「でも(気を紛らわすための飲酒は)絶対に真似しないでください。良い対処法じゃありません」
また、父親のマスクさんが保守的な思想に傾いたのは自分の責任ではない、とも強調した。
ジャーナリストのウォルター・アイザックソンさんが書いた伝記『イーロン・マスク』には、マスクさんはウィルソンさんが2022年に性別移行した後にトランスジェンダーに批判的になったと書かれている。
ウィルソンさんはそのことについて、「本では、まるで悲劇的な悪役が誕生した原因は私にあるかのように書かれていました。でも彼は前からそうだった。私のせいにしないで。私の責任じゃありません」と語った。
マスクさんは2024年のポッドキャストで、ウィルソンさんの性別適合の治療の書類にサインしたことについて「騙された 」とも主張している。
ウィルソンさんは、マスクさんが「思春期ブロッカー(二次性徴抑制ホルモン療法)」の使用を承認したのは事実だと述べ、「どうしてそうなったのかの経緯は話せない」と語った。「それはこの時代の最大の謎のひとつです」
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。