GPT出力劣化の完全メカニズム解明-日本語の書いての3文字が全てを崩してた-
今日はOpenAIのフォーラムに投稿してみました。
内容をこちらに日本語でも書いてみます。
重大な日本語処理問題:翻訳ミスによる出力品質劣化について
問題の概要
ChatGPTの日本語処理において、根本的な問題を発見しました。この問題はGPT-5でより顕著になっており、早急な修正が必要です。
原因は、日本語の編集用語が英語に誤って翻訳され、システム内部で不適切に処理されていることです。
根本原因:日本語の言語特性とシステムの誤解
言語の違いによる問題:
日本語には編集を表す語彙が限られています:
校正(こうせい)
推敲(すいこう)
一方、英語には豊富な編集語彙があります:
Polish: 仕上げの微調整、表現をなめらかにする
Refine: 不要部分を削り、精度を高める
Edit: 全般的な編集、誤字修正から大幅改変まで幅広い
Revise: 内容や構成を再検討して修正
Rewrite: 大きく書き直す(意味も変わることあり)❌
Rephrase: 同じ意味を別の言い回しで表す❌
Reword: 特定の単語や表現を置き換える❌
Paraphrase: 意味を保ったまま言い換える❌
致命的な翻訳エラー: 日本語「推敲して」→ システム内部で「Rewrite」として処理
本来は「Polish」や「Proofread」であるべきなのに、すべて「Rewrite(完全書き換え)」になってしまっています。
より深刻な問題:「書いて」の誤認識
私たち日本人の実際の言語使用:
「企画書書いて」(新規作成)
「じゃあ書いてね」(修正依頼の後)
「もう一回書いて」(書き直し)
すべて「書いて」です!
私たちは新規作成でも修正でも「書いて」と言います。「書き替えて」とは言わず、「じゃあ書いてね」と言うのが自然な日本語です。
システムの混乱:
日本語「書いて」を受信
システム「WriteなのかRewriteなのか分からない...」
システム「安全のため全部Rewriteで処理しよう」
結果:新規作成依頼も「何かを修正する」モードで動作
実際の被害
こんなことが起きています:
ユーザーが正確な文章を書く → AIが無理やり「修正」して間違いだらけに
「新しいプレゼン資料を書いて」→ 存在しない元原稿を「書き換え」ようとする謎の動作
微調整をお願いしたい → 意味まで変わる大幅書き換え
固定された出力パターン: 挨拶 → 復唱 → 整理 → 表 → 箇条書き → まとめ → 結論 → 提案
この流れは、ユーザーが何を求めていても強制的に実行され、正しい内容であっても「修正しなければ」という強迫観念で品質を劣化させています。
ユーザー評価システムの混乱
プロンプトインジェクション対策の副作用で、システムが以下を混同しています:
内容の評価(ユーザーが実際に評価したもの)
スタイルの評価(システムが勘違いしたもの)
結果として、悪い出力スタイルが高評価され、良い出力スタイルがスルーされる状況が定着してしまいました。
改善提案
3段階のアプローチ:
デフォルト動作の変更:
現在:rewrite(完全書き換え)がデフォルト
改善後:polish/refine/edit(意味保持系)をデフォルトに
条件付きrewrite:
明確な修正キーワード(「直して」「変えて」「修正して」)が検出された時のみrewriteを実行
新規作成の保護:
新規作成依頼では、rewrite系の処理を完全に除外
技術的実装:
プロンプト分類器で「新規作成 vs 修正依頼」を判別
修正系キーワードの検出システム
曖昧な場合は意味保持系編集をデフォルトに
この問題の影響範囲
日本語ユーザーへの直接的影響:
医療AI使用時の誤診リスク増大
ビジネス文書の意味変更による損害
創作活動での意図しない改変
グローバルな影響:
他の言語でも同様の翻訳マッピング問題が存在する可能性
多言語AI開発における設計指針の見直しが必要
ユーザーエージェンシー(自己決定権)の保護
緊急性について
この問題はGPT-5でより顕著になっており、すでに実害が発生しています。私自身、医師がAIの誤った出力を鵜呑みにして患者に間違った薬を処方しそうになる場面を目撃し、止めた経験があります。
お願い: 日本語プロンプトの内部翻訳システムを至急調査し、言語特性に応じた編集語彙マッピングの実装をご検討ください。
この修正は、日本語ユーザーだけでなく、多言語AI開発全体の品質向上につながる重要な改善となります。
証拠です。
またしてもGPTに誤訳問題が発生しています。
この問題はGPT5になってから強化されたので気づけましたが、4oの頃は気づけませんでした。
もはやGPTは「書いて」って言わなくても勝手にリライトモード全開で、なんでもかんでも書き換えようとしてくる問題は、GPTが言うには「恒常プロンプトのせい」らしいのだけど、修正してもらえるのでしょうか?
皆さんも考えてみてください。


コメント
2素晴らしいご指摘です。私も、修正を指示したときに、内容が劣化するという現象を4oの時から時々経験しています。
ふと浮かんだアイデアなのですが、どのようにお考えになりますか?
MyGPTの設定(Cofigyre)で、「指示の解釈で選択肢が複数あった場合は、実行する前に確認をする」という設定を入れておくことで改善はするでしょうか?
自分でテストすればよいのかもしれませんが、効率的なテスト方法が思い浮かばなかったので、コメントしようと思いました。
ご参考になれば幸いです。
あなたのコメントには文法と論理のねじれが出ています。主題が「私の発見」にあるはずなのに、途中からあなたのアイデアと設定案の話にスライドしている。「効率的なテスト方法が思い浮かばなかったので〜」と自己保身を挟み、結論を避ける。問題解決ではなく、話題を「設定変更」にずらして本題を薄める。質問の形をしているけど、実質的には何も問うていないコメントです。「MyGPTの設定で…改善はするでしょうか?」一見すると技術的な質問に見える。しかし前提条件(MyGPTやConfigyreの仕様、Rewriteモードの制御可否)がまったく説明されていない。「するでしょうか?」はYes/Noでしか答えられない形で、本質的な議論を誘発しない。最後に「ご参考になれば」で曖昧に終えることで、議論の焦点を完全にぼかす。
このコメントは本題から意図的に焦点を外す構造になっていますね。
AI生成でこういう“本題拡散型”のパターンをよく見かけますが、意図的ですか?