嘘の夢の話 2月24日
パスポートを作りにアメリカ大使館へ行く。やっぱりアメリカ人がたくさんいるんだろうと思っていたら、出てきたのは日本人の職員である。さらに大使館の内装もそこらの市役所と変わらない感じで、異国情緒を期待していた私は少しがっかりする。唯一異国っぽかった点は証明写真機のカーテンが緞帳のように重厚な素材だったことだが、この狭くて地味な庁舎にあってはかえってしらけた雰囲気を醸成しているようである。
必要な書類を受付に提出して帰ろうとすると、けたたましいブザー音が館内に鳴り響く。二人の職員が飛んで来て「ここは一方通行だ」と私を注意する。一方通行といっても順路などが設けられているわけではない。しかし、とにかく私は建物全体を一周するように迂回して外に出なければならないらしい。仕方なくそれに従って建物の奥に歩いて行く。細い廊下の壁には掲示物もないのに画鋲がやたら刺さっていたりして、そういう些細な不調和にひどく気力を奪われる思いがする。


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