横浜 不正受給5800万円、市認定こども園を刑事告発 詐欺容疑で元保護者
横浜市瀬谷区の認定こども園「二ツ橋あいりん幼稚園」で起きた給付金など計約5800万円の不正受給問題で、元園児の保護者が12日、市役所で会見を開き、運営法人を詐欺容疑などで横浜地検に刑事告発したと発表した。不正受給は2023年に発覚したが、市は全額が返還されている上、運営体制が刷新されたとして刑事告訴を見送っていた。 市や告発状によると、法人は18年7月以降、市独自の職員配置基準を満たしている園への加算金などを不正に受け取った。請求の実務は当時の理事長が1人で担い、チェック体制は機能していなかったという。 市は23年8月と24年6月に不正受給を公表。一連の請求は故意で悪質性が高いとの見解を示し、理事長は23年11月に交代した。 会見に同席した代理人弁護士は、詐欺容疑に加え、補助金適正化法に抵触する可能性を指摘。告訴しない市の姿勢を疑問視し、「明らかなうそで行政をだました。被害が甚大で常習性もあり、刑事事件として立件されるべきだ」と主張した。同園の担当者は神奈川新聞社の取材に「告発の内容を確認できておらずコメントできない」と話した。 同園を巡っては、市が23年に13件の不適切保育を認定し、元職員の1人が暴行罪で略式起訴された。関係者が客観的な証拠となる動画を提示したものの、市の対応が後手に回った経緯も市会で明らかになっている。会見した保護者は子どもが在園時に被害を受けたことにも触れ、「第三者による再調査を実施してほしい」と話した。
神奈川新聞社