道重さゆみはなぜ“潔く”を引退を決めたのか? モーニング娘。を救った「全身アイドル」の偉大な足跡
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2023年、「強迫性障害」を公表
ところが、道重は2014年に突然「次の世代にバトンタッチしたい」として卒業を発表。卒業までのグループ在籍日数4329日は当時の最長記録だった。卒業後はしばらく表舞台から姿を消していたが、2017年からはソロで活動を再開。以前のようにグループの知名度を上げるために無理をする必要がなくなったからか、復帰後は従来のファンに向けて自然体の活動をするようになった。 歌手やモデルなどとして順調に活動しているように見えたが、2023年末に「強迫性障害」と診断されたことを公表。そして今年1月には、「安心したいと思っての行動が、結果、また不安に繋がってしまう事も分かっているのに、どうしても止まらず、敢えて自分から不安を探してしまっているような感覚にもなって、苦しい時間が続いています」「そんな中で活動を続けていくのは、難しい、限界だな、と感じるようになり、会社にもその都度、相談させていただいていました」として、今夏での引退を発表した。 まだまだ人気が高いだけに引退を惜しむ声は絶えないが、道重はモーニング娘。卒業の際に以下のようなコメントを残している。 「2002年にモーニング娘。のオーディションを受けて、2003年1月19日、モーニング娘。の第6期メンバーとして合格して、大好きなモーニング娘。になりました。私は、芸能界に興味があったわけではなくて、歌が好きとかダンスがやりたいとか、そういう気持ちも全然なくて。ただ、『モーニング娘。が好き』という、その気持ちだけでここにやってきました」 道重はタレントになりたかったわけではなく、あくまで「モーニング娘。のメンバーになりたい」という思いでデビューした。「恩返しがしたい」という目的でリーダーになり、実際にグループを再生させたことで「やり切った」という気持ちがあったのかもしれない。だからこそ「ハロプロアイドル」をまっとうした彼女は、無理にタレントを続けるよりも、潔く引退の道を選んだのだろう。そういう意味で、ファンからも彼女の決断に「納得」という声が目立っている。 22年以上にわたるアイドル活動には今夏で終止符が打たれるが、道重の功績は今後も「アイドル界の伝説」としてファンの記憶に永遠に刻まれ、語り継がれていくだろう。
佐藤 勇馬
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