社会人女性ポケカプレイヤーが、競技としてポケカで勝つことを諦めた話。
そんなに遠くない少し前の話。
わたしはポケモンカードにのめり込んでいました。
「○年以内に世界大会に出る」という目標を立て、その過程にも小さなゴールをいくつか設定し、目標を達成するために取り組んでいました。
平日は仕事終わりに毎日練習、休日もほぼ丸一日カード漬けの生活。
休職していたときは、毎日昼から夜まで練習をしていました。
少しだけ、大会で勝つ経験をしたりもしました。
正直、その経験も多くはなかったのですが・・・
しかし、日々の中で小さな気付きが少しずつ積み重なって、最終的には「競技ポケカの世界で勝つこと」を諦めました。
このnoteでは、諦めるまでの心情の変化と気付きを残したいと思います。
① 上位層に女性プレイヤーが少ない
自主大会に積極的に出始めたときから、上位卓に女性が全然いないことがとても悔しいな、という感情がありました。
前提として、ポケモンカードのプレイヤー人口(ここでの「プレイヤー」は、CLに毎回応募する、シティリーグにシーズン通して全て参加し上位を目指す人 を指します)に対して、そもそも女性参加率が低いため、統計的に見ても上位層に女性が少ないのは当然の傾向ではあります。
また、他のカードゲームに比べて、ポケモンカードはまだ女性の比率が高い方ではあるものの、やはりカードゲーム自体が男性趣味という歴史的イメージの蓄積も相まって、女性の競技プレイヤーがまだまだ少ないのは、致し方ないことだとも思います。
ただ、上位卓に男性ばかりで女性は下位卓にたくさん、という様子を見ていると、やはり運が絡むゲームと言えど、男性に勝つのは難しいのだろうかと思いました。
まずは、「練習が足りないのだろう」と考えました。
② 練習環境の制限
(1)練習相手の確保がむずかしい
では、「練習をしよう」と考えた時の練習環境は、
最初に友人と一緒にポケカを始めた場合を除き、
・パートナーと家で練習する
・自分でジムバトルに参加する
・SNSで対戦相手を募集する
などのいくつかのパターンに限られます。
パートナーがいる場合は、異性との練習が阻まれることもあります。
当時、競技としてポケカをがんばっていきたいと思っていた私は、
同じ熱量を持った、同じようなレベル感の仲間がいないと、練習環境の確保すら難しいのだと感じました。
(2)大学生と同じ練習時間は確保できない
大学生もマスターカテゴリに含まれますので、同じ土俵で戦うことになります。
会社員として朝から晩まで労働している人間の練習できる時間は、大学生と比較すると1日で何倍も違います。
会社員として平日は朝から晩まで週5日の勤務がありますので、
ここの練習できる時間の差と、大学生時代から練習してきた時間の蓄積がある人たちには、いまから頑張っても勝つのは難しいと思いました。
(3)練習環境は平行線を辿るだけ
練習環境はそのまま平行線を辿り、レベルの高い練習相手を出会うこともなく、成長曲線は一定のところで止まってしまいます。
これは運が良いと、強いプレイヤーと知り合うことができ、練習環境にも変化があるかもしれませんが、なかなか難易度が高いと思います。
また、強いプレイヤーとの練習に混ぜてもらったとしても、自分なんかが申し訳ない、という気持ちになってしまうことが多々ありました。
このときは、自らコミュニティを立ち上げて練習相手を確保する、SNSで発見した練習会に行ってみる等で、なんとか練習環境を作り出していました。今となっては、コーチングサービスも複数あるので、お金を払えば、社会人向けの効率の良い上達方法なども教えてもらうことができたりもするのでしょうか。
③ 性別の壁
男性のコミュニティに女性が入りにくい、ということも、少なからずあります。
気軽に練習に呼べる友達が異性となると、パートナーがいる場合や、自衛の意味でも、2人きりで練習することが難しかったりもします。
練習会コミュニティでも、ポケカと言えど成人した男女の集まりなので、気を遣わざるを得ません。
自分が男性だったら良かったのにと思ったことが何度もありました。
また、男性コミュニティの中の女性はどうしても性差別的な扱いを受けることもあります。
「女だしどうせ弱い」「女だからこのデッキを使っていそう」なども、それに当たると私は考えています。
ただ、これも男性的な趣味であるとされるカードゲームの世界に自分から足を踏み入れたのだから、多少肩身が狭い思いをするのも仕方ないと思っています。
④ 脳科学的視点
上記の通り、環境的な面は目を瞑れると思っていました。
しかし、恵まれた練習環境がないと、競技ポケカの世界で勝てるようにはなりませんでした。
ポケカプロを名乗る人たちがちらほら見え始めたころも、自主大会で女性が上位に何人もいることはありませんでした。
そこで、「どうして女性が勝ちにくいのか」を脳科学の視点から考えてみました。
そもそも、男女では脳の構造に違いがあり、女性が勝ちにくいのだと思いたかったのです。
(いま思えば、勝てないのを脳の構造のせいにするなよという話ではありますが・・・)
実は、男女の脳の構造に性差はないと言われています。
ただ、こんな話もあります。
男女の性差としてよく挙げられる違いに“地図が読める、読めない”というものがあります。
地図を読む能力は数学の範疇とされ、頭の中で図形を回すメンタルローテーション(心的回転)と呼ばれる操作に長けているかどうかで決まります。
その脳のメンタルローテーションを処理する部分の大きさには男女差があり、平均すると男性のほうが大きいとされています。
そもそもわたしの頭が悪いということあるかもしれないのですが・・・
一応学生時代は数学が得意でしたし、専攻も理系でした。
それでも、ポケモンカードをしていて、男性の数学的能力の高さには、やはり劣るものがあると感じました。
正直、これを実感したときに、ポケモンカードに競技として向き合うことは、「自分の人生において効率的ではない」と感じました。
(「人生において効率的」という表現は日本語として少しおかしいかもしれないですが、自分の中ではストレートにそう思いました。)
同時に、自分が「成功体験・勝利体験だけを求めてポケモンカードをしていた」のだと気付きました。
そうであれば、自分の欲求を満たすのはポケモンカードでなくてもいいな、と思うようになりました。
毎日練習していた頃、負けた時に「あんなに練習したのに」と思いました。
練習時間が直接的な自信につながるものでもないと悟りました。
他のことをできる時間をめいっぱい使ったのに結果に繋がらない虚しさは、わたしの中ではとてつもないものでした。
たくさん練習しても負けて、それでも頑張り続けるのは、本当にポケカプロを目指す人たちだけで良いのだと気付きました。
これからは、もっと気楽にポケモンカードで遊ぼうと考えています。
今後は、自分が得意なことで成功体験を得ていこうと思います。
現にいま、平日は毎日仕事で終わる生活に戻り、週に1回ポケカをするかしないかの日々を送っていますが、心は満たされており、とても幸せです。
要は、
・さまざまな視点から、ポケカプレイヤーとして、
女は男に敵わないと思うんだよな
・自分が苦しくなることはさっさとスタンス変えて、
自分の得意なことで心を満たしていこう〜
という話でした。
さて、明日からPWCS2025、世界大会が始まりますね。
わたしが競技ポケカで勝つことを夢始めたのも、WCSを配信で観たことがきっかけでした。
競技としてポケカに向き合っている人たちはすごいです。
私みたいな半端者が語れないほどで、そういう人たちの熱量を感じることができるのが、世界大会です。
選手の皆様、応援しております。
今年もたくさんの人たちが夢を見るきっかけとなる世界大会になりますように!


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