東京電力福島第1原発の事故で溶け落ちた、約880トンにも上る燃料デブリ。これまでに取り出せた量は0・9グラムに過ぎない。さらに今回、本格的な取り出しの工程が大幅に遅れることが明らかになった。もはや目標の「2051年までの廃炉完了」は誰が見ても実現が難しくなっているが、東電は「旗は降ろさない」という。国と東電はなぜ「絵に描いた餅」とも言える計画に固執するのか。【小川祐希、木許はるみ】
「国の示したロードマップを守るのが責務だ。どうやったら達成できるか考えたい」。東電は7月29日に開いた記者会見で、本格的なデブリ回収の開始時期について、当初予定の30年代初頭から37年度以降に遅らせると明らかにした。その場で小野明・福島第1廃炉推進カンパニー最高責任者は、41~51年に廃炉を完了するという目標を変更しない姿勢を強調した。
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