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カズレーザーと学ぶ。

毎週火曜よる10時00分〜11時00分 放送

その育児、時代遅れかも?AI活用に子どものデータで選ぶ習い事 これだけは外せない最新科学

2025.07.29 公開

『カズレーザーと学ぶ。』今回は「子育ての悩みを最新科学で解決SP」

「東大合格者も実践!?学力を爆上げする最新科学」

スタンフォード大学オンラインハイスクール校長の星友啓氏は、子どものやる気を引き出し、勉強の学習効果を上げるうえで大事な要素として、“メタ認知”を紹介。メタ認知とは、端的にいえば「自分が、何がわかっていないかを理解すること」だといい、自分の勉強の得意不得意の発見、勉強法の確立にも重要であるとのこと。

星氏とともに登壇した、東京大学医学部出身の河野玄斗氏が開講した河野塾では、このメタ認知を最大化する工夫が凝らされているという。新興の塾ながら今年東京大学に52人、京都大学に27人を合格させた実績を持つ河野塾だが、リアルタイムのオンライン授業では、生徒と講師の双方が画面に書き込み可能。講師は生徒の思考プロセスや解法を確認しながら間違っていたら即修正する。さらに予習を重視し、分からない所を授業時間で解決する“反転授業”スタイルを採用するなど、生徒のメタ認知を最大限に引き出すよう設計されているという。

星氏は、メタ認知のほか、そもそもの子どものやる気の出し方についても解説。SDT(Self-determination theory、セルフ・ディターミネーション・セオリー)理論、自己決定理論とも呼ばれるもので、やる気を引き出すには、自分で何かを選択している意識が重要と語る。人間の心は、自分の意思で行動を決定していると思いたい傾向があるといい、この自分で決定したという感覚、それに加えて行動によって他者と繋がれる感覚、目標に届いた達成感も満たしてあげることで、子どものやる気を引き出せるという。具体的には「国語と算数、両方宿題あったらどっちを先にやる?」のように、子どもに自己決定の機会を少しでも与えてあげることが望ましいとした。

スタンフォードオンラインハイスクール校長
哲学博士
星 友啓

河野塾 塾長
河野玄斗

「身体能力を数値化して決める 令和版習い事の選び方」

東京大学大学院総合文化研究科で准教授を務める今井一博氏は、最新の子どもの習いごと事情について解説。今井氏によると、昨今はどの習いごとが子どもに向いているのか、数値を計測して提案してくれるサービスが生まれているという。番組で紹介されたスポーツ科学施設では、最先端のマシンを使って、子どもの5大基礎体力を数値化。過去10年以上にわたって収集したプロスポーツ選手等のデータと比較することで、合計15種目の中から適性スポーツを判定することが可能だという。今井氏は自分のスポーツ適性をしっかり把握することで、どうすれば活躍できるかも理解できるとコメントした。また得意を伸ばすと同時に様々な競技を体験することも大切とし、神経系が鍛えられる12歳までは、様々なスポーツ、運動、遊びを通じて身体を動かすことが効果的と話す。運動神経がいいといわれる子どもは、股関節をはじめ、肩甲骨や背骨の使い方が上手い傾向にあるとし、それらは習い事だけでなく、ジャングルジムや滑り台、ブランコや鉄棒など、公園にある遊具でも鍛えられると語った。

一方で、運動が苦手な子どもにおすすめの習い事はプログラミングとしたのは、東北大学加齢医学研究所で准教授を務める細田千尋氏。最近の小学生の新しく習ってみたい習いごとでは1位だといい、小学校からプログラミングが必修化し、大学受験においても情報科目が採用されるなかで、現代の子どもにとっては当たり前の能力になりつつあるという。脳科学者である細田氏は、プログラミングをやっている際の脳活動は、複雑な数学の問題を解いていたりとか、空間把握の問題を解いているようなときの脳活動と似ているとし、脳の観点からも良い習い事であるとコメントした。

東京大学大学院 総合文化研究科
広域科学専攻 生命環境科学系 運動適応科学講座 准教授
今井一博

東北大学 加齢医学研究所 准教授
脳科学者 
細田千尋

「生成AIは子育ての味方?パパママを助ける最新AI活用法」

早稲田大学教職大学院教授の田中博之氏は、近年急速に進化した生成AIが、家庭での教育に活用されていると紹介。田中氏によると、子育てにAIが役立つと思うか聞いたアンケートでは、8割近い母親が、「役立つ」と回答したという。

番組内では実際に「ChatGPT」を子育てに活用している家庭の様子が紹介され、例えば日記を書く宿題であれば、対話形式で出来事を聞き出すなどして日記に書く内容をアドバイスしてくれたり、子どもが部屋の整理をする際には、部屋の写真を都度アップロードしながら次に片付けるべきものの提案をしてくれたりなど、子どもたちの宿題のサポートから日々の生活のアドバイザーとしてまで、仕事や家事で手の回らない親の助けとなっている様子が映された。

田中氏は紹介事例のようにAIを活用することで、育児にかかる親の負担を軽減し、AIとの対話によって子どもの能力の向上も見込まれると期待をよせる一方、AIの使用には思考力や表現力、創造力を丸投げしてしまうことによる、“AI依存”のリスクも伴うと指摘する。便利な最新テクノロジーをうまく活用しつつ、「(生成AIを)もう一つの脳と対話するように、パートナーとして力を高めてくれる使い方を学んでほしい」と語った。

早稲田大学 教職大学院 教授
田中博之

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