二松学舎が真の信頼を回復するために – 求められる組織としての変革

報道によれば、二松学舎大学は今回の事態を受け、再発防止策の策定やガバナンス体制の見直しを進めているとのことです。例えば、外部有識者を含めた委員会の設置や、内部通報制度の強化、理事会の監督機能の強化などが挙げられているようです。大学基準協会からも、改善に向けた取り組みが評価されつつあるという情報も目にしました。

これらの具体的な取り組みは、信頼回復に向けた第一歩として不可欠であり、その努力は評価されるべきでしょう。しかし、私が一人の社会人として、また様々な組織の在り方を見聞きしてきた経験から思うのは、真に信頼を回復し、社会から再び評価されるためには、制度や規則の変更といった「ハード面」の改革だけでは、道半ばではないかということです。

本当に問われているのは、その組織の「体質」とも言える、もっと根源的な部分、つまり組織文化レベルでの変革なのではないでしょうか。

では、二松学舎大学が真の信頼を回復し、より良い教育機関へと進化していくために、どのような組織としての変革が求められるのか。私なりにいくつかの視点を提示してみたいと思います。

  1. 「透明性」の徹底と「説明責任」の全う

まず何よりも、徹底した情報公開による透明性の確保です。不正が起きた背景には、閉鎖的な組織風土や情報の不透明性が少なからず影響していた可能性が考えられます。大学の運営状況、特に財務状況や意思決定のプロセスなどを、これまで以上に積極的に、そして分かりやすく社会に開示していくことが求められます。

そして、単に情報を開示するだけでなく、ステークホルダー(学生、保護者、卒業生、教職員、地域社会、そして広く国民)からの疑問や意見に対して、真摯に耳を傾け、丁寧に説明責任を果たしていく姿勢が不可欠です。これは、一時的な対応に終わらせるのではなく、継続的なコミュニケーションチャネルを構築し、双方向の対話を日常的なものとして定着させる覚悟が求められます。

  1. 「内向きの論理」からの脱却と「外からの視点」の積極的導入

歴史と伝統を持つ組織ほど、時に「内向きの論理」に陥りやすいという側面があります。長年培われてきた慣習や人間関係が、時として客観的な判断や必要な改革を妨げる要因となることも否定できません。

今回の事態を真摯に受け止めるのであれば、外部の専門家や有識者の意見をより積極的に経営に取り入れることはもちろん、多様なバックグラウンドを持つ人材を意思決定の場に登用するなど、組織の活性化を図る必要があるのではないでしょうか。例えば、他大学の改革事例に学ぶ、あるいは企業経営の知見を持つ人材をアドバイザーとして迎えるといったことも有効かもしれません。重要なのは、「自分たちはこれで良いのだ」という内向きの思考から脱却し、常に社会の目、外部の視点に晒されながら自らを律していく謙虚さと柔軟性を持つことだと考えます。

  1. 「学ぶ場」としての原点回帰と倫理観の再構築

大学は、言うまでもなく「学びの場」であり、学生の成長を第一に考えるべき存在です。今回の不正は、その根幹を揺るがすものでした。だからこそ、改めて「何のために大学は存在するのか」「学生にとって本当に価値のある教育とは何か」という原点に立ち返り、教育機関としての使命と倫理観を組織全体で再構築する必要があるのではないでしょうか。

これは、単に服務規程を厳格化するといったレベルの話ではありません。教職員一人ひとりが、自らの仕事の社会的意義を深く理解し、高い倫理観と誇りを持って職務に邁進できるような環境づくりが求められます。そのためには、教職員が自由に意見を言える風通しの良い組織風土の醸成や、倫理研修の充実、そして何よりも経営陣自らが範を示すことが不可欠です。

  1. 「過ちから学ぶ」文化の醸成と継続的な改善

一度失われた信頼を回復するのは容易なことではありません。しかし、大切なのは、今回の過ちを単に「恥ずべきこと」として蓋をするのではなく、組織全体でその原因を徹底的に分析し、そこから学び、二度と同じ過ちを繰り返さないための糧とすることです。

そのためには、失敗を恐れずに挑戦し、たとえ失敗したとしてもそこから学びを得て次に活かすことができるような「学習する組織」へと変わっていく必要があるのではないでしょうか。問題点を指摘した人が不利益を被るのではなく、むしろ建設的な意見として尊重される文化。そして、一度策定した再発防止策も、それで終わりにするのではなく、その実効性を常に検証し、必要に応じて見直しを行うといった、継続的な改善プロセスを組織に根付かせることが重要です。

もちろん、これらはあくまで私個人の視点であり、二松学舎大学の内部事情を深く知る立場にはありません。しかし、どのような組織であれ、困難な状況から再生を果たすためには、こうした組織文化レベルでの変革が避けては通れない道なのではないかと考えています。

二松学舎大学が、この困難な経験を真の変革へのエネルギーへと転化させ、学生や社会からの信頼を再び勝ち得ていくことを、一人の教育に関心を持つ者として、心から願っています。そして、その道のりは、他の多くの組織にとっても示唆に富むものとなるのではないでしょうか。




私見

 

二松学舎大学について

 

二松学舎大学について私が知っていること。

・立地やロケーションが秀逸。千代田区九段にキャンパスがあり、皇居、武道館、千鳥が 淵、靖国神社、各国の大使館が立ち並ぶロケーションにある。高層階にある展望レストラン(一般客も利用可能)はおすすめ。

・卒業生や経営者には、夏目漱石渋沢栄一などビッグネームが並ぶ伝統校。規模小さ目。

 先生や公務員を目指す人が多い印象。

・附属高校の野球が強く、甲子園出場校でもある。シカゴカブス鈴木誠也の出身校。プロ

 になる選手も一定数いるらしい。

 

この学校に何故、興味を持ったキッカケは、財務諸表から。

この学校、民間企業ではなく、学校法人でありながら、R&I(格付投資情報センター)から、「A-/安定的」の格付けを取得している。約20年近く、この格付けを維持している点からみても、非常に真面目な(堅い)学校だと推測できる。良い場所に資産(土地・建物)を持っているのも見逃せない。



1.最近のトピックスに思うこと(研究不正によるガバナンス問題)

  二松学舎大学を調べていると、学校案内や進学情報に続き、研究不正やガバナンスの問

 題点が掲載されている。

  細かいことはわからないが、前学長の研究実績に不正があったということらしい。

 でも、前学長というからには、学長を辞任していて、しかも学校も退職しているのだろ

 う。一般企業に勤務していると、退職した時点で、余程のことがない限り、それ以上の責 任追及はされない場合が多いが、学校という組織は別なのだろうか。財務状況からも真面 目な印象だが、このような場合の処分も不正として厳しく対応する方針なのだろうか。

  最大手企業であっても様々な失敗をしているわけであり、個人的には、余り攻めすぎな いほうが良いと思います。同じことを2度起こさないことが大切なわけで、真面目過ぎる のも如何でしょうか。

 

2.まさかの時の友

  個人的に、チームスポーツを続けて来たからなのか、チームがピンチの時ほど助け合 うのが仲間なのではないだろうか。調子がいい時だけ親友で、風向きが悪くなると知らん ぷりや個人を攻めるのってどうなのだろう。

  今回の研究不正の問題でも、大学の関係者なのか卒業生なのかわからないが、事情を  知ってそうな人が「犯人捜し」をしてるように見える記載もあった。こういったところで、二松学舎のチームワークが試される。人のミスを攻める者は、自分がミスしてもサポートしてもらえない。足を引っ張る行為は、チームのプラスにはならない。教育を提供する組織なんだから、大人が見本見せる必要がありませんか。敗者復活ではないけれど、芽を摘まないで、育てる選択もあるのではないかな。今回は、前学長が退職しているかもしれないからタイミング逸してるけど、次は大丈夫かな?子供たちに「いじめはダメ」と言っている立場上、そういった部分も自分たちは実践できてますよね。

 

3.外部から言わせれば

  失敗したときには、素直に詫びることが大切。でも、過ぎたるは及ばざるがごとし。自

 省が強すぎるのも程々に。何だか、この世の終わりのような厳しい批判も見受けられるけ れど、世の中を見渡せば、遥かに深刻な問題が無数にある訳で、自分たちの業界や市場の ルールだけで、考えない方が良いのではないかと思う。二松学舎大学の不正への対応やガ バナンスについては、真面目なのはいいけれど、外部の者から言わしてもらえば、随分内 向きな組織で、潔癖すぎて、必要以上に深刻ぶっているようにも見えなくはない。

 大学は社会の一部でしかない。いつの間にか、自分たちこそが常識だと勘違いしていない

 かな。一般企業のオーナーにも、そういう人は珍しくないけど、滑稽だと思いませんか。

 

4.いつまで言ってるの感

  この不正の問題って、もう1年以上前の話ですよね。何故、未だにこのような話題が継 続しているのかも意味不明。しかも、不備が見つかったっていう論文は20年だか、30年 前の話らしいし。詳しくないけれど、研究の場合は、時効の概念とかないのかな。いつま で経っても陰口言うのを止めない人っていますよね。違う話、できれば前向きな話をすれ ばいいのに、誰が、何のために拘っているのだろう。その人と仲が悪かったとかなのか。 だとすると私怨だよね。信頼を得たり、期待してもらうためにやるべきことは批判や追及 なのかな。

5.最後に

  もちろん、これらはあくまで部外者である私個人の視点であり、二松学舎大学の内部事 情を深く知る立場にはないです。しかし、どのような組織であれ、何もなかった企業も  組織も無くて、困難をいくつも乗り越えて今日に至っている。悪いことを容認している  のではない。失敗をなじるだけでは何も生まれない。組織の皆で反省して、再発させない ように対策して、後進はそれを見習っていく、ということではないかな。

  二松学舎大学が、この経験を真の変革へのエネルギーへと転化させ、学生や社会からの 信頼をこれまで以上に勝ち得ていくことが大切。一人の社会人として、人の親として、心 から願っています。