【戦後80年】独自・日米開戦前に敗戦を予測した「総力戦研究所」所長の孫・飯村元駐仏大使が語る「なぜ負けると分かっていながら戦争に突入したのか」
ーー戦後80年の終戦記念日を迎える今、飯村穣元陸軍中将の孫として、どんな思いを抱いているのか。
私から3つのことをお伝えしたい。
・平和は祈り、語りつぐだけでは得られない。どのようにしたら平和を達成できるのかよく考えなくてはならない。
・歴史を語るのは難しいことを認識しなくてはならない。何が本質か深く考えることが必要。(一部のメディアは史実を軽薄に捉え、エンタメ化していく傾向)
・平和を語るのであれば、世界に目を開き、多くの国々の体験に学ばなくてはならない。また苦しんでいる人々・民族に同情と共感を持たなくてはならない。たとえば、イスラエルに大量虐殺されているパレスチナの人々の命運に日本人はあまりに無関心。8月15日はそういうことを考え、行動すべき日ではないか。
<飯村豊さんプロフィール>
1946年10月生まれ。外交安全保障研究フォーラム代表。元駐インドネシア特命全権大使、元駐フランス特命全権大使、元中東・欧州担当政府代表。