嘘の夢の話 8月29日
祖母の知り合いの家の畑に見学に行く。一通りプチトマトやヘチマなどを見せられるが特に面白くはなく、早く帰りたいなと思っていると、主人は私が退屈そうにしているのを読み取ったのか「あっちに良いのがあるよ」と茂みのような場所に私を連れていく。そこは地面に腐葉土が敷き詰められていて、細長い針金のようなものが何本か地上に突き出ている。主人に「抜いてみてごらん」と言われ引っ張ってみると、それは意外に軽い手応えでスポンと地中から引っこ抜ける。
その瞬間、隣にいた主人がものすごい叫び声をあげる。見ると、彼の右手首から先がなくなっており、噴水のように鮮血が噴き出している。続いて引っこ抜いた針金の先端を見ると、そこにはたった今切断されたかのように生々しい人間の手がくっついている。主人は鬼神のような表情で私を睨み唸り声をあげると私に覆い被さってくる。彼は私の顔に右腕の切断面をこすり付け、自らの血を私に飲ませながら「貴様は悪魔だ、貴様は悪魔だ」と繰り返し叫ぶ。私は徐々に意識が薄れていき、やがて幽体離脱のように俯瞰の視点でその光景を眺められるようになる。すると先ほどまでは気付かなかったが、主人の背後には奥さんが立っていて、何の感情も読み取れないような無表情で私たちを見つめている。


コメント