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【終戦の日】戦争知る98歳「追悼式に出ることが私の使命」 “戦争知らない世代”の参列者、初の半数超え

2025年8月16日 6:45
【終戦の日】戦争知る98歳「追悼式に出ることが私の使命」 “戦争知らない世代”の参列者、初の半数超え

15日は「終戦の日」です。戦後80年、全国戦没者追悼式の参列者は、戦争を知らない世代が初めて半数を超えました。98歳の男性は「追悼式に出ることが私の使命」と語りました。

終戦から80年。15日に開かれた全国戦没者追悼式では、犠牲となった、およそ310万人に黙とうがささげられました。

天皇陛下「終戦以来80年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ、私たち皆で心を合わせ、将来にわたって平和と人々の幸せを希求し続けていくことを心から願います」

今年、天皇陛下のお言葉には新たに「戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ」という文言が加えられました。

言葉の変化は石破首相からも。

石破首相「戦争の惨禍を決して繰り返さない。進む道を二度と間違えない。あの戦争の反省と教訓を、今改めて深く胸に刻まねばなりません」

「反省」。首相がこの言葉を使った式辞は2012年以来、13年ぶりです。

今年は戦没者の遺族3358人が参列しました。最年長は98歳の長屋昭次さんです。兵士だった兄を戦争で亡くしました。

長屋昭次さん「今でも兄貴と過ごした当時のことを思うと、やっぱり、ここに来て靖国神社に行くこと、追悼式に出ることが私の使命だと思って。80年…感慨が深いです。戦時中に生まれた私としては一つの節目ですかね。感慨が深いです。夜中に空襲が来ると防空ごうに行くんですけど、それが夜中なので、防空ごうから兵舎に帰ってきて、寝ても眠れない。空襲というのは怖いですよ。今、ウクライナとか大変なようですけど、そういう戦争に引き込まれないように、しっかりしないとならないと、私は思ってます」

そして立ち上がると…。

長屋昭次さん「歩くのが、やっとですよ。でもね、こっち来ると、不思議と歩けるんですよ」

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