異物混入アカデミア!   作:伊良部ビガロ

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ロールプレイで世界を楽しむ系主人公。
タチが悪い。
ヒロアカのアニメをサブスクで見返してるうちに二次創作書きたくなったのと、最強系オリ主もので色々と料理したい気持ちが合わさって書き始めました。
是非読んでいってください。


第1話 プロローグ

 危うく除籍になりかけた個性把握テストの翌日。

 今日から僕――緑谷出久がヒーローになるため、雄英高校の生活が始まろうとしていた、朝のことだった。

 

「HRの前に紹介する人物がいる。入ってこい」

 

 相澤先生が単刀直入に切り出した。

 

「転校生か?」

「入学して二日目で転校してくるわけねーだろ」

「女子か? 女子か? 女子なのかぁぁぁぁ!?」

 

 にわかに色めき立つみんなに相澤先生の鋭い眼光が突き刺さる。

 興奮しだしたクラスメートたちは一転して、背筋を伸ばした。

 戸を開く音が響く。

 穏やかな雰囲気で脚を踏み入れたのは、僕たちと同じ雄英の制服を着た生徒。

 その人は黒板に名前を書いた。

 

海原(うなばら)大海(ひろみ)、いいます。一年間よろしゅうしてや」

 

 振り返ると、目を細めた男子生徒がはんなりとした関西弁と共に、ひらひらと手を振ってきた。

 深い青色の髪の毛と人当たりがよさそうな笑み。

 つかみどころがない雰囲気をまとい、体格も華奢な印象を受けるけど、背丈は隣に立つ相澤先生と比べてもなお長身だと感じる。190cmくらいはあるだろうか。

 

「なんだよ、男かよ……しかも塩顔のイケメン……ちっくしょう……オイラの敵だ……!」

「てかでかくね? 異形型個性じゃないよな」

「体格のわりになよっとして、漢らしくねえな」

「関西弁や……出身地は京都あたりかな……」

 

 ひそひそと、警戒半分、興味半分の視線が彼――海原くんに集中する。

 クラスのほぼ全員の視線を受けても、海原くんは笑みを崩さなかった。

 

「この一年間、共に学ぶ仲間の海原だ。仲良くする必要はないが、無駄につっかかったりするなよ」

「あ゛ぁ゛?」

 

 そっぽむいていたかっちゃんに釘を刺す一言と共に相澤先生が視線を向ける。

 

「相澤先生!」

「なんだ飯田。海原への質問は休み時間にしろ」

「はいッ。しかし入学翌日に転校してきたことで、昨日の個性把握テストを海原くんは受けられていません! この対応は如何なさるおつもりでしょうか?」

 

 きっちりかっちりしている飯田くんの一言に相澤先生が答えようとしたのを、海原くんが手で制した。

 というか相澤先生を手で制すなんて……すごい度胸だ。

 

「ボク、転校生ちゃうねん。留年したんや。だから個性把握テストも受けなくてええんちゃうかな」

「え?」

 

 クラス全員の声がハモった。

 留年――進級や卒業のための単位が足りずに、去年と同じ学年にとどまること。

 理由は健康上の問題だったり、学業不振だったり、素行不良だったり色々あるだろうけども、あまり好ましい出来事ではないはずだ。

 それでも海原くんは笑っている。

 

「だからキミたちより年上や。でも同じ一年生やから、敬語とかいらへんで~」

「そういうことだ。別に雄英やヒーロー科に限らず、何らかの理由で留年する生徒はいる。気にすることじゃない。本人もこう言っているしな。というわけで朝のホームルームを始める」

「というわけで!!!?」

「流石相澤センセ。合理的やね」

 

 相澤先生との付き合いが二日目で、よくわからない僕たちに対して、海原くんは気にした様子もなく、用意された席に座った。

 雄英高校は自由な校風が売りだというけれど。

 この先やっていけるのかという不安が、やっぱり拭えないでいた。

 

 ×××

 

 なんでヒロアカの世界に転生しちゃうのかなぁ、オレは!!

 ちょっと興奮したけど、あの一般人もガンガン犠牲になるわ民度はエグいわ敵は強いわで平凡に暮らしていても酷い目に遭うことが確定している世の何がいいんだよ!!

 アホ!! バカ!! うんこ踏め!!

 

 ――とか、普通の転生者なら言うんだろうなァ。

 個性の存在とオールマイトを始めとした数々のヒーローたちが活躍している光景を見て、オレは【僕のヒーローアカデミア】の世界に転生したと気が付いた。

 

 オレには前世がある。

 前世はオレなりに波乱万丈で、大変なこともあったけど、楽しかったし、悪くない人生だった。

 だから、こうしてヒロアカ世界に転生したといわれても、困るのだ。

 生きる上で未練なんてないから、今生はボーナスタイムのようなもの。そしてそもそも、この世界の元はフィクションだ。改めて必死に生きろと言われても、モチベーションがない。

 ……だが、唯一の心残りがあった。

 

 オレは、【僕のヒーローアカデミア】の完結を見届けていないのだ。

 

 最終決戦でこれからどうなっちゃうのォ!? ってところから、読まずに生涯を終えてしまった。

 ならば完結するまでの物語を見たい。だが、オレという存在がいることで物語は原典通りにいかない可能性がある。介入しなければ原作通りに物語は進むだろうが、そうなるとオレは結末を見届けることができない。

 そもそもオレという異物がある時点でそれはヒロアカなのか? いいや違う。それはヒロアカに似たなにかだ。

  これでは完結までを見届けたとして、それが本当にただしく完結したシナリオなのかもわからない。

 どうすればいいのか、考え続けた。

 そして、ひらめいた。

 

 なに、ヒロアカの物語を楽しむことができない? それは無理矢理原典通りに楽しもうとするからだよ。

 逆に考えるんだ。

『自分も原典に飛び込んで、楽しんじゃえばいいさ』と。

 

 どうせこの人生、なにか目的があるわけでもない。

 ならば人生を楽しむために、ヒロアカのキャラクターの一人としてロールプレイして好き放題やってしまえ、と思うわけだ。

 

 だがしかし。オレが普通に紛れ込んだところで、モブキャラの登場となるだけだ。

 

 1つ問おう! キャラクターとして何が必要だと思うかね? そう、破壊だ!

 

 言い換えれば『強さ』だ。

 少なくともバトル漫画で弱いキャラでいては埋もれる。もちろん、弱さ故に活躍するキャラクターはいるし、ここぞと強みを発揮することで魅力的なキャラクターもいるが、常に出番を得るには一定の強さは必要だろう。

 とりあえず目指すは最終決戦時のAFOと互角に戦えるようになることだ。

 原作でも色んなキャラクターが命を落としていたような気がするが――誰がいつどこで死ぬかはあまり覚えていない。だからなにかあっても助けられるように、強さはあって損はない。

 

 というわけで個性及び戦闘技能を鍛えまくる。

 幸い、オレの個性はシンプルだがそれゆえに汎用性が利く、良い個性だった。

 それでいて、成長率も凄まじい。使えば使うほど基礎能力が伸び、そして使い方のインスピレーションがどんどん湧いてくる。

 強さを追い求めることが中々楽しく感じていた。

 まぁ元々、何かを極めるのは苦にならないタイプだったのもある。

 

 そしてもう1つ問おう! キャラクターとして何が必要だと思うかね? そう、キャラ立ちだ!

 

 オレが1年A組と一緒のクラスに入れるかはわからないが、ニュースを見る限り、原作の時間軸と変わらないように見える。

 ならばどんなキャラでいくか。

 

 ライバルキャラ? かっちゃんがいるでしょ。

 陰のあるイケメンキャラ? 轟くんが不動の立ち位置。

 親友ポジ? 悪くないけどかっちゃんや飯田くんもいるし、薄いような。

 裏切り者? 青山くんが裏切っていたねぇ。

 

 ……そういえば内通者は割と初期から存在をほのめかされていた。結局、発覚したのはかなり終盤だったが。

 つまり。

 ミスリードを誘う『こいつ絶対裏切るじゃん!』みたいなキャラはどうだろうか。

 裏切り者といえば糸目キャラだが――なんということでしょう。

 鏡には見事な糸目の顔を持つ男が映っているではありませんか。

 本気を出したときに開眼したらなおよし。

 

「これは……楽しく遊べそうやね」

 

 ちょっと京都弁っぽい言葉遣いに変えたら、あら不思議。

 いつもニコニコしていて胡散臭いお兄さんにジョブチェンジだ。

 ダラダラ生きていてもつまらないことになるのは間違いない。かといって前世のように生きていても、それは焼き直しだし、前世で得られた幸福や、大切な人達がいるわけでもないから、やりがいが無い。

 それ故に始まるのが、この物語。

 これは、オレがごっこ遊びを最高に楽しむための物語だ。

 

 ☆☆☆

 

  オレがA組のみんなに紹介された日から数日。

 ようやくオレにとって、原作がスタートしたわけだ。ロールプレイで楽しむと決めてから、随分時間がかかった。

 まさか入学した年代が緑谷たちの世代の1個上だとは思わなかった。

 入学式の日、周囲の生徒と話してとても驚いていた。

 

『やぁ、ボクは模部山(もぶやま)タカシ。よろしくね。君、入試ですごかった!』

『うちは不和(ふわ)。見てたけどどんどんロボット破壊しとったやん。ばりすごか〜』

『我輩は直消(すぐけし)不記憶(おぼえず)である。入試トップの実力をはやく見たいものである』

『なんや、みんなボクのこと知っとるん? 嬉しいなぁ〜(アカン……これ絶対1年A組ちゃうやん……どゆこと? なんで? ここA組だよね?)』

 

 そして教壇に現れる、寝袋にくるまった汚いオッサン……アングラ系ヒーロー『イレイザーヘッド』こと相澤消太先生。

 

『静かにしろ。お友達ごっこをする時間はヒーロー科にはない』

 

 とある可能性に思い至ったオレは、休み時間にとある事件のことを調べる。

 ヘドロヴィラン事件――主人公『緑谷出久』にとってターニングポイントとなる事件をインターネットで検索。

 しかし、それらしき事件は見つからない。

 ヘドロヴィラン事件は起こっていない可能性が高い。

 つまり今は――原作の時系列より前だと、そこで気がついた。

 

『相澤センセ。ちょっとお聞きしたいことがあるんですけど、お時間よろしいですか』

『海原……どうした』

『ヒーロー情報学のここの文章の解釈なんですけど……甲が乙して丙なら丁になるんじゃないんですか?』

『それは少し先の分野で扱う特殊事例だ。とりあえずこの単元では戊が己の康が辛でいい』

『勉強になります……あともう一つあるんけど、ええですか?』

『なんだ?』

『オールマイトが雄英の先生をやるって……ホンマですか?』

『ナンバーワンヒーローが教師をやる暇なんてないだろ。どこから聞いた噂だ?』

『そらそうですわね。噂は噂でしたわ。相澤センセ、教えてくれておおきに』

『ああ。またわからないところがあれば質問しに来い。下らん噂以外でな』

 

 試しにオールマイトが教師になることを聞いたら否定された。

 とはいえ、相澤先生の表情が少しだけ強ばっただけに、雄英に教師として赴任することは既に決まっているか、その線が濃厚な状態だろうと察した。

 意外と顔に出るんだね、相澤先生って。

 

「……今の、事情通な意味深なキャラっぽいムーブだったな」

 

 しばらく雄英の生徒として過ごすうちに、ヘドロヴィラン事件が勃発、そこでようやく、緑谷出久が所属する一年A組より一世代上の年だと気づいた。

 

 

 

 そこからは如何に一年A組にもぐりこむか考え、カバーストーリーを用意しつつ、根回しをして、自らの株と実力を上げていく努力の日々は、それこそ小説に出来てしまうほど濃厚な時間だった。

 

「私、蛙吹梅雨。梅雨ちゃんって呼んで。海原先輩」

「梅雨ちゃんなぁ。よろしゅうな。せやけど、先輩はいらへんよ」

「じゃあ、大海ちゃんって呼ばせてもらうわ。ケロケロ」

「ええよ。それで、どうしたん?」

「答えづらかったら答えなくていいのだけれど、私、気になったことはなんでも聞いちゃうの。大海ちゃんはどうして留年したのかしら」

 

 ヒーロー基礎学が始まり、更衣室までの移動時間で梅雨ちゃんがオレに尋ねてきたとき、思わず全部話したくなってしまった。

 それはそうと、いきなり突っ込んだことを聞くもんだから、クラス全員が梅雨ちゃんに畏怖の視線を向けている。

 これは彼女の気遣いなのだろう。ここ数日、なんだかんだで交流するグループが生まれていたが、留年生という肩書きのためか、まだ少し壁があった。

 年上だから敬語にすべきか、学年が一緒だからタメ口か、本人は自己紹介でああ言ったが本当にいいのか。そもそもなんで留年したのか。聞いていい事なのかなどなど……遠慮と警戒によって、溶け込みきれてなかった分、梅雨ちゃんが踏み込んでくれたのだろう。

 優しいねぇ、そういうところ好きだよ。

 

「上手くいかなくて、単位がとれなかっただけやで〜。みんなも真面目にやらんと、こんな風になるから気をつけるんやで」

 

 にへらと笑い、他のクラスメートにも笑みを浮かべる。どこからともなく『普通に留年してた!!』という心の声が聞こえた気がした。

 嘘では無い。留年は必ず単位がとれなかったから起こるものだから。

 なんでとれないかは、そのうち話す機会があるでしょう。

 今のオレは明らかに伏線が張られたキャラクター……べらべら話すのは深みが欠けてしまう。

 

「そうなの。じゃあ、これからは一緒に頑張りましょうね」

 

 そう言って微笑む梅雨ちゃん。

 流石精神的支柱になる存在と評された生徒だ。話していて思わず頼りたくなってしまう、包容力がある。

 

「せやね。よろしゅう」

 

 更衣室に移動後、コスチュームに着替える。

 ダイバースーツをベースに制作してもらったコスチュームで、今は外しているがフードを被り、装備したゴーグルや特別製小型酸素マスクを使えば完全にダイバー、或いはアメリカの特殊部隊『ネイビーシールズ』が潜水するときのような、ミリタリーコスチューム風になる。

 戦争系のシューティングゲームをプレイしたことがある人は見た目のイメージがつくかもしれない。

 どうしても機能性を考えた戦闘服を想起すると、軍人とかそっちに寄ってしまって、ヒーローっぽくならなかったのが難点だが、他の生徒たちに比べてまぁ差別化できてるってことで。

 のんびり着替えると、同じく着替え終えた我らが主人公、緑谷くんが更衣室を出ようとしていたときだった。

 他に人物はいない。オレは彼に声をかけた。

 

「キミが緑谷出久くん?」

「ひゃいっ!?」

「驚きすぎやん……びっくりさせてもうたね」

「いいいいえいえいえ、ちょっと思考に埋没していたといいますか……なんで僕の名前?」

「入試でゼロポイントロボをスーパーパワーで殴り飛ばしたって聞いてなぁ。気になってたんや。すごいなぁ」

「あっ、いえ、その、個性のコントロールも上手く出来ないから、使う度に腕や脚を自壊させちゃって……」

「最近個性が発現したんやろ? 珍しいこともあるんやなぁ。パワーだけならオールマイト並やのに、もったいないなぁ」

「あ、あはは……」

 

 オールマイトを話題に出した途端、緑谷くんの表情が固くなる。これでよく個性を譲渡されたって話がバレなかったもんだ。

 

「体を自壊させることで発動する個性ちゃうんやろ? なんかチグハグや……まるで……違う人の個性を貰ったみたいやわ」

「えっ、え、え、え、そ、そんなのことはあらしまへんがな!」

「なんで関西弁。わかっとるよ、できるわけないやんそんなこと……まぁ、都市伝説では聞いたことあるけどな」

「都市伝説?」

「そ。なんでも個性を自由に譲渡したり、受け取ったり、そんなことができる個性持ちのヴィランがいるんやて」

「そんな都市伝説が……」

「ま、そんなヴィランがいたら世界終わっとるやん? 誰が考えたか……とにかく、訓練頑張ろうな」

「え、あっ、は、はいっ!」

 

 緑谷くんの背中をぽんと叩いて少し前を歩く。

 事情通かつ、先を進むキャラクター……みたいな構図にならないだろうか。

 自分のことをキャラクターと思い込んで生活すると、ごっこ遊びが楽しくて仕方がない。

 オレと緑谷くんがみんなに追いつくと、オールマイトが説明し始める。

 複数の生徒による同時質問に教師としては新米のオールマイトはタジタジだ。

 おもろ。

 授業内容はヒーローとヴィランに二人ずつ別れて行う、対戦形式。 ヒーロー側の勝利条件はヴィランに確保テープを巻き付けるか、核兵器を模したアイテムに触れるか。

 ヴィラン側はヒーローを確保するか、核兵器を制限時間まで守りきるか。

 一年生にわかりやすいよう、シンプルなルールだ。

 

「じゃあ早速くじ引きをしていこう」

「先生! 我々は二十一人おりますが、これでは余りが出てしまいます! 如何致しましょうか!」

「あッ、そうだったね……海原少年はこういう実戦形式の授業は何度か受けていたよね?」

「そうですねぇ。ボクはなんとなーく勝手はわかっとりますから……余りはボクでええんちゃいます?」

「先に提案されちゃった……海原少年、提案ありがとう! それでいこうか! では最後に希望者を募って対戦しようか」

「え、海原……先輩は一人ってこと?」

「先輩はつけんでええよ、上鳴クン」

「名前覚えられてる!?」

「海原くんは慣れてるからね! それと、数的有利というものを肌で感じ取って欲しいんだ」

 

 というわけで、戦闘訓練が始まる。

 初戦は我らが主人公緑谷出久とヒロイン麗日お茶子ペアVS娘が彼氏として連れてきたら安心する男こと飯田天哉と思春期と反抗期をこじらせた才能マン爆豪勝己ペアだ。

 原作でも描写された中々面白かったシーンだが、音声は拾えない。

 

「さて、どう戦うんかな……緑谷クンは」

 

 オールマイトがチラリと視線をこちらに向けた。

 愛弟子にいきなり注目してる奴がいたら気になるよね、そりゃ。

 

 あー、こんな感じだったなぁ。

 原作と多分同じやり取りや作戦、結果を以て1回戦は終了した。

 あとの戦いは原作ではあまり描写されなかったから、それこそアニメを見るような気分で観察する。

 ヒーロー科として色々学び、実戦も経験したからこそ感じるが、やはりみんな入学したばかりの一年生だけあって粗が多い。

 とはいえ、原作キャラという点を抜きにしても能力は光るものを感じた。

 

「去年入学した時よりもみんな優秀かもわからんね」

「イケメンに負けるわけねえだろ……畜生」

「峰田クンは面白い冗談を言いはりますなぁ。かっこいい顔が台無しやで」

「ちょ……なんだよ……おめぇわかってんじゃねえか」

「絆されるの早いなお前」

 

 峰田や瀬呂とじゃれあっているときに最後の組が戦闘を終えた。

 

「では最後に海原少年と戦うメンバーを決めよう! 立候補はいるかな?」

「はい!」

「はい!」

 

 手早く手を挙げたのは、尾白と葉隠の二人。

 

「なにもできず負けてしまったので、もう一度俺にやらせてください」

「私も私も! 不完全燃焼です!」

 

 原作通り障子の偵察と轟の凍結によって完封された二人は、余力も気力も残っているためにオレの相手となった。

 

「ほな、ボクは一人でええよ。二人はさっきヴィラン役やったから、次はヒーロー役やね」

「一人……ハンデってことか……?」

「ちゃうちゃう、ムッとしたらアカンよ尾白クン。基礎を知るためなんやし、数の有利を活かすのも戦術やで」

「う、そう、だね……ありがとうございます……」

「敬語はいらへんよー」

「よーし、じゃあ尾白くん! 今度こそやったろー!」

 

 はりきる二人を見て俺は笑みを浮かべつつ、先に会場となるビルに向かう。

 誰にも聞こえないように。

 

「そもそも、二人がかりはハンデにならへんよ」

 

 そう、呟いて。

 ……くーっ、今のなんか強キャラっぽい!




名前:海原(うなばら)大海(ひろみ)
ヒーロー名:???
個性:???
学校・学年:雄英高校ヒーロー科 1年A組 5番(備考:留年生)
出身校:航海(コウカイ)中学校
誕生日:4月1日
身長:191cm
血液型:B型
出身地:京都府
好きなもの:刺身、ギャンブル
嫌いなもの:???
性格:飄々とした海のように広い心
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