X投稿:旧日本軍糾弾と捏造写真#7 ~中国国民党・上海市街地での梟首刑~
1⃣ 経緯
2022.08.31 南京虐殺写真、新発見
2022年8月31日、米国ミネソタの骨董商の店主エヴァン・カイル氏はTikTokに動画を投稿し、南京における「6週間続いた虐殺中に撮影され、長い間紛失していた写真を発見した」と主張した(写真は米重巡洋艦USSオーガスタ号の乗員レスリー・ガイ・アレン・ジュニア(Leslie Guy Allen, Jr)のアルバムに納められたもの)。
カイルのビデオは一夜にして急速に広まり、3,000 万回以上の再生回数を獲得し、多くの人が重大な歴史的啓示であると信じていたものとして国際的な注目を集めた。
2022.09.01 Xに投稿
2022.09.22 Next Shark「南京大虐殺の写真は誤り」
2⃣ 検証
以下の検証により撮影場所は「中国上海の共同租界内」、時期は恐らく1927年(~1929年)。
『The Telegraph』(1930.02.22)
日本軍が南京を占領したのは1937年12月13日。所謂、南京事件とされるのが以後6週間である。
当写真は南京占領の約7年前のオーストラリアの新聞『The Telegraph』(1930.02.22)に掲載されていることから、南京事件の写真ではないことは明らか。
写真説明の「Heads of residents executed by Communist students exhibited on a street post in Canton.(広東の街頭柱に陳列された共産学生によって処刑された住民の首)」には疑問はあるが、確実に言えるのは新聞発行日前に写真が存在していた。中国―オーストラリア間の輸送を約1ケ月とした場合などの経緯等を考えると、上限は1929年までと考えられる。
(広東の街頭柱に陳列された共産学生によって処刑された住民の首)
Bear Photo Company(1910~1930)
アンティークを取り扱うLanna Antique(ランナーアンティーク)社のサイトに、米国サンフランシスコのBear Photo Company社製(~1930)18枚入り写真という商品があり、この中に同一写真が確認できる。ランナー社の説明では「外観から1910年から1920年頃のものと推定」とある。
当写真には白抜き文字で「A FAIR WARNING. (公正な警告)」とある。
*ブリストル大学
大学が掲載している写真は、カーステアーズ、ジェイミー・コレクション(主に 2006 年以降に購入したさまざまな資料)。写真下部に白抜き文字で「A FAIR WARNING」が確認できることから、Bear Photo Company社製のもの。
道路標識に注目すると、上部に中国語、下部に英語(SPEED LIMIT 15 MILES PER HOUR(制限速度 時速15マイル))が併記されている点から、撮影場所は上海共同租界であると考えられる。
*大学へは『The Telegraph』(1930.02.22)や道路標識の文字情報を提供した結果、下記のとおり変更された。
【変更前】
(ブリストル大学 - 中国の歴史写真参照番号: JC-s088)
【変更後】
ネットオークション出品写真
当写真を別角度から撮影したもの。箱状の照明が柱に架設された四方十字形に伸びる棒端に設置され、その棒に梟首2個×2ヶ所、梟首1個×2ヶ所の計6個を吊り下げていたことが判る。
3⃣ 考察
写真Aの復元した街並みから、写真B(Wiki:1927年の上海大虐殺・共産主義者の公開斬首)や写真C、写真Dは同じ場所である。
梟首された柱とは、写真の黄枠で提示した部分である。特に写真Dは首を入れる木枠も遺体の傍に置いてあり、処刑人数も6人確認できることから、関連性は高い、と思われる。
写真A(2枚の写真を合成、処刑部分を消去したもの)
写真B(Wiki:1927年の上海大虐殺・共産主義者の公開斬首)
写真C(詳細不明)
写真D(詳細不明)
4⃣ その他
2023.11.17 Evan Kail、アルバムを動画公開
著者エヴァン・ケイル「嵐の中を:ジェノサイドの傷跡を掘り起こしたTikTok」 の記事の最後にアルバム全ページを撮影した動画が添付されている。


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