性暴力で教員を懲戒免職、住居侵入と横領の2人を停職に 静岡県教委「教育への信頼失わせた」
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静岡県教委は7日までに、元教え子の女子の体を触ったとして県東部の小学校の男性教諭(45)を児童生徒性暴力(身体接触)で懲戒免職にした。また、県東部の中学校の男性教諭(40)を住居侵入で停職4カ月、県立浜松城北工高の男性教諭(58)を横領で停職6カ月にそれぞれ処分した。 県教委によると、小学校の男性教諭は前任校で面識があった女子と「親密になりたい」と考えて3月にドライブに誘い、食事後に停車させた車内で抱きしめたり、腰に手を回したりした。教諭は自ら提案して女子児童2人とLINE(ライン)で個別につながっていて、被害に遭った女子はこのうち1人。教諭は「男性への恐怖心を与えて申し訳ない」と話しているという。県教委は教員が児童生徒とSNSで私的なやりとりをすることを禁止していて、教諭の在籍校でも研修などで啓発を進めていた。 中学校の男性教諭は1月、同僚教諭宅に侵入した。男性教諭は「同じ部活を担当する教諭が(別の同僚教員宅に来て)いると疑った」とし、「自分が引率業務をしているのに、という怒りから文句を言おうと侵入した」と述べ、退職の意向を示しているという。男性教諭は住居侵入の疑いで略式起訴され、罰金10万円の略式命令を受けた。 浜松城北工高の男性教諭は、部活動の会計を自分名義の口座で管理し、昨年2月、自家用車を購入するために18万5千円を横領した。1週間後に返金したという。学校徴収金は通常、校長名の通帳で管理する決まりで、「私的な口座に振り込ませている」と情報提供を受け発覚した。 性暴力事案は本年度に入って計2件となり、2024年度1年間と同件数になった。性暴力事案をめぐっては全国の教育長緊急会議を受け、池上重弘教育長が県内の教育長や校長らに未然防止策を徹底するよう、オンライン会議で伝達したばかりだった。池上教育長はこの日会見に出席し「複数の教員が非違行為を行い、学校教育への信頼を著しく失わせた」と謝罪した。
静岡新聞社