ことしの新米 都内でも販売始まる 5キロ5500円の銘柄も
都内の小売店ではことしの新米の販売が始まっていて、去年の同じ時期の1.6倍ほどに値上がりしている銘柄も出ています。
このうち東京・渋谷区のコメの販売店では、先週から本格的に新米の販売を始めています。
取り扱っているのは、ことし収穫された佐賀県産の「コシヒカリ」で、今月8日に仕入れました。
価格は5キロ税込み5500円と去年の1.6倍ほどに値上がりしているということです。
店では、ことしは農協がコメを集める際に生産者に前払いする「概算金」が上がったことで農協からの仕入れ価格も上昇し、去年より高値になったとみています。
販売店の小池理雄さんは「コシヒカリのようなブランド米の価格は現段階では去年産のコメの価格上昇の影響を受けている。ただ、備蓄米の流通の状況や収穫されるコメの量がまだ見通せないので、ことしのコメの価格が今後どう推移するかはわからない」と話していました。
【コメ平均価格 2週ぶり値下がり】
全国のスーパーで今月3日までの1週間に販売されたコメの平均価格は、5キロあたり税込みで3542円と2週ぶりに値下がりしました。
農林水産省は、随意契約による備蓄米の販売割合がいくぶん増え、値下がりにつながったとみています。
農林水産省は全国のスーパーおよそ1000店でのコメの販売価格をまとめ、毎週公表しています。
それによりますと、先月28日から今月3日までの1週間に販売されたコメの平均価格は5キロあたり税込みで3542円と、前の週より83円値下がりしました。
値下がりは2週ぶりです。
このうち産地と品種が単一の銘柄米の平均価格は5キロあたり税込み4202円と45円値下がりしました。
一方、備蓄米を含むブレンド米などは2999円と、前の週から134円値下がりし、ことし2月、種類ごとの価格の発表を開始して以降初めて2千円台となりました。
農林水産省は、随意契約による備蓄米の販売割合がいくぶん増え、値下がりにつながったとみています。
新米が本格的に出回る来月以降、価格がどのように推移するか注目されます。
【ことしの新米「5キロで平均4000円超えか」】
農業政策などに詳しいニッセイ基礎研究所の小前田大介准主任研究員は、ことし収穫される新米の小売価格について「農協がコメを集める際に生産者に前払いする『概算金』は、提示されているものでは昨年度からだいたい3割ほど上がっているので、推定すると平均5キロあたり4000円を超えてくると考えている。高い銘柄では5000円近くまでいくのではないか」とみています。
そのうえで新米の作柄については「高温障害や渇水によって精米の歩留まり率の悪化が懸念されるので、流通量が減少すると小売価格が高止まりするのではないかと考えている。高温障害への耐性品種は普及している最中とはいえ、ある程度の影響はあるとみている」と指摘しました。
さらに「農協の概算金よりも高い価格で買い付ける業者もいるので、さらに価格は上がるかもしれない。家計にとっては引き続き影響が続くだろう」と述べました。
【7月の雨量が0.5ミリ 稲が枯れる被害も 新潟 上越】
新潟県上越市では6月下旬からまとまった雨が降らず、山あいの田んぼの一部などで稲が枯れる被害が出ていましたが、先週以降断続的に雨が降り、コメ農家からは安どの声が上がっています。
上越市では先月に降った雨の量が0.5ミリにとどまった上、厳しい暑さが続いたことから、山あいにある雨水などを主な水源とする「天水田」など一部の田んぼで稲が枯れる被害が出ています。
市内で農業法人を経営する保坂一八社長はおよそ2ヘクタールの天水田でコメを栽培していますが、ほとんどの稲が枯れ、先月下旬までに家畜のえさにするために枯れた稲を刈り取る作業を行いました。
こうした中、上越市では11日までの5日間に降った雨の量が116ミリと久しぶりにまとまった雨が降り、田んぼに水が行き渡るようになりました。
このため天水田にわずかに残った稲が枯れずに済んだほか、平地にある田んぼでも稲が枯れる心配がなくなったということです。
保坂社長は「もう少し早く雨が降ってくれればよかったという思いはあるが、十分な雨が降ってひと安心だ」と話していました。
一方で「これまでの水不足などで穂が出るのが遅れた稲もあり、秋の収穫に影響するのではないかと懸念している。今後は気温が高い日が続かないことを願っている」と話していました。