出産施設がない町に「安心して出産できる場所を」 新設の助産院に密着 “50年ぶり”赤ちゃん誕生『every.特集』
できるだけ自然なお産をと寄り添う岩田さん。
そして、男の子が産まれました。岩田さんの助産院で初めての赤ちゃんです。
小林さん・夫
「小さい」
小林さん
「ようこそ」
夫・亮一さん
「ちょっと目が開いた」
息子・大心くん
「ほんとだ」
取材班も大雨が降る中、急いで助産院へ駆けつけると、生まれたばかりの赤ちゃんが。
小林さん
「男の子です。お兄ちゃんそっくりな顔で」
大心くん
「天心(てんしん)」
小林さん
「天心くんです」
取材班
「元々きのう健診の日だった?」
小林さん
「健診して、まだ全然出てこないねって。いきなり夕方に、張りはないけど出血があって。ちょっと様子をみようかって」
「よかった、安堵です」
「岩田先生が『我慢しないでいいよ』とか。『こっち来て』とか『あっち来て』とか『背中もうちょっと上げて』とか、そういうのが自然に出るっていうのが、痛いから苦しいんですけど、よかったなって」
岩田さんや家族に寄り添われ、無事に3000gを超える元気な赤ちゃんを迎えることができました。
出産に立ち会った夫と大心くんは…
夫・亮一さん
「立ち会いはすごくいい経験をさせてもらいました。さするから、いきむ時の力で、へその緒が曲がって出てきて、抱っこしてる、切る」
「大心も一緒になって頑張れっていう。家族全員で見たのはすごい、あんまりないんだろうなって、こういう経験は。大事な経験をしました」
「どうだった?」
大心くん
「楽しかった」
岩田さんは突然の出産に大忙し。
岩田院長
「まさか。本当にまさか」
取材班
「無事第一号」
岩田院長
「良かったと思って」
そして、退院の日。
「おめでとう」
真鶴町でのおよそ50年ぶりという赤ちゃんの誕生に、町長が贈り物を届けに訪れました。
真鶴町 小林伸行 町長
「ありがたいしうれしいことですよね。やっぱり赤ちゃんってみんなを幸せにしますよね」
開業したばかりの助産院で迎えた、初めての赤ちゃん。嘱託病院への報告も無事終えたといいます。
岩田院長
「無事に5日の日に退院して、出産時の(赤ちゃんの)体重がこうで、退院時の体重がこうでしたってファクスで送った」
真鶴町で助産師としての岩田さんの歩みはこれから。
岩田院長
「その人の人生の一部分に関われて、伴走してって良かったって思えるお産ができるっていうのは、助産師として本当に醍醐味だよね」
「家族みんなで支え合って子どもを育てていく。そういうような拠点にここがなれたらいいなって」
(8月13日「news every.」より)