【精神障害者保健福祉手帳】所持者144万人以上で40・50歳代に集中している!受けられる支援とは?
等級別にみた「精神障害者保健福祉手帳」所持者の現状
令和4年の手帳総所持者数は120万3000人のうち、2級の所持者は50.5%で60万8000人と最も多く、日常生活に著しい困難を抱えながらも地域で生活する方が多数を占めます。また、3級所持者も前回調査から約1.6倍に増加しており、生活に不安や困りごとを持つ方々が早期に支援へつながるケースが増加傾向にあることがわかります。 ●【1級〜3級】等級ごとに異なる生活への影響 「精神障害者保健福祉手帳」の等級は1級〜3級まであり、精神疾患の状態と日常生活への影響をもとに総合的に判断されます。 1級:日常生活のほとんどにおいて、自力で行うことが困難で、常時の介助や支援が必要な状態 2級:日常生活に著しい制限があり、日常の多くの場面で継続的な支援や配慮を必要とする状態 3級:日常生活や社会生活に一定の支障があり、状況に応じた支援や配慮が必要となる状態 この等級制度は、個々の状態に応じた支援を設計することに役立つ仕組みです。適切な支援につなげるためにも、制度を正しく理解しておくことが重要です。次に、この「精神障害者保健福祉手帳」を持つことで受けられる支援内容について見ていきましょう。
【精神障害者保健福祉手帳】暮らしや仕事に役立つ支援内容とは?
精神障害者保健福祉手帳を持っていると、公共料金の割引や税の控除など全国共通の支援が受けられます。さらに、自治体や企業によって交通機関や携帯電話、公営住宅などの独自支援もあります。 これらの制度は、安心して生活できる環境を整えることを目的としています。支援の内容は地域ごとに異なるため、詳しく知りたい場合はお住まいの自治体に問い合わせてみるとよいですね。 また、「精神障害者保健福祉手帳」を所持することで、障害者雇用枠での就職活動が可能になり、本人の特性や配慮事項を企業に伝えることで、安定した環境で働く機会を得やすくなります。就労移行支援事業所などの専門機関を利用して、職業訓練や就職活動のサポート、職場定着支援といった継続的なサポートも受けることができます。 これにより、精神障害を抱えながらも自分に合った働き方を見つけ、長く安心して仕事を続けることができるようになります。
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