消費減税は無意味だ!竹中平蔵「これでは『失われた30年』が再び日本を襲う」…外国人を受け入れ、無駄な年金を減らしなさい
やっぱり外国人を移民としてきちんと受け入れることです
もう一つはやっぱり外国人を移民としてきちんと受け入れることです。選挙でも外国人が話題になりましたけど、理由は簡単で国は外国人問題をどうするのか、これまで何もしてこなかったからです。 「日本人ファースト」のスローガンで躍進した参政党の神谷宗幣さんも、別に外国人を拒絶しているわけではないと言っています。外国人の労働力は日本に必要なのです。 必要なのですが、今日本はそれをちゃんとした制度として受け入れてない。日本には移民法がなく、出入国管理法だけでやっています。「この分野の人材が足りないから、外国人を入れてくれ」といった場当たりの議論で出入国管理が変化しているだけで、それで入った人がどうなっているかというのは誰も面倒を見ません。結果、出稼ぎ的な人に対しても長期滞在を、この国は認めてしまっています。 だから、移民法を作って、短期の移民と長期の移民に分けて考えるべきです。短期の移民は出稼ぎだから、半年とか1年とかの移民でいい。長期の移民を認めるのは、ちゃんと日本語が話せる、日本の文化を理解している、日本の伝統を理解している、そういう厳しい基準を設けて、受け入れる。 改めて、今日本に必要な成長戦略は3つです。1つは供給サイドへの減税です。2つ目が規制緩和、3つ目が移民です。
将来的に消費増税は必要に
さて、私は消費税減税に意味がないことを言いましたが、それでは消費税を上げるべきでしょうか。少なくとも、今のような状況、つまりまだデフレが十分に解消しているかどうかが分からない状況で増税すべきではありません。どんな増税もすべきではないです。 もう一つは、やはり経済がきちんと成長するような状況にならなければするべきではありません。経済が成長していない状況で増税したら、余計経済が成長しなくなります。 ただ、将来的には、国として成長戦略を策定した上で、これからの財政負担を賄うために消費増税は必要になるでしょう。 今回の参議院選挙の政策論議というのは後から見たらものすごく批判される政策論議になると思います。90年代に『公共事業ばかりやっていた』と批判されたように。 その理由として、誰も歳出削減をやりたいと思っている人がいないということです。財務省も国会議員も、自分たちの影響力が下がるので歳出削減をやりたくないのです。