嘘の夢の話 9月16日
神社の境内の一角に畑があり、大勢の子供たちがそこで芋掘りをしている。石段に腰掛けてその様子を見るともなしに見ていると、女の子がやって来て、「あげる」と一本のサツマイモを手渡してくれる。その芋は細くて色味の悪い、食べるのには向かなそうな芋だが、見ず知らずの子供がそれをくれたのが嬉しくて紙に包んで持ち帰ることにする。
帰り道、その芋が熱を発している気がして確かめると、芋の表面に十字の切れ込みが入り、そこから赤い光が照射されている。その光には念動力のような作用があるらしく、照らされた車を横転させたり、電柱をなぎ倒したりする。それなのに街行く人々はこの危険な芋に興味津々のようで、近くで見ようと走り寄ってきては光に照らされ吹っ飛んでいく。私は困り、神主にこの芋をどうにかしてもらおうと思って神社に戻る。
神主に芋を見せると、彼はそれを汚いものを扱うような持ち方でつまみ眺め回したあと、真っ二つに折ってしまう。そして地面に投げ捨て、「色男は死んでなお人に迷惑をかける……」というようなことをぶつぶつ言いながら社殿に帰っていく。しばらくすると彼は缶ビールを持って戻ってきて、私たちは乾杯する。だがその中身はビールではなく、ケチャップを薄めたような変な味の飲み物である。「これビールじゃないですよ」と言うと、神主はすまんすまんと言って再びビールを取りに行ってくれるが、今度はいくら待っても戻ってこない。


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