嘘の夢の話 9月6日
一匹の亀が歩道の上を歩いている。その亀は大きさや形などはごく普通のミドリガメと同じだが、甲羅のラインが青白く光っており、何かの電子機器のようである。亀は私の数メートル先をのろのろと歩き続けている。
急に亀は進路を変え、車道へ向かって歩き出す。それほど交通量の多い道ではないが、亀の速度で無事に渡りきれるはずもないとハラハラしていると、案の定車がやって来る。ところがその車は亀の少し手前で停車し、亀が前を通るのを待っていてくれる。ずいぶん優しい人だなと思って運転席を見ると、運転手は両手を頭の上に挙げて天井を押し上げるような奇妙な動作を繰り返している。亀が通り過ぎると運転手はその動きをやめ、何事もなかったように車を発進させる。その後も何台かの車がやって来るが、いずれも亀の手前で停車して、その間運転手はずっとあの変な動きを行っている。
ようやく亀は車道を渡りきり、道路の反対側に到達する。そして通り沿いに建っている一軒の家の門の中へ入っていく。ここの住人にとってあの亀の訪問がどういう意味を持つのか、私は想像できずにいる。


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