消費減税は無意味だ!竹中平蔵「これでは『失われた30年』が再び日本を襲う」…外国人を受け入れ、無駄な年金を減らしなさい
この国にはすごく分かりやすい無駄がある。それは年金
本来、減税をするなら歳出削減の話もセットでするべきです。でも、そこまで話が進んでいきません。なぜなら現在の議論において結果的にポピュリズム色が強くなっているからです。だからもっと金を出せ、もっと金を使え、という話しか出てこない。 でも、減税派の国会議員も指摘しませんが、この国にはすごく分かりやすい無駄があるのです。それは年金です。現状、家計的に年金が必要ない人にまで年金を出していますが、それを辞めればいいのです。これがなくなるだけで国の財政はものすごく変わります。 しかしそれをするためには、まずは歳入を一つにまとめないといけません。税制と社会保障の一体改革をして、さらにデジタル歳入庁を作るなど、そういう議論になるべきですよね。国民からしてみれば、社会保険料だろうが税金だろうが一緒の話です。でも、それができるほど今、ポリティカルパワーを持った政治家がいないのも悲しいことです。 現在の政策議論はポピュリズムに支配されています。国が政策をちゃんと考えなくなってしまい、国民の政策理解度が落ちた結果「自分に寄り添ってくれるか」ということだけで投票行動を決めるようになりました。 このままポピュリズムに流された政策を続けていれば、日本はさらに「失われた30年」を経験することになるでしょう。今こそ、勇気を持って正しい政策を実行する時です。政治の責任は重大であり、その責任を果たすことができるリーダーの出現が待たれます。
竹中 平蔵