首相「辞める必要ない」54%、「辞めるべきだ」36% 朝日世論
朝日新聞社が8月16、17の両日に実施した全国世論調査(電話)で、参院選の結果を受けて石破茂首相は辞めるべきか尋ねたところ、「辞めるべきだ」は36%(前回7月調査41%)で、「その必要はない」が54%(前回47%)と過半数を占めた。内閣支持率は36%と前回29%から上昇し、今年2月調査の40%に次ぐ水準まで回復した。ただ、不支持率は50%(前回56%)と、支持率を上回る状況が続いている。
自民党内では参院選の大敗以降、石破首相に退陣を求める「石破おろし」の動きが続いている。こうした自民内の動きに「納得できない」との意見も49%と半数近くを占め、「納得できる」37%を上回った。自民支持層でも「納得できない」が60%と多く、「納得できる」は30%にとどまる。全体の4割を占める無党派層は「納得できる」は32%で、「納得できない」は47%だった。
自民支持層で「辞める必要ない」76%
石破首相が辞めるべきかどうかについても、自民支持層では「辞めるべきだ」は20%(前回22%)にとどまっており、「その必要はない」は76%(前回70%)に上る。立憲支持層も前回調査と変わらず「その必要はない」が6割を占める。公明支持層や共産支持層では「その必要はない」が前回より増えて7割ほどを占めた。一方、国民民主、参政の各支持層は「辞めるべきだ」が6割ほどを占めている。参院選で躍進した政党の支持層と、苦戦した政党の支持層で意見が分かれているのが特徴的だ。無党派層では「辞めるべきだ」が32%と前回37%からやや減少し、「その必要はない」が53%(前回44%)に増えた。
内閣支持率、女性で増加
内閣支持率は、女性で前回31%から41%に増え、不支持は45%(前回51%)。男性では支持32%(前回27%)、不支持56%(前回61%)だった。支持率は年代があがるほど高い傾向があり、70歳以上では支持52%で不支持34%を上回る。しかし、18~29歳の支持は16%しかなく、不支持は73%に上っている。
内閣を支持する理由では、「他よりよさそうだから」が全体に占める比率で前回13%から16%に微増した。「首相が石破さんだから」は9%(前回7%)、「自民党中心の内閣だから」5%(前回4%)、「政策の面から」6%(前回4%)だった。女性では、「他よりよさそう」が前回13%から18%に増えている。
政党支持率は、自民20%(前回20%)、国民民主10%(前回8%)、参政9%(前回10%)、立憲5%(前回7%)、維新4%(前回4%)、公明3%(前回4%)、れいわ3%(前回3%)、共産3%(前回3%)、日本保守2%(前回2%)、チームみらい1%(前回1%)などだった。野党トップは、前回は参政だったが、今回は支持率がわずかに増えた国民民主となった。
◇
〈調査方法〉 コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるRDD方式で、8月16、17の両日に全国の有権者を対象に調査した。固定は有権者がいると判明した917世帯から452人(回答率49%)、携帯は有権者につながった1872件のうち759人(同41%)、計1211人の有効回答を得た。
「デジタル版を試してみたい!」
というお客様にまずは1カ月間無料体験
- 【視点】
内閣支持率が女性で大きく増えているのは、マスコミ報道を通して見る「石破おろし」の動きにいわゆる裏金の問題を取り沙汰された議員や旧派閥の影が見え隠れする影響ではなかろうか。実際、他社の世論調査や我々の過去の調査データを見ると、若い世代よりは高齢、男性よりは女性が政治改革や政治とカネの問題について重視する傾向が見られる。支持層が引き続き高齢偏重で、若い世代が全くついてきていないこととも平仄が合う仮説だ。 若い世代は相対的に経済、景気、雇用、賃金といったテーマに関心が高く、物価高で生活が苦しい、あるいは将来に不安があるという状況のもとで石破政権の支持に回るとは考えにくい。結局この課題を克服できないまま、安倍政権支持層を喪失したことが衆院選以来の3連敗を招いている。 構造的な弱みが解消されないなかで、高齢層、女性の支持で目先の内閣支持率が多少上がっても、首相自身に批判が向かうような報道があれば(例えば最近で言えば「10万円商品券」など)その報道ひとつで消し飛んでしまうだろう。首相は「世論の動向」を見ながら続投を匂わせているが、その判断の根拠にするには心許ない内容だと思う。
…続きを読む - 【視点】
「国内の意見」と「世界の金融」のズレーーー金融視点で分析すると、いまの株高はポスト石破を見越した動き。もちろん ①日米関税合意 ②アメリカ9月利下げ ③日本企業の配当金・自社株買い活況などが一般的な理由として挙げられるが。金融市場は「ポスト石破」時代を見据え、アベノミクス路線の継承が期待される高市氏や、改革志向の小泉氏の動向を織り込み始めているため、国内の政治的混乱とは裏腹に、日本株への期待感が高まっているのです。国内で繰り広げられる政治的な退陣論という近視眼的な議論とは異なり、世界の金融市場は、日本の少し先の未来を見据えて動いているのです。「国内の近視眼」と「世界の眼差し」のズレこそが、今の日本の姿を物語っている。日本が己の足元ばかりを見つめているうちに、世界はとっくに日本の次のリーダーを品定めし、投資という名の投票を始めている。なんと滑稽なことでしょうか。
…続きを読む
関連ニュース
注目ニュースが1分でわかる
ニュースの要点へトップニュース
トップページへ戻るピックアップ
「知米」松岡洋右が見誤った米国の心理 三国同盟は「一生の不覚」
スナックASMまたまたやらせていただきます!
アエラスタイルマガジン【保存版】一度は行きたい世界のリゾート12選
&TRAVELランボルギーニの新型車「テメラリオ」の魅力
&M“傾いている”街 永瀬正敏が撮ったマレーシア
&TRAVEL「日本は決死の行動に出る」警告届かず 日本通だった米大使の悲劇
「カヤバ珈琲」でゆったり時間(東京・谷中)
&M久保純子さん×俵万智さん対談 移住先で子育て
&wレオ・レオーニの絵本づくり展 渋谷で開催中
&w過疎高齢化の町で「希望やったよ」 よろずや書店に現れた共有地とは 「まつり」と「フェス」の違いとは
Re:Ron