嘘の夢の話 9月3日
「青梅一の金持ち」を自称する男に連れられて彼の邸宅へ行く。応接室に通されると、そこはコンクリート打ちっ放しの壁で、椅子もテーブルもなく、ただポールに囲まれたアクリルケースが一つ置いてあるだけの、一般的な応接室とはほど遠い様相の部屋である。アクリルケースには木でできた横長の直方体が入っていて、上面に「息をすることにも似ている」と刻まれている。男は食べ物を取ってくると言って部屋から出て行く。
しばらくすると男が戻ってくる。彼は片手を肩の高さに上げてトレーを持ち、その上には小さなカップに入ったアイスクリームがたくさん載っている。男は部屋に入ろうとするが、何かにつまづいて派手に転ぶ。その瞬間、男の体は木製の彫像に変貌し、乾いた音を立てて床に打ち付けられる。私は木となった男を尻目に、転がったアイスクリームを拾おうとする。しかしそれらはよく見るとアイスクリームではなく、小さなドームの形をしたよくわからないものである。見かけに反して異常に重いその物体を苦労してリュックに入れると、私は床に横たわるこの家の主人に向かってわざとらしく「今日はお招きいただきありがとうございました」と言い、部屋から出て行く。


コメント