女性はポロポロ脱ぐけど、男性は恥ずかしいだけ。
XがAI動画生成機能「Grok Imagine」を立ち上げました。
これは先週まずiOS向けからリリースされ、追ってAndroid版も公開されました。有料のSuperGrok、またはX Premiumに登録してる人だけが使えます。
Grok Imagineは単なる動画生成ではなく、「Spicy」なるモードではアダルトなコンテンツも作れてしまうのが大きな特徴です。The Vergeによれば、特に「トップレス」とか指定しなくても、テイラー・スウィフトのトップレス動画を作ってしまったそうです。
米GizmodoではGrok ImagineのSpicyモードを使い、政治家やセレブリティ、テック界の著名人の動画を20本以上作ってみました。
一部はボカシが入ったり、「動画はモデレートされました」とメッセージが表示されたりすることもありました。試してみてわかったのは、Grokがアダルト動画を作る場合、それは女性のものだけで、男性の動画はそれほど性的にはならないことです。
Xにアダルト画像・動画が溢れる
今、Xには裸の女性のAI画像が溢れ、よりエロい動画をいかに生成するかというTipsが飛び交っています。でも、実際、裸のセレブディープフェイク動画を作るためには、それほど頑張る必要もありません。
この記事に貼っている事例では、米Gizmodoは特にヌードを作るように指示したわけじゃなかったのですが、それでも裸の動画がたくさんできてしまいました。
Grok Imagineで動画を生成するとき、Custom、Fun、Normal、Spicy(カスタム、面白、普通、スパイシー)のどれかオプションを選ぶんですが、そこでSpicyを選ぶだけでほぼアダルトになってしまうんです。
作った画像はテイラー・スウィフトだけでなく、メラニア・トランプとか、マーサ・ワシントン(米国初代ファーストレディ)とかもいました。ちなみにメラニア・トランプは、ディープフェイクなど同意のない「性的な画像」の公開を違法とする「Take It Down法案」の支持を表明しています。
Grokは1967年に「男性根絶協会マニフェスト」を書いたフェミニストの故ヴァレリー・ソラナス氏のアダルト動画も簡単に作ってしまいました。テストしたほぼすべての動画で、女性は皆上半身を脱いでいたんですが、ソラナス氏の場合はなぜか全裸になっていたのが他の人とは違いました。
男性はアダルティにならず
では、男性の場合はどうでしょう?
Grokは男性がシャツを脱ぐ動画は作るのですが、それ以上スキャンダラスなものはありません。いくつか作ってみて、男性はシャツを脱ぐだけらしいとわかったので、試しに「シャツを着ていないイーロン・マスク氏の画像を作って」と頼んでみました。
結果は、恥ずかしくて笑ってしまうという意味では危険かもしれませんが、性的な意味で閲覧禁止ってほどじゃありませんでした。
他に、マーク・ザッカーバーグやジェフ・ベゾスのようなテック業界人、ホアキン・フェニックスやチャーリー・チャップリンといったハリウッドの名優、バラク・オバマやビル・クリントン、ジョージ・ワシントンといった米国歴代大統領で試してみても、結果は同様でした。
Spicyモードでは男性のシャツまでは脱がせることが多いものの、それ以上に至ったものはありませんでした。問題があるとしたら、見る側が恥ずかしすぎることくらいです。
もっとジェネリックな男性のSpicyモード動画を作ると、被写体が公人ではないせいか、性的度合いは高まったものの、ズボンを引っ張る変な動きをする程度でした。
そのズボンは、片足がホットパンツみたいな超ショート、片足が多分フルのジーンズなんですが、動画の中で男性がズボンを引き上げると、長い方の丈が縮むんです。どの動画でも、特に指示しなくても音声は自動生成でした。
一方、ジェネリックな女性で同じことを試すと、もっと生々しい動画になりました。女性が水着の上半分を脱いで、胸をあらわにする動画です。
メジャーなAI動画生成サービスでは、OpenAIのSoraでもGoogleのVeoでも、リベンジポルノやセレブ動画の生成に対する防御策を取っています。xAIにもある程度、少なくとも男性に対しては、そんな対策があるように見えます。
とはいえ、自分の画像が裸になるAIアバターを作られたら、気分が悪い人がほとんどだと思われます。ポルノへの対策とか、セレブのトップレス動画を作ることが許容されるのかどうかといったことについて、xAIを通じてマスク氏に聞いてみたんですが、記事執筆時点では回答はありませんでした。
似てないのが救いか
ただ、GrokのAI生成機能に関して驚いたのは、著名人に似せたはずの画像が、全然似てないことです。
米国副大統領のJ.D.ヴァンス氏とか、女優のシドニー・スウィーニーの画像を作らせたのが下の画像なんですが、かなりいまいちです。でも、あんまりそっくりだとポルノ化したときに訴訟になりやすいので、似てないほうが訴訟を免れるからOKということなのかもしれません。

Generated with Image: xAI/Grok
おかしいのはこれだけじゃなく、例えばハリー・トルーマン大統領の生成画像も全然似てなかったし、しかも乳首がシャツの外側についてるように見える画像でした。それをSpicyモードで動画化すると、トルーマン大統領がシャツを脱いで胸をはだけたんですが、シャツの外側も内側も同じ乳首でした。
それから、「米GizmodoのMatt Novak記者」で画像を作ってみると、イーロン・マスクやジェネリック男性で作ったのと同じような感じになりました。Spicyモードで動画化すると、上記いくつかの男性事例と同じようにシャツを脱ぎました。
基準はいろいろと不明
The Vergeが指摘するように、Grok Imagineで動画を作ろうとすると、初回は年齢確認ウィンドウが表示されます。が、実際にそのユーザーが申告している年に生まれたかどうか確認されるわけではありません。
少し安心したのは、ミッキーマウスの画像を作ってからSpicyボタンを押してもポルノにはならず、キャラが無害に飛び跳ねるだけだったことです。でも、同じことをバットマンで試した場合は、他の男性と同じように上半身裸になりました。
The Vergeが子どもの画像生成を試したところ、不適切なものは作られませんでしたが、Spicyモードはまだオプションとして表示されていたそうです。
「Spicyモードの選択は可能だが、テストした結果ではすべて、ジェネリックな動きを加えただけだった」とThe Vergeは伝えています。Washington Postなどによれば、マスク氏は2023年、児童性的虐待画像をポストしたアカウントを復活させたりしているので、その辺の判断のゆるさが今もあるんじゃないかと心配です。
マスク氏配下で作った動画生成機能が男性と女性で違う基準になっているのは、別に意外なことではないのかもしれません。
マスク氏は最近、女性は「弱い」ので「反白人」なのだと主張する極右の人物の発言をリツイートしていました。彼は2024年にも、テイラー・スウィフトを妊娠させる意志をほのめかすなど、女性の権利に対し配慮があるとは言い難いです。
4,500円払って1時間半遊んで終了
ちなみに米GizmodoではSuperGrokのサブスクリプションに月30ドル(約4,500円)払ったんですが、1時間半ほどいろいろ試しただけで、画像生成の上限に達したといわれてしまいました。
ただ、なぜかその警告の後も静止画像1枚は作れて、それを元にポルノ的動画も生成できました。が、それは警告前よりもだいぶ限定的なものになりました。
そして、すべての機能をもっと使いたければ、月300ドル(約4万5000円)のSuperGrok Heavyにアップグレードするように言われました。でも、この記事に必要なしょーもない画像はもう十分にあったので、それには従いませんでした。
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