米ホワイトハウス、スミソニアン博物館に内部調査 独立宣言250周年で
米ホワイトハウスは12日、米国独立宣言250周年を前に、スミソニアン協会が運営する一部博物館と展示について内部調査を実施すると発表した。写真は3月、スミソニアンの国立アフリカ系アメリカ人歴史文化博物館(2025年 ロイター/Leah Millis)
[12日 ロイター] - 米ホワイトハウスは12日、米国独立宣言250周年を前に、スミソニアン協会が運営する一部博物館と展示について内部調査を実施すると発表した。トランプ大統領が今年、同協会が「反米思想」を拡散していると非難した経緯があり、公民権運動家らの間で懸念が広がっている。
ホワイトハウス高官3人は、スミソニアン協会のロニー・バンチ長官宛ての書簡で、この調査は同協会が国の遺産を「歴史的に正確」かつ「包括的に描写」することを確実にする目的と説明。
書簡は「この取り組みは、米国の例外主義をたたえ、分裂や党派的な言説を排除し、共通の文化機関に対する信頼を回復するとの大統領令に確実に沿う目的を持つ」と記している。
その上で、トランプ氏が3月に「米国の歴史に真実と正気を取り戻す」と題してスミソニアン協会を名指しした大統領令に言及した。
トランプ氏は近年、同協会が「分裂的で人種中心の思想」の影響を受けていると発言している。
大統領令は、政府、大学、企業におけるDEI(多様性・公平性・包摂性)を促進するプログラムの廃止を迫る政府の取り組みに沿ったもの。
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これに対し、広大な博物館群と研究機関への政治的介入に加え、トランプ政権が数十年にわたる社会の進歩を覆し、米国史の重要な局面の認識を損なっているとの懸念が浮上している。
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