嘘の夢の話 10月24日
独居房のようにがらんとした部屋で椅子に腰掛けている。私は裸で、手足はプラスチックのバンドで椅子に縛り付けられている。私は自らが拘束されていることに疑問や抵抗を覚えることもなく、ずっと以前からそうだったように静かに座っている。そうして15分が(なぜかわからないが、私はそれがきっかり15分であることがわかる。まるで秒針まで時計をつぶさに確認したみたいに)経った頃、足音が近づいてくる。その主は私のいる部屋の前で立ち止まると、ゆっくりとドアを開ける。
その人物は、紺色のベンチコートを着た男あるいは女である。性別がわからないのは、その人物が自らの顔の前に鳥籠を掲げているからだ。鳥籠の中には、小さくて色鮮やかなハチドリがぎちぎちに詰め込まれている。耳をつんざく鳴き声が部屋じゅうに響き渡る中、ベンチコートの人物は鳥籠の扉を開ける。川が氾濫するようにハチドリたちが鳥籠からあふれ出し、私めがけてすごい速さで飛んでくる。そして、動けない私の体を狂ったようにつつき、ついばむ。ハチドリの鳴き声と羽音に混じって、嗚咽のような声が聞こえてくる。それが自分の声なのか、それともあの人物の声なのかわからない。


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