参議院議員選挙で日本共産党が、改選7議席のところ当選3議席57%減という歴史的大敗を喫しました。今日の読売新聞には「自公敗北」の見出しが踊っていますが、その自民党は改選52議席のところ当選39議席で30%減、公明党は改選14議席のところ当選8議席で43%減ですから、政権党を上回る敗北ぶりです。選挙区は東京選挙区の吉良よし子氏の1議席にとどまり、6年前の約70万票3位から約56万票6位と、当選はしたものの得票数は大幅に後退しました。比例代表は2議席約286万票得票率4.8%で、すべての指標で1983年に比例代表制がはじまって以来の最低を記録しました。1968年の参院選では当時の全国区で約214万票得票率4.9%を記録していますが、当時は有権者数がいまより少なく当選ラインが低かったので、3人当選しています。1965年の参院選全国区で約165万票得票率4.5%で2人当選ですので、今回の結果は実力的には60年前の水準に後退したといえるでしょう。しかし当時は党員の平均年齢は20歳代で勢いがあり、社会の各分野で党の影響力が議席数以上にあった時代です。現在の党員平均年齢は70歳代です。組織としての総合力は60年前よりも大きく弱体化したといえます。もはや自民党公明党以上に、有権者からの厳しい審判がくだったいえる結果であることは誰も否定できないでしょう。
ここまで日本共産党が歴史的大敗をした理由を思いつくまま列挙しましょう。党員の高齢化とそれに伴う党員、地方議員の急速な減少。党内現役世代の急減で有権者の気分が掴めなくなり、響く政策がつくれなくなっている。知識人党員も少なくなって、理論構築ができない。そのために参政党などのポピュリズム台頭の分析もできず適切な対応策がつくれない。「しんぶん赤旗」の購読者減による財政の弱体化。高齢男性幹部(志位、市田、浜野)が長期間にわたり中央指導部の実権を握り続けていることによる組織の独裁化、硬直化。2023年2月の松竹伸幸氏除名にはじまる、多数の物言う党員へ対する不当除名・除籍の乱発。党内ハラスメントへの対応ができない、被害者が追い詰められ加害者が守られる構図が横行する組織体質。党勢急減を補うためにいわゆるサポーターやしばき隊などの、小ブルジョア急進主義的な体質をもった活動家を無原則に受け入れたことによる党風の変質。それらの人物による街頭でのカウンター活動による混乱。SNSで先鋭化した一部党員・支持者が、公然と党外の一般市民や党員・党地方議員に対して罵詈雑言を吐く。こうした状況を党指導部は放置・黙認することで党内批判者を抑圧するために紅衛兵的な道具として事実上活用している。こうした党の体質が、急速に有権者からの支持を失わせていったといえます。
2024年の党大会は、これらの党変質から立ち直る好機であったにも関わらず、松竹伸幸氏の除名処分再審査を拒否し、有権者からの党への苦言を代弁した代議員にたいして、結語で田村委員長みずから公開パワハラといえる罵倒をするという有様で、軌道修正をみずから拒否しました。それからの党勢の急減は、当然の結果といえるでしょう。
今回の参院選では共産党が「自公を、排外主義勢力を少数に」追い詰めるどころか、逆にアシストする事例も発生しています。茨城県では立憲民主党と共産党候補の得票を合計すれば、2位で当選した参政党候補の得票を上回りました。栃木県でも、立憲民主党と共産党候補の得票合計は、当選した自民党候補の候補に匹敵しています。両県で共産党が候補者擁立を見送れば、立憲民主党候補が当選した可能性が増したのです。共産党の「自公を少数に」は掛け声だけで、自党の党勢拡大を優先させる身勝手さは、両県の政治変革を求めた有権者からの厳しい批判に晒されるでしょう。政治革新どころか、社会進歩の障害物にすらなっています。
常任幹部会声明としてさしあたりの選挙総括が発表されましたが、これまでと同様に敗北に向き合わず党指導部の保身が全面にでた駄文でした。このような党指導部に自浄作用を期待するのはもはや絶望的です。党内の心ある党員、勤務員、地方議員の皆さんが、言いたいことも言えず疲弊していく姿は、もう見たくありません。今回の選挙で、当選する見込みのない選挙区候補を一所懸命応援し、報われなかった地方議員の悲痛な叫びも既に聞いております。このまま我慢し続けたら、数年内に予想される「しんぶん赤旗」の発行停止、中央財政の破綻に巻き込まれ、破綻しないまでも大量リストラで勤務員の皆さんは生活する糧を失い路頭に放り出されることが予想されます。もう後はありません。いまこそ決起しましょう。腐敗した党指導部を打倒して、党の民主的改革のために立ち上がりましょう。それができない場合は、早く逃げ出しましょう。逃げることは恥ではありません。自分が元気でなければ、社会変革はできません。党が立て直せるなら、本部ビルを手放して掘っ立て小屋からやり直しましょう。それが無理なら無理で別の方法を考えましょう。ポピュリズムの台頭とそれに伴う社会の分断に抗して、人の繋がりを広げていくことができれば、展望は開けていくはずです。もう一度訴えます。「全国の日本共産党員、決起せよ!」