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痛み/Novel by るん

痛み

3,995 character(s)7 mins


双子医者兄と妹の話

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高校生活にもだいぶ慣れてきた今日この頃。
体育祭、期末テストと詰め詰めと大きな行事があったせいか疲れが溜まったのか今日の朝起きたら妙に体が重いことに気付く。体が重いだけでなく頭痛…そして喉に違和感が…。熱があるかどうか気になった為、体温計で計ると38℃近い熱。

風邪でも引いたのだろうかと思いながら天井を見つめる。そんなことを考えてるうちにノック音がなり扉が開く。今顔を見られたらまずいと思い布団の中に顔を埋める。

修)美羽、起きてるか?学校遅れるぞ〜?
美羽)……ん。起きてる……
修)まさか2度寝するつもりじゃないよな?
美羽)しないよ……今下いくとこだったの。
修)本当か?笑
美羽)ほんとだもん……
修)ん…?ねえ、美羽。熱でも測ったの?

その言葉を聞いて私はとんでもないミスを起こしたことに気づいた。体温測ってから体温計は手に持って隠しているが体温計をしまっていたケースをそのままベットのそばに置いたままにしていたのだ。

美羽)は……測ってないよ!! 全然だ、大丈夫だしっ…
修)じゃあ本体はどこにあんだろーな笑
美羽)な……無くしたの…。
修)それはそれで大変だな〜。でも本当は手の中に隠してるんだろっ、、と。

いきなり布団を取られ、驚きを隠せず硬直してしまう。その隙に隠していた体温計を取られてしまった。

修)やっぱり、隠してたか。
美羽)あっ、ダメだって!!返してっ。
修)どれどれ、……38℃ね〜、どうりで顔が赤いわけだ。

体温計をあっさり取られた挙句、数字も見られてしまった私はもう一度布団の中に潜ろうと布団を引っ張ろうとするが阻止され、おでこに手を当てられる始末。

修)あっつ……これはしんどいでしょ。
美羽)だ、大丈夫だもん。平気だもん。
修)平気なわけないでしょ笑 とりあえず診察させてね。

そう言って、聴診器を取り出して診察を始めてく修兄。聴診されることに関しては別に嫌ではないので素直に受ける。

修)熱以外に症状とかある?咳とか…
美羽)頭と喉痛いだけ……寝てれば治るもん。
修)それが治らないんだな〜。とりあえず病院いこっか。

病院に連れていかれて処置されることは目に見えてる為、それだけはされたくないと思い、連れていこうとする修兄の手を振り払うが適わず、抱っこされ連れていかれることに。

美羽)降ろして…寝てれば大丈夫だからー
修)それが大丈夫そうには見えないんだな〜。
美羽)…ゲホッゲホ…
修)咳出てきたな、あと少しでつくからな。

修兄がいう病院っていうのは家の隣に併設されてて双子の兄たちが勤務してる所。病院と家を繋ぐ通路があってそこから兄たちは出入りしてる。もちろん兄たち以外にも看護師さん達がいるのでその方達がつかうスタッフ出入口も病院の方にある。私は修兄に抱かれながらも病院の方へと連れてかれた

修)光〜、今大丈夫?
光)うん。……美羽…どうしてここに?
修)熱出てたし、咳も出てたからここで処置しようと思って。
光)なるほどね、よく連れてこれたな。
修)無理やり連れてきた。
光)熱測ったんだっけ。もう1回測っとこうか。
修)熱38℃だったけど上がってるかも。

朝よりもだいぶ体が重くて頭がボーッとしてる。修兄の膝の上に座らせられ、光兄には脇の下に体温計を挟まれ取れないように抑えられる始末。

ピピピッ((体温計鳴る音))

光)39℃…。上がってるな。
修)まじか…美羽、ベットに横になろっか。
美羽)…うん。
修)美羽? 咳と喉痛いのと頭痛いの他にさ、関節痛みたいな筋肉痛みたいな痛みある?
美羽)……少し…

私が言った言葉がまずかったのか修兄と光兄が顔を合わせて何か話してる。そして看護師さん呼んでるし…なんか言っちゃいけなかったのだろうかと考えてしまう。

光)美羽…。熱も高いしさ、念の為検査してもいい?
美羽)なんの…検査?
光)その……一瞬で終わる検査…笑
修)説明下手くそか。
光)だってそんな直で言えるわけないじゃんか!!
修)まあ…そうだけど、その…あれよあれ笑
光)俺より説明下手くそじゃん。

明らかに動揺している双子の兄達。こんな下手くそな説明されたのなんて人生で初だ。

看護師)持ってきました。これでいいですか。
光)ありがとう。助かる。
修)それまだ見せんなよ?
光)わかってる。
美羽)……何持ってきたの?
修)検査に必要な物を持ってきてもらっただけだよ?

一瞬嫌な予感が走った。熱であまり考えられないけど…点滴とかされんじゃないかって。だから修兄に必死にイヤイヤアピールするけどニッコリ笑顔で大丈夫だよ。と返される。何が大丈夫なのか教えて欲しい…。しかもなんで私の体に馬乗り状態で手も抑えられてるのか全て教えて欲しい。

修)美羽、これから検査するけど一瞬で終わるから頑張ろーな。
美羽)……なんで修兄のってんの…
修)万が一暴れたりしたら危ないから、念の為。

光兄の手元には細長い綿棒。これってまさか…鼻の奥とかにめちゃくちゃぐいぐい入れられるやつじゃ??

光)少しだけ頑張って。いくよー。
美羽)ンッ!!…ヤアッ…

あまりの痛さに顔を動かしたかったが看護師さんに即座に固定。鼻の奥に入れて終わりかと思ったらグリグリされてる…
痛くて手を出したかったけど体は修兄に抑えられてて身動き取れない。

美羽)いやっ……わりにして…ゲホゲホ…
光)よし、よく頑張ったな、美羽。
美羽)ウゥ……ゲホゲホ…
修)お疲れ、美羽。

検査終わってもまだ鼻の奥がジンジンしてる。検査終わったから修兄も降りてくれんかなって思ったら降りない。まだ何かするつもりなのかな。

修)美羽、ごめん。もうひと頑張りしてくれないかな。
美羽)……え?
修)言ったら言ったで全力拒否されそうだから何するか言わないでおくね。
光)確かに。でも薄々勘づいてそうだけどね。んー、右手にするか。

検査で痛いことされたのにまだ痛いことやろうとする双子達。修兄は相変わらず私の体に乗っかったまま、光兄は私の右手掴んで血管探してる…これってあれだよね?!

美羽)まっ……待って待って、、針刺すの?やだよ?やんない
修)勘づかれたぞ…光。
光)ですよね、、まあ美羽。がんばろ。

右手を引っ込めようとしても抑えられててビクともしない。やりたくないアピールしても双子達は大丈夫と言うばかり。

光)手の甲かな…血管よく見えるし、、
修)そこやるんだったら1発だぞ。
光)任せな。ここにするから…駆血帯を...
美羽)ね...待ってやだって!! 離してっー!!!
修)少しだけがんばろ。そんな動いたらもっと熱上がっちゃうかもよ?
美羽)し...らないもんっ!! 離して、お願いー!!
光)一瞬だけがんばろ。消毒するね。

絶対次に刺されることを思いながら必死に全力で抵抗するも修兄に抑えられ何にも出来ない。手を引っ込めることも体を捩らせることさえも出来ず、ただ顔だけブンブン振るしかない。体は重いし...熱いし、なんで痛いことばっかやられなきゃいけないのか訳分からなくなってきて大粒の涙が頬を伝う

光)ごめんな、美羽。泣いてもいいからこっちだけは動かすなよ。行くぞ。
美羽)...ったい!! いやぁ!! 抜いてー!!
光)痛いな。ごめんな。でもちゃんと入ったよ。
美羽)ぅぅ...やぁ...グスン。
修)よく頑張った美羽。痛かったな。ごめんな。
光)よし。こんぐらい固定しとけば取れないよな。
修)ぐるぐる巻きじゃん笑 まあこのぐらいなら流石に取ろうとしても時間かかって僕らに見つかるのが先だろうな。
美羽)...とって......。これ嫌だ......
光)終わるまでは抜けない。点滴終わるまで時間かかるから寝てな。体も休みたいって言ってるはずだよ。

そう言って光兄は私の頭をポンポンと撫でた。修兄はお腹をポンポンと。点滴中の右手は私が取らないようにって頑丈に固定されてる。違和感しかなくてつい右手をブンブン振ろうとしてしまうがすぐに止められる。

修)大人しくしなさい、まだ痛いことされたいの?
光)針刺し直しになってまた痛い思いするぞ?
美羽)...やだ。
修)手握ろっか。またやりそうだし。

右手はほんと違和感しかなくてすぐに外したい気持ちでいっぱいだった。修兄が点滴されてる手を優しく握ってくれて不安だった気持ちが安心に。手を握ってくれてるのと同時にお腹はまだポンポンされてる。まるで寝かしつけされてる赤ちゃんのよう。それがまた安心感が湧いて、眠りに誘ってくる
そして意識が途絶えた。

光)相当疲れたんだろうな...。
修)熱あるから尚更だろうよ。
光)おやすみ美羽。
修)おやすみ。

その後のこと。検査した結果陰性だということを知らされた。この検査結果を聞いて痛い思いしたのにしなくても良かったじゃないかって猛烈に兄たちに当たりまくったのであった。

おわり







あとがき
いつも読んで下さる皆様ありがとうごさいます。
投稿遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
下書きストックしてて...最近忙しくなかなかかけてない状態でありました...。
今回は双子の兄と美羽のお話を書かせていただきました。
多分今後もその子達で何かしら書くと思うので、こういうの書いてほしいとかリクエストありましたらなんなりとお申し付けください。
コメントしてくださる方々いつもありがとうございます。頂いたコメントはちゃんと読んでますが返信等は致しませんのでご了承ください。
リクエストはコメントでも質問箱でもどちらでも構いません

ではまた次の作品でお会いいたしましょう。

Comments

  • なーさん

    この話の続きみたいなのあれば読みたいです。

    August 6, 2022
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