嘘の夢の話 8月26日
眠る前と同じように自室で布団に寝転がっている。部屋は豆電球が点いているだけで薄暗く、クーラーが効きすぎているせいで肌寒い。ブランケットを取ろうと押入れを開けると、押入れの床に蓋がついているのに気が付く。何年もこの家に住んでいるのに初めて見つけたものである。不思議に思ってその蓋を開けると、地下へ向かってはしごが伸びており、私はそのはしごを降りていく。
降りきるとそこはトンネルになっていて、自室の豆電球と同じようなオレンジ色の薄暗い照明が灯っている。壁はレンガ張りになっているが、老朽化からかところどころ崩落しており、むき出しになった部分には文章が書かれている。解読できる限りでは、さそりを無理やり食わされて死んだ女子高生の話が書いてあるようだが、全容はよくわからない。
しばらく歩くとトンネルの出口が見えてきて、抜けるとそこは近所の河原につながっている。地上の道を歩いて行くより近かったので感心していると、ぽちゃんぽちゃんという水音が聞こえてくる。見ると少し離れたところに人影があり、足元の石を川に投げ込んでいる。私は夜空を眺めながらその音を聞くともなしに聞いているが、急にばしゃんと大きな音がしたのでそっちに向き直ると人影は消えていて、川面に泡がぶくぶくと浮かび上がっている。


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