出産施設がない町に「安心して出産できる場所を」 新設の助産院に密着 “50年ぶり”赤ちゃん誕生『every.特集』
出産施設がない神奈川県真鶴町に、新しくできた助産院「海とつき」。地元住民らが「安心して出産できる場所を」と誘致し2025年春、開院。みんなで支え合う「子育ての拠点」にもなっていました。町で約50年ぶりに迎えた赤ちゃん誕生に密着しました。
小林さんの夫
「小さい」
小林さん
「ようこそ」
夫
「ちょっと目が開いた」
小林さんの子
「ほんとだ」
小林さん
「男の子です。お兄ちゃんそっくりな顔で」
出産できる施設がない町に、この春、新しくできた助産院。初めての赤ちゃんの誕生に密着しました。
神奈川県真鶴町。人口およそ6500人。豊かな自然と海に囲まれた小田原市や湯河原町に隣接する町です。
子連れのお母さんに聞いてみると…
町で出会ったお母さん
「(出産は)小田原まで行っていました。毎回毎回、健診も一人で行って」
妊婦健診や出産のために、車や電車で30分以上かかる小田原市などの医療機関まで行かないといけない状況が続いていました。
観光地に囲まれていることもあり、小田原市へつながる道は渋滞も発生しやすく、過去には“車中で出産してしまったケース”もあったといいます。
全国的に減少している分娩施設。長い間、産む場所がなかったこの町にできた助産院が「海とつき」です。
2024年、真鶴町に移住してきた女性は、この助産院で出産したいと考えていました。
真鶴町に移住 島野麗敏さん
「ここから聞こえるってことは頭位?」
助産師
「今はね、蹴ったらまだ動く」
島野さん
「助かりますよね。安心感もあるし、何かあった時にすぐに相談できる。遠いよりは近くの方がいいなって」
出産は2回目。“地元で産みたい”と考えたのは、1人目の出産の時の経験がありました。
島野さん
「前回は、計画無痛(分娩)だったので、だから本当に自然なお産で無事に産めたらすごくいいなと」