Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

ワークスタイル変革が進行する今 多様な働き方を考える

少子高齢化やグローバル化の進展、テクノロジーの進化など社会の変化に合わせ、ワークスタイルが多様化しています。
そこで本特集では、自分たちの生活・価値観に合った、自立的な働き方を選択している校友(卒業生)の方々を紹介します。彼らの働き方を参考に、皆さんも将来の働き方について考えてみませんか?

自分でインターネットビジネスをやってみたい!
●起業して働く
(株)メルカリ 代表取締役社長 山田 進太郎
(やまだ しんたろう)

在学中に、楽天(株)にて「楽オク」の立ち上げなどを経験。2000年、教育学部卒業後、ウノウ(株)設立。「映画生活」「フォト蔵」「まちつく!」などのインターネットサービスを立ち上げる。2010年、ウノウをZynga (株)に売却。2012年退社後、世界一周旅行を経て、2013年2月、(株)メルカリ(旧コウゾウ)を創業。

学生時代は、幹事長を務めていた公認サークル「早稲田リンクス」でWebサイト制作をしていました。ちょうどインターネットが普及し始めたころ。「これからはインターネットビジネスが面白そうだな」と感じていましたが、まだインターネットを主戦場にする企業は少なく、就職活動では広告代理店を受け、内定をいただいたりもしました。

そんなとき、知人から当時まだ20人程度のベンチャー企業だった楽天(株)を紹介されたんです。内定を得て、インターンとして「楽天オークション」の立ち上げに関わり、三木谷浩史社長も出席する会議にも参加させてもらうことで、サービスが生まれる過程や、ビジネスそのものの仕組みを勉強することができました。そして、卒業するころには「自分でインターネットビジネスをやってみたい」と思うようになり、結局、楽天(株)の内定は辞退し、インターネットビジネスの仕事を請け負うフリーランスとして社会人生活をスタートさせました。

フリーランスは、仕事を自由に選べる点が魅力ですが、個人の活動では、限界を感じることもありました。そこで、2001年にウノウ(株)を設立し、周りのエンジニアやプロデューサーとWebサイトやアプリケーション、ソーシャルゲーム制作などの事業を展開していきました。

2010年にはウノウ(株)を売却した米企業Zynga(株)の日本法人で人生初のサラリーマンも経験しましたが、「世界中で利用されるインターネットサービスをつくりたい」という起業当初の思いから、(株)メルカリを創業。現在はフリマアプリ「メルカリ」のサービスを国内で提供すると同時に、昨秋からはアメリカへも進出しています。これからは、発展途上国でもスマートホンを持つのが当たり前の時代が来ます。そのとき、世界中の人々の生活や仕事に影響を与えられるサービスを提供していきたいと思っています。

(株)メルカリの社内風景

私自身は、学生時代にインターネットという、一生を懸けて取り組むものを見つけました。皆さんも、自分が興味を持ったこと、面白いと思ったことは全部やった方がいいと思います。その挑戦の過程で、本当にやりたいこと、大切にしたいことが見えてくるはず。早稲田大学にはそのための環境も、影響を与え合う面白い人材もそろっていると思います。

仕事を生かして社会に貢献にしたい!
●パラレルキャリアで働く
企業経営者兼NPO法人Living in Peace代表理事 慎 泰俊
(しん てじゅん)

2008年、大学院ファイナンス研究科修了。モルガン・スタンレー・キャピタル(株)などを経て、2014年に五常・アンド・カンパニー(株)を設立。2007年に設立したNPO法人Living in Peaceでは、発展途上国向けマイクロファイナンス支援プロジェクト、国内社会的養護向けの支援などを行う。

貧困削減を目的に活動するNPO“Living in Peace(LIP)”の前身となる経済開発の勉強会を始めたのは、2007年10月でした。当時私は米金融機関の東京オフィスで働きながら大学院にも通い、「いつかアクションにつなげる」という名目の下で勉強会をしていたころは、今のような活動をするとは思ってもいませんでした。本業を第一にしながら、おのおのが時間を出し合うという運営スタイルで成果を出すのは簡単ではありませんが、効率的な運営を心掛けながら何とかやっています。

近い将来、二つ以上の仕事を同時にすることが常識になるとよくいわれています。情報処理・通信技術の発展に伴い、人々が働く際に同じ場所にいることの制約が下がってきているためです。今後もその傾向はより顕著になっていくのでしょう。

LIPにも学業という本業とNPOの活動を両立させている大学生メンバーがいます。パラレルキャリアという横文字を意識して肩肘を張らずに、まずは身近にある関心のあることに時間を割いてみてはどうでしょうか。

環境が変わっても働き続けたい!
●フリーランスで働く
TVディレクター/ライター 藤村 美里(ふじむら みさと)

新卒で入社した(株)フジテレビジョンで、情報番組を担当していたときに妊娠・出産しました。ディレクター職での産後復帰は前例がありませんでしたが、「産後も働き続けられる」という事例をつくりたくて、家族の協力を得て産後7カ月で復帰。子どもができたことで社会問題に対する意識も変わり、さらに東日本大震災を経験して報道への意欲も高まり、それまで以上に仕事にまい進しました。

その4年後、夫の海外赴任が決定し、悩んだ末に会社を退職。現在は東京と海外を行き来しながら、フリーランスとしてテレビ番組の取材やWebメディアでの執筆など、発信を続けています。今は、「新卒入社の会社を辞めても、海外移住しても働き続けられる」という事例を増やしたいと思っています。

2005年、社会科学部卒業。(株)フジテレビジョンに入社し、ディレクターとして「めざましテレビ」「とくダネ!」などを担当。2013年、夫の海外赴任に伴い退社し、フリーランスに。テレビの仕事以外に、Webサイト「日経DUAL」「東洋経済オンライン」「Yahoo! ニュース個人」などで執筆中。「日経DUAL」より/撮影:稲垣純也

 

学生時代より楽しい期間はない…なんて思う人もいるかもしれませんが、卒業後に本気で働いてみたら、楽しいことが山盛りです。「働く」ってこんなに楽しいんだ!知らなかった!と感動すると思います。祖母のように80 歳まで働くことが、今の私の目標です。

 

地元に関わる仕事がしたい!
●Uターンして働く
(株)シマネプロモーション代表取締役社長 三浦 大紀(みうら ひろき)

国会議員秘書をしていたとき、選挙区の住人の方々との対話の中に、地域の課題や魅力の発見がたくさんありました。この経験が、故郷の島根県に関心を持つきっかけになりました。Uターンして2年間は、まちづくりをサポートするNPOに就業し、その後、島根の魅力的な産物・産業を発信する会社を設立しました。

2002年、政治経済学部卒業。国会議員秘書、国際NGO職員などを経て、島根県江津(ごうつ)市ビジネスプランコンテスト入賞を機にUターン。地元のNPOで店舗誘致や起業支援などを担当後、2014年に(株)シマネプロモーションを設立し、まちづくりや地域・企業の魅力化事業を行う。

“働く”ということは、役割を担うことだと考えています。そこに何が求められていて、自分は何ができ、何をすべきなのか。それらを重ね合わせることで、自分に合った仕事や働き方が導き出せるのではないでしょうか。

地方は人が少ない=担い手がいない・職種が少ないという現状ですが、そこに自分の役割を見つけられるチャンスもあります。私の役割は、生まれた町を離れて学んだ・働いたという経験を生かして、上京前とは違う視点で地元の価値を捉え、伝えていくことだと考えています。上京するまで関心の薄かった故郷ですが、今は新しい発見の連続で、とても刺激的な日々を送っています。島根に対する愛はどんどん大きくなっています。

 

一般企業での「働き方」も多様化しているの?

専門:労働経済学
教育・総合科学学術院教授 黒田 祥子(くろだ さちこ)

 

仕事と育児や介護の両立(ワークライフバランス)を実現するため、

専門:労働経済学 教育・総合科学学術院教授 黒田 祥子

政府は現在、労働基準法の改正をはじめとする「働き方改革」を推し進めています。一般企業では、大手商社が残業を禁止して朝型勤務制度を導入するなど、これまでの長時間労働を改め、働き方を見直そうとする企業も増えてきました。しかし、厚生労働省の調査によると、短時間正社員制度の導入企業は全体の1 ~2割、フレックスタイム制の導入企業は全体の1割未満にとどまっており、多様な働き方の普及はこれからといえます。少子高齢化による労働力不足を考えると、今までよりも速いスピードで働き方の改革を進めていく必要があります。

 

ただ、ワークライフバランスが実現できる企業を探すのも重要ですが、学生の皆さんにはまず、日本の労働市場の特徴や労働法などをしっかり学んでほしいと思います。違法な労働とは何か、労働者の権利とは何かを知った上で、どんな仕事が自分に合っているのか、どんな働き方が自分にとって「良いバランス」なのかを考えてみることが大切です。

 

参考:厚生労働省Webサイト「これってあり?~まんが知って役立つ労働法Q&A」

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日は毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

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